不思議な物で、いつもくだらない事ばかり考えているのに、忙しさが「習慣化」してくると、何か書こうと思うとちょっと「硬い」話になってつまらないので、「お玉さん」ちで中途半端に書き散らした古い事件の顛末を記したい。
(・・・って、硬いぞ?出だしから・・・^^;)
キッカケは、「ナシズム」おみくじに「大凶」が入っているという話題からであった。
お玉さんちのコメントと被るが、こちらから読み始めた人のために、もう一度最初から説明しよう。
小さい頃から神社に行くと、取り付かれたように「おみくじ」を買ってしまう性質なのであるが、さすがに「凶」を引いた経験は少ない。
それが、忘れもしない「17の秋」、修学旅行で訪れた「日光東照宮」で、ウチのクラスの男子が立て続けに「凶」をひいたのが、事の始まりである。
「こりゃあ、絶対、いろは坂で落ちるね」とみなで笑ってごまかしたモノの、流石に「いやぁな」感じがしていた。
が、帰りもバスは順調、件の「いろは坂」も、何の問題もなく通過し、バスはその夜の「宿」に着く。
無事、夕食も済んでほっとして、「クラスの入浴時間」がめぐったとき、それは起こった。
「女子風呂覗き見」事件である。
同時刻に女子風呂に入浴中だった同じ組の女子から、「男子が覗いている!」と通告があったのである。
早速、担任が部屋にウチのクラスの男子全員を集めて、正座させて聞いた。
「誰が、やった?」
誰も何もいえない。
言える筈がない。誰もやっていないのである。
いや、厳密に言おう。事件は起きていた。
ただし、犯人は、自分たちの入浴時間に遊んでいて入り忘れた、他のクラスの男子であった。
他のクラスとは言え、顔見知りであり交友の厚いモノもいる。
まあ、日頃から「度を過ぎる」事の多い奴だったけれど、悪い奴ではなかった。
であるので、おいそれとは、「犯人」は「売れない」・・・と思った。^^
結局、こう着状態は2時間続き、先生は痺れを切らして立ち去った。
別に許されたわけではなく、「犯人未特定のまま書類送検」の形である。
まあ、それが良かったかどうかは別として、個別の揺さぶりもあったにもかかわらず、誰一人裏切らなかったことには、私たちは満足だった。
しかし、別な意味で、「やっていない」のに、「女子」に疑われたまま、というのは歯がゆかった。
しかし、「質実剛健」がモットーの私の学校は、この「宿」では、「男子を旧館」「女子を新館」に割り振り、新旧館をつなぐ前後の部屋には先生の部屋を置き、時間交代で先生が見張るという万全の体制だった。
「男子」は窮地に追い込まれた。
そのとき、売店にジュースを買いに行った連中が、血相を変えて帰ってきた。
その手には、うちの「女子」からのメッセージが握られていた。
ウチの学校は1学年10クラスあるので、まだ入浴の時間が続いていていた。
「大浴場」は、新旧館の繋ぎ目から横に飛び出ており、「男子」も「女子」も、同じ「売店」の前を通らないと行けなかった。
ウチのクラスの「女子」は、それを利用して、まだ「入浴」の済んでいないクラスの「女子」にメッセージを託したのである。
「きちんと説明して欲しい。」
強烈なメッセージであると共に、同じクラスの仲間を信じたいというメッセージが感じられた。
明日の朝では、納得してもらえないと思った。
「説明に行こう。」
一人が言い出した。
もう、「入浴」が済んでいないクラスは、今入浴中のクラスだけである。
細かい事情を書いている暇は無かった。
紙に走り書きをした。
「今夜、00時、説明しに行く。」
さっきとは別の人間が、メッセージを持って「売店」に向かった。
事情を知る「女子」と出会う可能性は低かった。
が、向こうも気になっていたのであろう。
メッセージを持ってきてくれた子が、まだ、「売店」で時間をつぶしていた。
とりあえず、メッセージは返された。しかし・・・。
「どうやって、包囲網を突破する?」
「売店」によるついでに確認すると、もう「覗き」の話が伝わっていると見えて、何時もに増してしっかりと見られている。
抜けられそうに無かった。
そのとき、部屋をごそごそと探し回っていた一人が叫んだ。
「こんな物が在る。」
それは、避難路までの地図であった。
そこに、ご丁寧に周りの庭の様子まで書き込んであった。
別の一人が、地図を見て指摘した。
「この宴会場の裏に小道がある。これが新館の裏まで繋がっているぞ。」
「宴会場」は夕食を食べた場所で、「大浴場」の向かいである。
先生の意識は、「大浴場前」に集中しているので、隙を抜ければいけないルートではない。
約束の時間が迫っていた。
悩んでいる暇は無かった。
「よし、おまえとおまえ、で、おまえで行くか?」
比較的「女子」に信用が有り、かつ運動神経の良いメンバが選ばれた。
もちろん、私は「選ばれない」^^v
かくして、決死隊は出発した。
私たちには、只祈るしかなかった。
時間は、刻一刻と過ぎてゆく。
そして、約束の時間が来た。
携帯など持っているはずの無い当時、途中の報告は全く入らない。
果たしてたどり着いたのか。
時間は更に過ぎる。
消灯前の点呼の時間が迫っていた。
何時もは適当に行われる点呼であるが、今日は完全実施の可能性が高い。
ここで点呼にいなければ、ダメージは倍である。
「お前、先生たちがこっちに向かったら知らせろ。」
もう一人が、走って出て行った。
まだ、決死隊は帰らない。
消灯時間まで、後15分になる。
まだ、誰も帰ってこない。
リーダーが私を見た。
「何か、先生を引き付けられるか?」
「解った。考える。」
私は、気の合うもう一人と部屋を出た。
向かった先は、「売店」であった。
「売店」に着く寸前、さっき先生の様子を見に行った奴とすれ違った。
そいつが目配せをする。先生たちが動き出したのだ。
まるで時間がまだあるような素振で、私は連れと若干大きな声で話しながら「売店」に入っていった。
「どれよ?無いじゃん。木刀。」
「えーっ?あったよ。そこのかごぢゃない?」
「どれ?これか??ちがうよ。鉄砲漬けだよ。」
視界の端に、点呼に向かう数人の先生が目に入った。
こちらに気付いていないようだ。
「店の人に聞いてみる?すみませーん・・・っていないぢゃん。」
レジのところに、「この時間はフロントにお持ちください」と書いてあるのは、もちろん承知の上である。
先生は、通過する。気づけ!気づけ!!
「もっと、大きい声出せば誰か来るンぢゃ無い?すぅみぃまぁせえええん!!」
先生が気付く。
自分の担任がこちらに近づいてくる。
他の先生も、立ち止まってこちらを見ている。
「こらっ!そこ。消灯時間だぞ。部屋に戻れ!」
「えっ!でも、まだ一時間は・・・」
「ばかっ!時計を見ろ。」
担任は、私とつれの頭をつかんで、中央に掲げてある大時計を振り向かせる。
「いててててて!」
「それ!見てみろ!」
消灯時間を5分ほど過ぎている。しめた。
「おーっ。ホントだ。」
「解ったら、早く部屋に帰れ!!」
「はいっ!」
走って先生たちを追い越し、部屋に戻る。
「帰っていてくれ・・・帰っていて・・・」
部屋の前に立ち、ドアを開く。
「決死隊」の奴が、振り返ってにやりと笑った・・・。
無事、点呼も終え消灯後ヒソヒソ話で聴いた話では、「女子」も状況は理解してくれた。
しかも、告げ口したのは、うちのクラスの「女子」ではなく、うちの「女子」の話を聴いたほかのクラスの子が大騒ぎをした、という事だった。
うちのクラスの「女子」達は、すぐに「覗き」に気付いたため、本当に見える場所に来る手前に「騒いだ」ので、「たぶん」見られていないと思う、と言っていた。
結果としては、他のクラスに振り回された事件であった。
で、最終的には、直接話をした何人かの「女子」は理解してくれたが、「女子」全体が理解してくれるには至らなかった。
他のクラスの子とは言え、止められた筈でしょ?といわれるとぐうの音も出なかった。
結果、気まずい空気のままで「修学旅行」は最終日、魔都「東京」に向かうことになり、私たちは「凶」の恐ろしさを思い知ったのである。
長文拝読感謝:
【TB】~ナシズムおみくじによせて~【私の彼は袴フェチ】 お玉さんの書く巫女さん最高でし。
(・・・って、硬いぞ?出だしから・・・^^;)
キッカケは、「ナシズム」おみくじに「大凶」が入っているという話題からであった。
お玉さんちのコメントと被るが、こちらから読み始めた人のために、もう一度最初から説明しよう。
小さい頃から神社に行くと、取り付かれたように「おみくじ」を買ってしまう性質なのであるが、さすがに「凶」を引いた経験は少ない。
それが、忘れもしない「17の秋」、修学旅行で訪れた「日光東照宮」で、ウチのクラスの男子が立て続けに「凶」をひいたのが、事の始まりである。
「こりゃあ、絶対、いろは坂で落ちるね」とみなで笑ってごまかしたモノの、流石に「いやぁな」感じがしていた。
が、帰りもバスは順調、件の「いろは坂」も、何の問題もなく通過し、バスはその夜の「宿」に着く。
無事、夕食も済んでほっとして、「クラスの入浴時間」がめぐったとき、それは起こった。
「女子風呂覗き見」事件である。
同時刻に女子風呂に入浴中だった同じ組の女子から、「男子が覗いている!」と通告があったのである。
早速、担任が部屋にウチのクラスの男子全員を集めて、正座させて聞いた。
「誰が、やった?」
誰も何もいえない。
言える筈がない。誰もやっていないのである。
いや、厳密に言おう。事件は起きていた。
ただし、犯人は、自分たちの入浴時間に遊んでいて入り忘れた、他のクラスの男子であった。
他のクラスとは言え、顔見知りであり交友の厚いモノもいる。
まあ、日頃から「度を過ぎる」事の多い奴だったけれど、悪い奴ではなかった。
であるので、おいそれとは、「犯人」は「売れない」・・・と思った。^^
結局、こう着状態は2時間続き、先生は痺れを切らして立ち去った。
別に許されたわけではなく、「犯人未特定のまま書類送検」の形である。
まあ、それが良かったかどうかは別として、個別の揺さぶりもあったにもかかわらず、誰一人裏切らなかったことには、私たちは満足だった。
しかし、別な意味で、「やっていない」のに、「女子」に疑われたまま、というのは歯がゆかった。
しかし、「質実剛健」がモットーの私の学校は、この「宿」では、「男子を旧館」「女子を新館」に割り振り、新旧館をつなぐ前後の部屋には先生の部屋を置き、時間交代で先生が見張るという万全の体制だった。
「男子」は窮地に追い込まれた。
そのとき、売店にジュースを買いに行った連中が、血相を変えて帰ってきた。
その手には、うちの「女子」からのメッセージが握られていた。
ウチの学校は1学年10クラスあるので、まだ入浴の時間が続いていていた。
「大浴場」は、新旧館の繋ぎ目から横に飛び出ており、「男子」も「女子」も、同じ「売店」の前を通らないと行けなかった。
ウチのクラスの「女子」は、それを利用して、まだ「入浴」の済んでいないクラスの「女子」にメッセージを託したのである。
「きちんと説明して欲しい。」
強烈なメッセージであると共に、同じクラスの仲間を信じたいというメッセージが感じられた。
明日の朝では、納得してもらえないと思った。
「説明に行こう。」
一人が言い出した。
もう、「入浴」が済んでいないクラスは、今入浴中のクラスだけである。
細かい事情を書いている暇は無かった。
紙に走り書きをした。
「今夜、00時、説明しに行く。」
さっきとは別の人間が、メッセージを持って「売店」に向かった。
事情を知る「女子」と出会う可能性は低かった。
が、向こうも気になっていたのであろう。
メッセージを持ってきてくれた子が、まだ、「売店」で時間をつぶしていた。
とりあえず、メッセージは返された。しかし・・・。
「どうやって、包囲網を突破する?」
「売店」によるついでに確認すると、もう「覗き」の話が伝わっていると見えて、何時もに増してしっかりと見られている。
抜けられそうに無かった。
そのとき、部屋をごそごそと探し回っていた一人が叫んだ。
「こんな物が在る。」
それは、避難路までの地図であった。
そこに、ご丁寧に周りの庭の様子まで書き込んであった。
別の一人が、地図を見て指摘した。
「この宴会場の裏に小道がある。これが新館の裏まで繋がっているぞ。」
「宴会場」は夕食を食べた場所で、「大浴場」の向かいである。
先生の意識は、「大浴場前」に集中しているので、隙を抜ければいけないルートではない。
約束の時間が迫っていた。
悩んでいる暇は無かった。
「よし、おまえとおまえ、で、おまえで行くか?」
比較的「女子」に信用が有り、かつ運動神経の良いメンバが選ばれた。
もちろん、私は「選ばれない」^^v
かくして、決死隊は出発した。
私たちには、只祈るしかなかった。
時間は、刻一刻と過ぎてゆく。
そして、約束の時間が来た。
携帯など持っているはずの無い当時、途中の報告は全く入らない。
果たしてたどり着いたのか。
時間は更に過ぎる。
消灯前の点呼の時間が迫っていた。
何時もは適当に行われる点呼であるが、今日は完全実施の可能性が高い。
ここで点呼にいなければ、ダメージは倍である。
「お前、先生たちがこっちに向かったら知らせろ。」
もう一人が、走って出て行った。
まだ、決死隊は帰らない。
消灯時間まで、後15分になる。
まだ、誰も帰ってこない。
リーダーが私を見た。
「何か、先生を引き付けられるか?」
「解った。考える。」
私は、気の合うもう一人と部屋を出た。
向かった先は、「売店」であった。
「売店」に着く寸前、さっき先生の様子を見に行った奴とすれ違った。
そいつが目配せをする。先生たちが動き出したのだ。
まるで時間がまだあるような素振で、私は連れと若干大きな声で話しながら「売店」に入っていった。
「どれよ?無いじゃん。木刀。」
「えーっ?あったよ。そこのかごぢゃない?」
「どれ?これか??ちがうよ。鉄砲漬けだよ。」
視界の端に、点呼に向かう数人の先生が目に入った。
こちらに気付いていないようだ。
「店の人に聞いてみる?すみませーん・・・っていないぢゃん。」
レジのところに、「この時間はフロントにお持ちください」と書いてあるのは、もちろん承知の上である。
先生は、通過する。気づけ!気づけ!!
「もっと、大きい声出せば誰か来るンぢゃ無い?すぅみぃまぁせえええん!!」
先生が気付く。
自分の担任がこちらに近づいてくる。
他の先生も、立ち止まってこちらを見ている。
「こらっ!そこ。消灯時間だぞ。部屋に戻れ!」
「えっ!でも、まだ一時間は・・・」
「ばかっ!時計を見ろ。」
担任は、私とつれの頭をつかんで、中央に掲げてある大時計を振り向かせる。
「いててててて!」
「それ!見てみろ!」
消灯時間を5分ほど過ぎている。しめた。
「おーっ。ホントだ。」
「解ったら、早く部屋に帰れ!!」
「はいっ!」
走って先生たちを追い越し、部屋に戻る。
「帰っていてくれ・・・帰っていて・・・」
部屋の前に立ち、ドアを開く。
「決死隊」の奴が、振り返ってにやりと笑った・・・。
無事、点呼も終え消灯後ヒソヒソ話で聴いた話では、「女子」も状況は理解してくれた。
しかも、告げ口したのは、うちのクラスの「女子」ではなく、うちの「女子」の話を聴いたほかのクラスの子が大騒ぎをした、という事だった。
うちのクラスの「女子」達は、すぐに「覗き」に気付いたため、本当に見える場所に来る手前に「騒いだ」ので、「たぶん」見られていないと思う、と言っていた。
結果としては、他のクラスに振り回された事件であった。
で、最終的には、直接話をした何人かの「女子」は理解してくれたが、「女子」全体が理解してくれるには至らなかった。
他のクラスの子とは言え、止められた筈でしょ?といわれるとぐうの音も出なかった。
結果、気まずい空気のままで「修学旅行」は最終日、魔都「東京」に向かうことになり、私たちは「凶」の恐ろしさを思い知ったのである。
長文拝読感謝:
【TB】~ナシズムおみくじによせて~【私の彼は袴フェチ】 お玉さんの書く巫女さん最高でし。
トラックバックもらってすごくうれしいです。
この、巫女さんの絵は、自分でも好きなのです。
なんだか、そのへんにいそうな感じが(笑)。
この頃はあちこちで
ぷよぱぱさんのショートスト-リーを読んで
楽しませていただいてます。
でもやっぱ、これぐらい長いお話だと、
「読んだ!」という気がします。
どうやらお玉は、固い話から柔らかい話に
持っていくためのさそい水ってわけですね。
よござんす。お好きなように料理しておくれやす。
でもお仕事が立て込んでおることですし、
あんまり根をつめちゃダメですよ。
またまた~男達が大好きな裸姿を見せてくれるとは・・・・さすがですな~~
俺ならこっそりと・・・気づかない程度に女子風呂とか覗きに行くかも~~フフフフフ(ぉぃぉぃw)と言うつつ・・・コメントするスケベな俺様でした^^;
ラムちゃんが「サービス」しますので、”本当”には、覗かないでくださいね。
そうすると、”ちょっとおかしな”仲間が、ぴピッと舞い降りてくるのですよ。
ありがとう。お玉さん。
あはは・・・・^^;
こりゃまた~ぷよぱぱさんに一本取られてしまったなぁ~~~うんうん
今青猫の絵をかいているところでした。
真夜中までに間に合えばいいのですが。
先ほど、別件(類似の?)件で送ったメールにも書きましたが、ちょっとだけBlog覗いてしまったので、ドキドキです。
楽しみに「お預け」喰らっていますので、ご無理をなさらず。
少年プーヨ、お玉ブログの中で
フェチの一歩を踏み出しております。(笑)
スリスリしてぇん。
<まあ、こっちのBlogぢゃあ、こうゆうキャラですね。
(ハッ、この二面性が後に・・・まさか・・ね?)