作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

言葉の森の作文指導の特徴(2)

2011-12-22 | 日記
 言葉の森の作文指導の特徴として、忘れてはならないのは、徹底した項目指導です。構成、題材、表現、主題、表記という五つの分野のそれぞれに複数の項目(「書き出しの工夫」「たとえ」など)が定められていて、生徒は、その項目を作文の中に取り入れて書くように指導されます。この事前指導があることで、生徒たちは安心して作文を書いていくことができるのです。
 また、小1から高3まで一貫した指導を行っており、小手先だけの書く力ではなく、自分の頭で考え、表現する力、文章を的確に読み取る力を身につけることができる点も言葉の森の特徴です。これらの力は、学生のうちのみならず、社会に出てからも必要とされる大切な力だと思います。

 以下、( 「言葉の森と他の作文教室等の違い(その2)」 )からの転載です。

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■独自の教材

 言葉の森の特徴は、独自の教材を開発していることです。ですから、公立中高一貫校の受験作文の課題などについても、すぐにその傾向に合わせた問題を準備することができます。

 大学入試でも、以前はかなり特殊な小論文対策の要望がありました。写真や建築や絵画や音楽の分野で出されるような小論文の問題を作ってほしいというものです。さすがに、今は手間がかかるのでよほどのことがないかぎりそういう要望はお断りしていますが、当時作った教材が受験作文小論文のページに多数残っています。

 言葉の森が30年前にスタートするとき、作文指導の分野ではそれまではっきりした評価や進歩の基準がなかったため、言葉の森では最初に指導のカリキュラムを作ることから始めました。まず、作文というものの構造を、構成、題材、表現、主題、表記の5つの分野に分けました。そのそれぞれの分野について、小1から高3までどういう指導をしていくかという流れを作ったのです。

 こういう根本的な仕組みができているので、作文指導については、どのような要望にも即座に対応できる体制ができています。


■小1から高3までの指導

 言葉の森では、小1から高3までの一貫した指導を行っています。

 普通、小学生の作文指導は、小学校の間だけを目標としたものになりがちで、その先の中学生でどのような作文力が必要になるかということまで考えられていません。そのため、小学校の作文は、出来事中心の作文でいかに上手に書くかというものになってしまうことが多いのです。

 小学生のころに出来事中心の作文で上手に書けた子が、そのまま中学や高校でも上手に書けるかというと、そういうことはありません。逆に、小学生のころは特に注目されなかったような平凡な文章を書いていた子が、中学、高校と学年が上がるにつれて読み応えのある小論文を書いていくようになることがあります。

 文章のジャンルが違えば、当然そこに必要とされる語彙や表現や考え方や構成の仕方も違ってきます。言葉の森では、そういうジャンルの違いも含めて、一貫した作文指導を行っているのです。

 そのため、小学生の間に、時に難しすぎる課題を出す場合もあります。例えば、小学3年生で感想文指導を始めることや、小学5年生から難度の高い説明文を読ませて感想文を書かせるような指導をすることです。

 普通の通信指導では、このような難しい課題を出せば、ほとんどの子はお手上げ状態になります。しかし、言葉の森には電話指導があるので、その生徒の担当の講師が、生徒の電話での反応を見ながらわかるレベルまで噛み砕いて説明します。また、電話指導でもわからなかった場合は、事務局に電話をかければすぐに追加の説明を聞くことができます。

 言葉の森の学年別指導は、電話指導と組み合わせる形でスムーズに進めていけるのです。


■長期的な展望で読む力をつける指導

 言葉の森の作文指導の目標は、単にその学年で上手な作文を書けるようにすることではありません。また、受験に合格する作文を書く力は、結果として生まれるものであって、決して合格するための作文が書けるようになればいいというのではありません。

 作文について近視眼的な見方をする人の中には、合格できる作文を書くためには上手なウソを書いてもいいのだと教える人もいるようです。(^^ゞ 言葉の森での指導は正反対です。コンクールに出す作文を指導する場合も、受験に書く作文を指導する場合も、「本当のことを書く」が鉄則です。ウソを書いて合格するぐらいなら、本当のことを書いて不合格になった方がずっといいのです。

 長い人生では、最初のボタンの掛け方が大事です。最初に、正しい道を歩くようにすれば、時間はかかっても正しい道を歩き続けられます。最初に、ごまかす道を歩いたことがあれば、長い人生でまた困難な選択に遭遇したときに同じ道を歩こうとしてしまいます。

 作文の上手な子は、大体頭のいい子です。そういう子ほど、正しい道を歩くよりもうまくやる道が先に見えてしまうのです。だから、親や先生は、あらかじめ折に触れて、「本当のことを書く」ということの大切さを教える必要があるのです。

 作文の目的は、創造性、思考力、感受性を育てることです。それは、より大きく言えば、人間の生きる目的である幸福、向上、創造、貢献を実現するための一つの方法でもあるのです。

 作文指導が単に書くためのテクニックの指導にならないように、言葉の森では、読む力をつける指導に重点を置いています。それが、暗唱や読書の指導です。読む力の土台の上に、初めて書く力を大きく育てていくことができるのです。

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