QAZのつれづれ日記

  思いついたことを気ままにブログで

マリー・ローランサンのマンドリン絵画

2022年06月12日 | 絵画


マンドリンの描かれたMarie Laurencin(1883-1956、フランス)の絵画5作品をホームページのマンドリン玉手箱別館→マンドリン等の描かれた名画(1/2)に掲載していますが、このたび新たに以下の3作品を見つけました。

マンドリンのレッスン

Woman with Mandolin

マンドリンを持つ少女

ローランサンの作品は特に日本人に人気があり一目見ただけでローランサンの作品だとわかるようなとてもやわらかな作風で、パステル調のカラーは水彩画かと思いきや実は油絵です。
長野の蓼科湖畔にあるマリー・ローランサン美術館は世界で唯一のローランサン専門の美術館でしたが惜しくも2011年に閉館されました。
多作な作家でギター絵画も多く画いています。
いわさきちひろの画家としての活動の原点がローランサンにあると言われています。
上記作品はホームページに追加アップしました。


日米国際作家交流展

2019年01月26日 | 絵画


1月20日から26日まで東京都美術館で第5回日米国際作家交流展が開催され、カリフォルニア在住の私の幼な友達の女性が来日、出展するというので先日見に行ってきました。


この絵は2017年制作、Biodiversity (生物多様性)と名付けられた油絵で127×179cmの大きな絵画でした。
同じような絵がこのほか2点飾られていました。
今展では日米42名の作家の作品が展示されており、そのほとんどがこのような抽象的な作品でした。

彼女は神戸の私の実家の隣に東京から越してきて小学校と中学校で同じクラスでした。
とんでもない秀才でどうしても私は彼女の成績を超えられなかったくやしい思い出があります。
中学の途中で父親の転勤で米国に行ってしまいましたが、UCLA卒業後大学で美術を教え、今も画家として米国で活躍しています。

2つ違いの双方の妹どうしも大の仲良しで、4人の交流は今もずっと続いています。

関連ブログ:
子供の頃のこと(つづき)(2015.03.06)
子供の頃のこと(2015.03.01)


マンドリン絵画 (3)

2017年07月14日 | 絵画

マンドリン(類似楽器を含む)の描かれた絵画には「マンドリンと人物(多くは女性)」の絵画と「マンドリンと静物(花や果物、楽譜や他の楽器等)」の絵画に大別され、その8割は前者です。
絵の中の楽器が明らかにマンドリンではない場合でも絵のタイトルにマンドリンと名付けられた絵画もよくあります。
全部で700枚以上パソコンに保存しています。
そのほかにマンドリンのイラスト画や陶器人形(フィギュリン)の写真などもあります。

マンドリン絵画はホームページのマンドリン玉手箱の中の「マンドリン等の描かれた名画」(ただいま工事中です)に代表的な絵画をアップしましたが、それ以外にもまだまだたくさんありますのでこのブログにシリーズでいくつかご紹介しています。
いずれ後でまとめて整理しホームページに追加掲載しようと思っています。

Girl with mandolin by Marina Volodina (ロシア)

真剣な眼差しで遠くの何を見つめているのでしょう。

Jon Paul (アメリカ)の作品

写真と見間違うほどの超精細でリアルな絵画です。
姿勢がいいですね。

Two Girls by Alexei Harlamoff ( 1840-1925、ロシア)

人物は一人の場合が多いのですがこの絵には二人登場します。
小さい子供の表情が面白いです。

Armando Barrios (1920 -1999、ベネズエラ)の作品

この絵画も珍しく五人の人物です。
この作者には類似した絵画作品がいくつかあります。

Landscape interpretations by John William Barnes (アメリカ)

静物(Still life)画ですが背景に野外風景を描き込んだ珍しい作品です。

絵画には絵のタイトルや作者の記載のない作品も多く、作者の記載はあってもその作者の国籍や生没年のはっきりしない場合もあります。
ここでは少なくとも作者のわかっている作品を取り上げ国籍や生没年についてはわかる限り調べて記載しました。

This blog is non-commercial with an educational purpose.
If anyone still have objections to the use of certain images, please inform me using the message module on the right sidebar of this blog and I will immediately remove them.

関連ブログ:
絵の素性を調べたいときは?(2016.03.21)
マンドリン絵画 (2) (2014.01.17)
マンドリン絵画 (1) (2014.01.12)
マンドリン絵画のあるサイト (2014.01.08)


絵の素性を調べたいときは?

2016年03月21日 | 絵画

私は趣味でマンドリンを弾きますが絵画鑑賞も好きですので、パソコンに何百枚ものマンドリンに関連した絵画を蒐集・保存しています。
有名画家の描くマンドリン、静物とマンドリン、人物とマンドリン、マンドリンのイラストなどです。
その一部はこのブログのここここでもご紹介しています。

しかしほとんどの絵はデータとともに保存していませんのでその絵のタイトル、誰が描いたのか、描かれた時代、収蔵美術館、情報元URLなどその絵の素性をあとから知りたいとき困ってしまいます。

例えばパソコンに下のような絵をjpg形式で保存しています。
絵のタイトルや作者など何もわからないファイル名で保存してしまっています。


書物ですとその書物のタイトルや著者等からネット検索して詳しくその本のことを調べることもできますが、絵の場合は検索のしようがありません。
実はこんなときこの絵の素性を知るとても重宝する調べ方があります。
Googleの画像検索を使う方法です。

やり方はまずGoogle画像検索のページにアクセスします。


次にカメラマークをクリックします。


次に「画像のアップロード」をクリックします。


参照をクリックして調べたい画像のファイル名を入力し画像をアップロードします。
すると検索結果として「一致した画像を含むページ」と「類似の画像」がたくさん表示されます。

表示された中から例えばこのようなサイトを見つけることができました。
調べたい絵のことが詳しく説明されています。

・絵の作者はベルギーのアントワープで16世紀前半に活躍したThe Master of the Female Half-Lengths(女性半身像の画家)と名付けられた画家
・絵はオーストリアSchlossmuseum Rohrau(ローラウ城ミュージアム)に展示されているハーラッパ・コレクションの中の1枚
・演奏している曲は描かれている譜面の判読からクロダン・ド・セルミジ(Claudin de Sermisy、1490頃-1562、フランス)のシャンソン「喜びを与えん」ということまでわかってしまいます

この検索のもう一つの素晴らしい点は類似画像をたくさん見つけることができることです。
一つの絵を核にして次から次、蒐集範囲を広げることができます。
絵や写真からだけではどうしてもその人が誰だか思い出せない場合、知らない人物、有名人などの名前、さらには観光の風景写真から撮影された場所なども調べることができそうです。

パソコンに保存しているファイルだけでなく雑誌などに掲載されている絵や写真でもスキャナーでパソコンに取り込んでアップロードすれば調べることが可能になります。
絵より格段に難しそうですが音楽ファイルでも同じような検索が将来できるようになるでしょうか。

画像のjpgファイルや音楽のmp3ファイルをパソコンに保存するときファイル名にその画像や音源の説明を入れようとしますとファイル名が非常に長くなってしまいます。
かといっていちいちワードやメモ帳等で説明を書いてjpgファイルやmp3ファイルと対にして保存するのも大変わずらわしいことです。

私が知らないだけでこれらのファイルに説明の追記ができるアプリが或いはすでにあるのかも知れませんが、そんなことしなくてもjpgファイルやmp3ファイルをワンクリックすれば吹き出しのようなものが現れて簡単な説明文を挿入したり閲覧できるような仕掛けがあればとても重宝するのにといつも思います。
マイクロソフトさん、考えてもらえませんか?

関連ブログ:
マンドリン絵画(2) (2014.01.17)
マンドリン絵画(1) (2014.01.12)


母の絵の個展のことなど

2014年12月04日 | 絵画

前回父の遺品のことを書きましたので、今回は母の遺品の中から母が絵の個展を開いたとき地元の新聞に載った記事のことなどを書いてみたいと思います。

神戸の実家の母は60歳になってから水彩画を習いはじめ2度の個展、5度の受賞と精力的に絵画活動をしていました。


これは当時の神戸新聞に掲載された個展を開いた時の画廊での母と母の水彩画で、写真の絵の画題は京都の「哲学の道」です。
写生会で描いてきたものと思います。
この絵はいま東京の私の家の玄関に飾っています。

新聞記事の一部を引用させていただきますと、
「いま出発(たびだち)のとき-これは先日開かれた初個展のタイトルである。
「自分の絵を人前にさらすなんて、裸になるみたいで本当はすごく迷ったんです」と少女のようにはにかむ。
話す声もか細く野に咲くスミレを連想させる。
大正生まれで幼い時から絵画に親しみ、女学校時代は絵筆を片時も離さなかった。
当時から「きれいでかわいくやさしい絵」が好きで、セザンヌや竹久夢二にあこがれ展覧会に通うロマンチストだったという。
・・・
風景画には「哲学の道」「ワイン城への道」など、必ず「道」がモチーフとされ繊細なタッチで描かれている。
はるかかなたに続く、終わりのないものに無性にひかれると話す。
・・・
「元気である限り、描き続けます」、いまが出発のときである。」
と書かれています。

東京で仕事に忙しかった私は一度も母の個展に行かなかったばかりか、母が好きだったルノアールなどの絵のある海外の美術館に連れて行ってあげられなかったことが今となって悔やまれます。
今は神戸にいる私の妹が水彩を習っていますが母の腕前に到達しますかどうか。


母は水彩からパステル、水墨画へと進み、上の絵「室生寺」は兵庫県会議長賞をもらったそうです。

私は大変な母っ子でした。


この写真も遺品の中から出てきたものですが、小学校の運動会で昼休みに教室で母手作りのお弁当を食べています。
母っ子の私は妹そっちのけでちゃっかり母の横に座ってご満悦です。
今の時代からみれば当時の教室の机や備品は粗末だったことがうかがえます。

私が妻と出掛けると時折見かけない服を妻が着ています。
「それ、買ったの?」と聞くと「あなたのお母さんのよ、似合うでしょ」と言うので、妻が母の遺した服を今も大事にして喜んで着てくれているのをとても嬉しく思っています。

また妻と喫茶店で休憩していると「このテーブルはあなたのお母さんとよくお茶した場所よ」と言われて、私の知らない間に妻は神戸の震災後東京へ移住してきた不安な母とよく出歩いてはショッピングやおしゃべりなど母の相手をしてくれていたようで、移住後母が亡くなるまでわずか1年の命でしたが母は楽しかっただろうと思い妻に感謝です。

関連ブログ:
母の絵(2011.10.31)


マンドリン絵画 (2)

2014年01月17日 | 絵画

前回からの続きです。

おかしいわねえ、さっき合わせたばっかなのに
(うーん、おかしいのは合わせ方かもね)

ねえ、ここんとこ楽譜違ってんじゃないのっ!
はあ、そういうことにしておきましょう

お手本弾いてみるからね
うん、ママ、同じとこ間違えないでね

見て見て、マンドリンよりこのバラ素敵でしょ
(はいはい、お片付けもちゃんとね、
椅子のところにも散らかってますよ)

ちょっとちょっと、後ろでごそごそ触らないでよ
いや、まあ、はい、その・・・

まだまだあるのですがキリがありませんのでこの辺で。

いずれまとめてホームページにアップしたいと思っています。
その前にホームページのリフォームもしたいのですが、いつのことになるやら。

関連ブログ:
マンドリン絵画 (1) (2013.01.12)


マンドリン絵画 (1)

2014年01月12日 | 絵画

マンドリンの描かれた絵画は、ホームページのマンドリン玉手箱の中の「マンドリン等の描かれた名画」にアップした以外にもまだまだたくさんあります。
マンドリンだけでなくリュート等も含んでいますが、以下にそのいくつかをご紹介したいと思います。

絵を見て感じたままを絵の下にことばにしてみました。

いいこと、おとなしく聞けたら棚の上のおやつあげるからね
そんなこと言わずに早いとこおくれよ
(あまりじらすとそのうちかみつかれますよ)

わー、今夜のお月さん、まん丸できれいだこと
(あなたのおでこも負けずに光輝いてます)

よざーます、ではマンドリンやめて一席ぶちましょう
(お題は「消費増税の行方」でいかがでしょう)

あ~あ、もう弾き飽きたし、おそと天気良さそ
(いいから遊んでらっしゃい)

いいですか、そこんとこもう一度拍子取ってみますから
あゝ眠い、早いことレッスン終わんないかしら
何度聞いても同じだワン

次回に続きます。


マンドリン絵画のあるサイト

2014年01月08日 | 絵画

マンドリンを弾く方であれば演奏会のプログラムやポスター、ちらし等のデザインに、あるいは演奏会のCD制作の折ジャケットやCDに背景として印刷する素敵なマンドリンの絵画素材やイラストはないものかと、きっと日頃から関心をもっておられることでしょう。

マンドリンの描かれた名画について代表的なものは筆者ホームページのマンドリン玉手箱の中の「マンドリン等の描かれた名画」にアップしましたが、そのほかにも探せばまだまだたくさんの古典名画があります。

手っ取り早くはGoogleの画像検索でもある程度見つけることはできますが、系統的に探すには有名絵画ばかりを集めたサイトでMandolinを検索してみるのがよいと思います。
そのようなサイトを以下に14ほど集めてみました。

Allposters 
世界最大級のポスターサイトです。
リュート&マンドリン(絵画)で検索すると375アイテムありました。


 
Mandolinで検索すると125アイテム見つかりました。

ARTUNFRAMED
Print SearchでMandolinで検索すると476アイテムありました。

Camerata Musicale(カメラータ・ムジカーレ)
ギャラリーに静物、肖像、合奏等テーマ別に掲載されています。
検索窓はありません。
ブリューゲル、ベラスケス、レンブラント、フェルメール、ルーベンス、フラゴナールほか150人の画家によるバロック時代の楽器や演奏の場面を描いた絵画が300点ほど集められています。

Klassiskgitar.net
西暦1400年以前から年代別にギターの名画を集めた素晴らしいサイトで、リュートやマンドリンの絵画もあります。
絵画だけでなくFree ScoreとそのMIDI音源まであります。
検索窓はありませんが作家のアルファベット順検索はできるようで、例えば作家の頭文字がaの場合は
http://www.klassiskgitar.net/imagesa1.html
から順に閲覧できます。

TIME LINE
膨大な量の絵画が様式別の解説とともに展示されているドリアンのサイト。
絵画の歴史を系統的に知ることができて大変参考になります。
検索窓はありません。

Web Gallery of Art
Emil KrenとDaniel Marxが築き上げた素晴らしいネットミュージアムで、1100~1800年代の古典絵画が専門です。
Mandolinで検索すると9アイテムありました。

Artchive
古代の彫刻から現代のポップ・アートまで幅広く取り扱うMark Hardenのサイトで画質もとても高水準です。
検索窓はありません。

Artcyclopedia
Artworks by TitleでMandolinで検索すると31アイテムありました。
いろんなサイトの画像を参照しています。

cgfa
Carol Gerten-Jacksonのサイト。
画質が素晴らしいです。
Search CGFAでMandolinで検索すると10アイテムありました。

Art Renewal Center
自ら「うちはネット最大のオンラインミュージアム」と豪語するだけのことはあり、驚異的な量と画質を誇るサイトです。
Articles→Browse Our Collection ArticlesでMandolinで検索すると19アイテムありました。

Olga’s Gallery
Olga Mataevのサイトで、シア・ローマ神話、旧約聖書など主題別インデックスがあり見たいテーマの絵画が探しやすいですが、画質に多少難があります。
SearchでMandolinで検索すると2アイテムありました。

The ATHENAEUM
By ArtistでMandolinで検索すると61アイテムありました。

OCEAN’SBRIDGE
Mandolinで検索すると32アイテムありました。

ARTMAGICK
Mandolinで検索すると83アイテム見つかりました。


母の絵

2011年10月31日 | 絵画
今は亡き私の母は60歳を過ぎてから先生について本格的に絵を習い始めました。簡単なデッサンからはじめて水彩、パステル、南画へと進んだようです。

母はもともと絵画、コーラス、人形劇、刺繍など多趣味でした。絵の下手な私は小学生の頃夏休みの宿題の図画がいつもうまく描けなくて母に手伝ってもらい、あげくの果て小学生が描いたとはとても思えない絵を持って学校に行く羽目になり、宿題提出の際の先生の目が「とても上手に描けていますね、手伝ってもらいましたね」と仰っているようで、嬉しい反面とても恥ずかしい複雑な思いをした記憶が今も残っています。

こうして81歳で亡くなるまで20年くらいの間絵を描き続け、展覧会で幾多の奨励賞、最後には南画の「室生寺」で素人の絵ながら兵庫県会議長賞を受賞しました。神戸元町で個展も2度ほど開いています。遺された数百点の絵のうち大半を親戚、友人に差し上げ、家にはわずかしか残っていませんが、それでも玄関、リビング、座敷、踊り場の壁、私の書斎に6点の絵を飾り、時に絵を差し替えたりしながら眺めています。

母の絵は性格そのまま優しく、どれもほんわかとしています。特に上手というほどのものではありませんが、花瓶はなぜか質感がよく描けているように思います。

これは座敷の「壺の花」(南画)です。大分晩年の作です。



地理学者

2011年04月06日 | 絵画
カテゴリーが絵画で「地理学者」と書いただけであゝあの絵のことかとわかる方はフェルメール通ということになりますね。

私もフェルメールの絵が好きでアムステルダムの国立美術館やハーグのマウリッツハイス美術館、フェルメールの故郷デルフトの地も訪れていますが、なにせフェルメールの作品はヨーロッパとアメリカの各所に散らばっていて、なかなか全作品踏破というわけにはゆきません。

ただ全作品といっても寡作でわずか30数点しかありませんから全ての作品名はすぐ記憶できてしまいますし、直接見ていなくても画集等で見慣れていてどの作品にも親しみがあります。

今回この「地理学者」の絵画は本邦初上陸、現在渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムに来ています。所蔵元であるフランクフルトのシュテーデル美術館改修工事に伴うものだそうです。



この絵は一番有名なあの「真珠の首飾りの少女」の数年あとに描かれ、「天文学者」とともに円熟期の作品と言われます。生涯をデルフトで過ごしたフェルメールですが、見果てぬ天と地に想いを馳せて描いたのでしょうか。機会を作って見てみたいと思います。