血糖値の高い人が多いのでしょう、テレビを見ていますと血糖値が下がるといういろんなサプリメントのCMがひんぱんに登場します。
ご飯1杯には角砂糖何と10数個分もの糖分が含まれていますなんてCMを見せつけられますと、サプリを飲まないといけないのかとついつい不安になってしまいます。
最近の糖尿病の食事制限療法は厳密なカロリー制限から取り組みやすい糖質制限(ロカボ)へと移ってきているように感じます。
血糖値はカロリーで上がるのではなく炭水化物の中の糖質で上がります。
実際ご飯、パン、麺類など毎日の代表的な主食の中にはどれほどの糖質が含まれているでしょうか。
文科省が公表しています日本食品標準成分表その他によりますと
などとなっています。
糖質量の各数値は資料によって多少変わりますので厳密なものではありません。
角砂糖1つの重量(糖質量に等しい、正確には糖質ではなく糖類)は3~4gですから平均3.5gとすると、それぞれの主食の糖質量を3.5で割れば角砂糖何個分に相当するか計算することができ、テレビCMの宣伝にもうなずけます。
乾燥した麺とゆでた麺では、同じ重さで比較するとゆでたほうが糖質量は少なくなりますが、これはゆでると水分を含んで重くなるためで、同じ一食分で比べると糖質量はそれほど変わらないことになります。
主食以外では菓子類→果物→野菜→魚・肉の順に糖質量が少なくなっていきます。
糖質制限療法では朝昼晩の食事で1食の摂取糖質量を20~40g、間食(おやつ)は1日10gまでの目安で合計1日70~130g以内を目標としていますから、何も考えずに普通に主食を摂取していればこの目標は簡単にオーバーしてしまいます。
従って主食に関して
・ご飯は糖質カット炊飯器で炊いたご飯を食べる
・うどんは糖質をカットしたうどんを購入する
・麺類はできるだけスープを残す
・菓子パンは食べない
・野菜次に脂質やタンパク質の多いおかずから先に食べ主食は最後に食べる
・食後血糖値の上昇度を示す指数、GI(グリセミック・インデックス)値の低い食品を多
く食べる
・糖質を減らしても摂取カロリーが減らないようおかずを増やして脂質やタンパク質を摂
取する
など意識して習慣づけるよう工夫しています。
紛らわしいのは糖質と糖類の区別、さらに糖類ゼロ、糖質ゼロ、糖類オフ、糖質オフという食品の表示です。
糖質の分類は資料によってさまざまで上記は代表的な例です。
糖類がゼロでも糖質がゼロでないかぎり血糖値が上がる可能性のあることがわかります。
食品表示法(消費者庁)による糖質、糖類の含有量
糖類オフと言っても最大5%の糖類を含んでいること、糖質オフには基準がないことに要注意です。
糖尿病になれば血糖値と一生付き合っていかなくてはなりませんが、いくら食事に注意しても血糖値を安定的に下げるのは至難なことで悩ましい限りです。
関連ブログ:
・糖質オフ食品にご注意を! (2022.04.16)
・何が血糖値を上げるのか (2021.06.04)
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