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5章 シュメールとアヌンナキ-5:地球人のルーツ(Project vega)

2016-01-21 | 宇宙種族

Project Vegaさんより http://www.project-vega.org/2014/03/5_30.html 

(1章序文より抜粋) この文章は様々な専門家が、インターネット、テレビ、本などで断片的に論じている出来事を集め、年代別に並べたSFである。可能な限り確実性の高い物的証拠やデータを優先的に集めているが、偽情報やノイズの判断が難しいこともある。特にチャネラーのチャネリングに頼った文章に関しては、本当かどうかは判断が難しい部分なので、この内容を鵜呑みにするのではなく、最終的には自分の頭で考え、確認して、正しいかどうか判断する必要がある。

 

5章 シュメールとアヌンナキ : 地球人のルーツ

(つづき)

■紀元前44万6400年頃

 3600年周期で太陽系への侵入を繰り返すたびに、ニビルは地球とともに太陽を周回する惑星について知るようになった。火星と同様に、彼らは太陽系の他の惑星も調査し植民地化したが、彼らの関心の的と焦点は常に地球にあった。地球がもっとも魅力的だったからである。彼らは地球のさまざまな表情を観察し、その手つかずの土地の動植物を研究した。しかしアヌンナキは、地球という暖かな光の寝床の中で、人間であるホモ・サピエンスが孵化(ふか)していることに気づいており、彼らを生み出した他の高次元の地球外生命体がそれを見守っていることを知っていた。

 そして二ビル王アヌの息子エンキと50人の地球遠征隊は地球に降りて来た神々として、後のヘブライ聖書では「ネフィリム」と呼ばれた存在である。当時の地球は緑が多く大地は肥沃で、地球の海に着水した彼らは歩いて陸へ辿り着き、地球第一基地のエリドゥを南メソポタミアに建設した。そして前王アラルをエリドゥの監督に任命した。 そしてペルシャ湾に黄金採取工場を建設。海水から抽出する方法により、黄金の採取を開始した。 さらに大規模治水事業により、沼地を干拓して居住地を整備した。植民地建設に向けて、メソポタミア各地で大開発事業が開始された。この最初の入植地は宇宙飛行管制センターや宇宙船基地、採鉱活動、さらには火星の中継ステーションさえ擁する一大地球ミッションへと発展していた。
ニビルのアカデの港----------------------------------------------------------------------------------------

シェム:空を飛ぶ乗り物でニビル星人の交通手段。自家用ロケットからUFOタイプまでバラエティに富んだ種類があり、やがて「マカバ」ともよばれるようになる彼らのUFO

アカデの港:アンツの宮殿が立つ丘から少し降りたところにある港。大小のシェムが地球とニビル間を往復する賑やかなニビル星の港であり、虹のはしごの場所にも近い

デルムンの丘:「純粋な土地」という意味のニンマーの地球初の病院がある場所。エンキの協力によってニンマーが地球到着後すぐに建設した


 地球に向けてニビル人たちは「アカデの港」から出港していった。エンキと、アヌの妃アンツから生まれたエンリル、そしてアヌとアークチュール星人との間に誕生したニンマーは、アヌの命令で相次いで(28シャル=10万800年の間隔で)ニビルを去り、地球に向けて出発した。
 彼らにとって地球への旅は、下手すれば永久に宇宙のどこかに投げ飛ばされ、あるいはどこかに封じ込められてしまう危険性があった。たとえ彼らが全能の神々であっても難しいことなのである。危険きわまるその旅と冒険を、各々がもつテクノロジーを駆して無事地球に降りたということは明らかであった。
 そうしてタイムジャンパーとしても、つまり次元空間を自由に行き来できる能力を持ったアヌの血をしっかり引いている三兄弟の神々が、地球に下りた。
 エンリルが地球に降り立った後、ニンマーはアヌの勧めによって地球行きを決心した。彼女はエンキやエンリルのような好奇心や野心を地球行きに託していたわけではなかったが、彼女はただその不思議な惑星地球の生態圏を研究したいだけだった。ニンマーが地球行きを決断した頃はというと、エンキとエンリルの地球ミッションが始まったおかげで、地球に関する興味深いデータが沢山上がっている時代であり、ちょうど地球の未来が彼らによって方向づけされようとする段階を迎えていた。ちょうどその頃、地球に金を採掘に来たアヌンナキたちのニーズを満たすためにニンマーは、アヌによって地球に派遣されたのである。後に「すべての母」という称号を受けたアヌンナキの女神は、その母の系統を受け継いだヒーラーだった。
 

 彼女はその母に似て、アークチュール星人のすべてを覆い込むような見事な天使並みの大きな白い翼をもっていた。ときにして彼女はアヌンナキたちをその白い羽で覆うような姿で患者を治療したといわれており、ニンマーはアヌンナキの健康を管理する医学として、またニビルを誇る最高位の遺伝子工学博士として、さらには純粋なアヌの血を引いている彼女をなによりも先にアヌは地球に送った。

 当時ニビルでは、「シェム」と呼ばれる彼らの乗り物が地球に向けて出港する港が生まれ、そこから彼らは荷物を積み込み、飛びたっていった。そこは「アガデの港」とよばれた。そこから地球に向けて、忙しく出港するシェムの数が増えていくうちにアカデの港は賑わい栄えた。アカデの港はニビル星人が集う、賑やかなスポットとなって繁栄していった。

 様々なニビルのテクノロジーを駆使した道具や装置を積んだ大小シェムがその港から出港し、また戻ってくる。地球という新しい環境で生存できるとわかった彼らは、その新しい星に移り住みたいアヌンナキ志願者を毎回50名ほど乗せては地球に向けて旅立った。アガデの港は、実はこれも女神アンツの宮殿の一部に位置し、彼女の目の届く距離にあった。その辺一帯が煌びやかなエネルギーに包まれているのを、アンツは自分の宮廷のバルコニーから、いつも嬉しそうに笑顔を浮かべて見ていた。
 アカデの港は洗練されたニビルのポートタウンへと発展し、アンツ自身もアカデの港をよく訪れ、その港から出港していくシェムを祝福し、見守り、見送る姿も見ることができた。
 アガデの港を出港していったのは、男のアヌンナキばかりではなく、ニンマーが女神軍団を連れて地球に到着した。つまり彼女は、ニビル初の女神派遣団なのである。

 ニンマーは、大勢のニビルの女性看護婦たちを連れて地球に降りたった。そのときニンマーといっしょに地球に移住した別のアヌンナキの女神たちも、地球で自分たちが役立つように、治療や救助の仕方など、多くの知識をアンツやニンマーから十分に訓練を受け、知識を得て派遣された。
 ニビルの王アヌの娘であるニンマーは、アンツに次ぐ偉大なる女神として、地球に移住したアヌンナキたちからも崇拝される存在となった。彼女は地球に降りたつや否や、勇敢にも初めての星である地球を探索し、その場所に病院を建てた。むろん、兄エンキの協力を得て建設されたが、そこをニンマーは「デルムン(純粋な土地)の丘」とよんだ。彼女は早速、そこでアヌンナキの治療に専念することにした。

■紀元前44万2800年頃

 3600年周期でニビル星が地球に近づいていたこの頃、地球では大きな氷の広がりが小さくなり始め、近東の地域では心地良い気候が続いていた。地球の気候の温暖化に伴い、二ビルより多数のアヌンナキが移住した。エンキの異母妹ニンマー(ニンフルサグ)も、医療隊長として地球に着任した。
 彼らは体が大きく、骨は10m以上あり、体重は700kg前後である。ニビルにはたくさんの種族のETがおり、それらの遺伝子が混ざり合っているが、それがアヌンナキである。

ニンマー------------------------------------------------------------------------------------------------------

 アヌ一族にはもめごとが多い。というのも、やはり神々それぞれの個性の豊かさがゆえにである。彼は競い合いながら、出来るだけアヌンナキの血を濃く受け継ぐ女神たちと結ばれようとした。このように、血族関係を巡る醜い争いというのも、人間だけではなく、彼ら宇宙人もそうなのであり、地球にそれを刻印したのは彼らなのである。やがてそれが、地球に大混乱を引きおこすことになる。しかしながら一つ確かなのは、彼らはそれを予期していなかったということである。
 彼らは感情体においては、肉体次元においては人間より三から四倍大柄である。とはいっても、彼らの肉体次元は三次元のとは異なることはたしかであり、地球に降り立った彼らは時にして、水たまりができるような大粒の涙を流すこともあった。ニビル星の王であるアヌ自身は、エンキとエンリル、そしてニンマーの三人の主となるニビルの神々をもうけている。
 そして、長男の水の神エンキよりも後に生まれたエンリルが、アヌ一族の王位継承者となった。そしてその子がナンナールで、彼の世継ぎとして、ウツの双子のかたわれである「イナンナ」が生まれた。よってアヌがイナンナの大祖父であり、その関係性は深く、彼はイナンナを常に丁重に扱い、女神として深く愛した。

 ニンマーは後に「ニンフルサグ」と呼ばれるようになったが、この名前には“偉大なる母女神”や、“命の母”、“山の母”といったような意味が込められている。彼女は、エジプト時代には、「ハトホル」と呼ばれた。ハトホル神は、牛の頭を持つ女神の姿で大抵は表現されているが、これは、エンリル家のシンボルである雄牛(おうし)を象徴している。
 古代エジプトの時代にはまた、ハトホルは癒しを司る女神として崇拝された。これが実はアンダーグラウンド的な女神信仰として発展し、後に聖母マリア信仰へと形を変えて広く受け入れられるようになる。こうして聖人、天使、聖書における重要出来事やたとえ話、教会の歴史を画いた女神的イコンの絵は、いつの時代でも必要とされてきたのである。


 ニンマー(ニンフルサグ)は、アヌンナキからも人間からも崇拝され、愛された女神であるが、イナンナは、大叔母(おおおば)にあたるニンマーから特別に愛され、多くの知識を授かった。
 ニンフルサグは、アヌンナキを代表する遺伝子工学の一任者であり、彼女の医学的知識も豊かだった。遺伝子工学の分野においては、彼女の右に出るのは、きっと兄のエンキぐらいのものだろう。アヌは、この優秀な娘に大きな信頼をおき、ニビル星最高位のアヌンナキの地位を彼女に与えた。そしてニンフルサグも、やがて二人の兄たちと同じように地球に派遣されることになる。

 アークチュール星人の母を持つニンマーは、アンツとは異なり、ニビル星人特有の派手さは無く、どちらかというと、勤勉で学者肌の存在である。アークチュール星では、もちろん彼女の母もそうだが、すべての存在たちがヒーラーであり医者なので、病人もいなければ、医者も必要ない。彼らは天使界の者たちと同様に、大きくて、白く輝く翼をもっている。ニビル星よりも高い次元にあるアークチュール星では、病や死さえが克服されている。そんなアークチュール星人の血を引く、ニビル星人とのハイブリッドがニンマーで、ニビル星で誕生した彼女は、異次元の研究に没頭した。けれどもそんなニンマーであっても地球に辿り着くと、やはりアヌンナキの女神として自分の正式な後継者を残しておこうとした。

 地球に移住したニンマーは、後にエンキと共に地球上で偉大なる遺伝子研究の功績を残すことになる。しかし一方で彼女は地球で自らのヒーリング能力を生かし、金の発掘現場でケガをしたアヌンナキの労働者たちに手厚い看護を施した。そして、人類に命の息吹をふきかけたのも彼女だった。
 

■紀元前41万6000年頃

 黄金を海水から抽出する方法は効率が悪いため中止となり、代わりに金坑から黄金を採掘する方法が採用された。エンキはアフリカに金坑アブズ(現在のアフリカのジンバブエ地域)を開き、黄金の採掘を開始した。 プロジェクト拡大のため、エンキは二ビル王アヌに対し、アヌンナキの地球派遣部隊の拡大を申請した。 これを受けて二ビル王アヌは、アヌンナキ移住団を率いて、エンキの異母弟エンリルおよび前王アラルの孫クマルビとともに地球を来訪した。これにより地球のアヌンナキ人口は大幅に増加した。 そしてエンリルは、エンキとともに地球開発プロジェクトの共同指導者に就任した。


 エンキはニビル星では地球にやってきた最初の指揮官だが、地球ミッションの指揮権が異母兄弟でライバルでもあるエンリルに渡されることになった。代わりにエンキには地球の主という称号を与えられたが、それでもその屈辱は消えることはなかった。


ニビルの近親相姦(きんしんそうかん)-------------------------------------------------------------------

 近親相姦(きんしんそうかん)は人間の世界では、当然のように堅く禁じられている行為である。それは、モラル的にも、けして許されないというだけでなく、遺伝的な危険が絡む。しかし、ニビル星人にとっては、地球人がタブーと認めている行為は、実はそこに彼らの秘密が隠されている。
 あからさまにも彼らは人間のDNAに違いを残した。その神々の行為の内には、アヌの血の濃さを競う、ときには醜くもみえるアヌンナキたちのエゴがからんでいた。イナンナは次のように述べている。
 「だからその能力を私たちは自然に広めて、地上にルネッサンスを開花させることも、地球を破壊することもできるのです。これが、神と人間との究極的なちがいであり、それがいつ地球上に現れたか、神々の神話以外にそこにたどりつく方法がわかりません。そのようなことが、我々神々の業であり、同時に私たちアヌンナキの人間に対するカルマの解消であり、ときには両刃(りょうば)の剣(つるぎ)のような戦いとなって、バイナリースターシステムが辿る運命をともにするのです。
 実際にこの神々の秘密が、つまり彼らの特権が、人間たちには譲られなかった・・・こういうところです。こんな遺伝子操作の背景には、やはり、ニンマーが深く関わっていました・・・。ニビルから地球にやってきた私たちのようなアヌ一族(アヌンナキ)の女神も、やはり、血を分けた男のアヌンナキを地上で産むことが、アヌによって暗黙の了解として課せられていたのです。むしろアヌンナキの女神たちは、それを地上でいちばん望んでいた、というのが事実なのです。」

 アヌの血をどれほど濃く受け継いでいるかどうか、それによってアヌンナキの開拓地である地球にどれだけの領土が分け与えられるか、つまりアヌ一族に実際に存在するヒエラルキーがはっきりしていた。それにしても、いちはやく地球に降り立った彼らは、地球で人間たちと、いずれは結ばれることになる。彼らの血を引く“半神半人”が、たくさんいたという地球の歴史を思い出さねばならない。
 半神半人はアヌンナキに比べて、寿命は短いものの、現在の人間の寿命と比べれば、比較にならないほど長く、その生命力を持続させる力をもっていた。人間と比べて、寿命は永遠に近いアヌンナキの、はたして彼らのタイムラインはどれほどのものか。それは地球とは別の星にあったからだ。つまり、別のタイムラインからやってきた、ということがいえるわけで、聖書に登場するアブラハムやノアにしても何百年間も生きたという記録が残っている。なかば彼ら半神半人は、地球で多くの子孫を産み、どんどん人口を増やしていった。当然、人間の寿命だけでなく、肉体や魂のさまざまな可能性を封印してしまったのも彼らなのである。
 しかしながら視点を変えると、かりに人間に不死が許されていたら、地球の資源はとっくの昔に枯渇していたはずである。それに人間が、アヌンナキのような、オムニパワー(全能力)をもて遊んだとしたらどうなっていたか。彼らと同じように、エゴにまみれて人間たちは、互いに戦い合い、とうの昔に滅亡していたにちがいない。そのシナリオもあるということを、彼らは今、人間たちに思い起こしてほしいと思っている。
 「すべてアヌンナキの仕業だ!」と、こういうこともいえるわけだが、イナンナとしては地球を、すべての人間と一緒に共有できるパラダイスを創造してみたいと考えている。なぜならアヌンナキの女神たちは皆、人類を愛しているからである。

イナンナは語る。
 「さて、アヌ一族に、もめ事が多いというのも、実は神々の個性の豊かさがゆえに起きたことです。結局のところ私たちは、戦争を地上で、いや銀河のあらゆる場所で繰り広げました。私たちアヌンナキは、親子兄妹同士が結婚することによって、確実に自らのパワーを手に入れてきました。特に、アヌの息子たち、兄弟の神々は、つまりエンリルとエンキは、ちょうど二手に分かれ互いに対立する運命にありました。」

 彼らは互いに競い合いながら、出来るだけアヌンナキの血を濃く受け継ぐ女神たちと結ばれようとした。このように、血族関係を巡る醜い争い、というのも彼ら宇宙人が地球に運んできたものである。やがて彼ら神々が起こした戦争によって、彼らの領土である地球のあちこちが、大混乱に落とし入れられる。彼らは事実それを予測できなかった。
 彼らはその感情体においては、その肉体が人間のより、3倍から4倍大柄というだけあって、彼らは時にしては、激しい流星のように大粒の涙を落下させる。彼らの感情体も人間からするとあまりに大きい。
 なにごとにも大げさなのがニビルの神々である。よって、そのいちばんの頭の神さまであるゼウスのようなアヌと、その妃偉大なるアンツのスケールの大きさは桁外れであるということと、その他大勢のアヌンナキの神々の特徴もやはり多分にアヌと重なり合っている。
 そしてアヌンナキが、いくら性に関して自由奔放であっても、しかし、一つだけ彼らにとって許されないことがある。それは、「殺人(殺神)とレイプである。それだけは許されない。それは宇宙連合ソ・ラーラのもとに決められた、この宇宙全体にいきわたる秩序なのである。よって彼らにはそれに関しては、人間以上に厳しい罪が課せられた。


■紀元前41万2000年頃

 このころ二ビル王アヌは、二ビルに帰還するため地球を出発。帰途、前王アラルの孫クマルビ(このときはアヌの側近であった)の攻撃を受けた。 
 当時アヌは、前王アラルの一族を、懐柔策をもって扱っていた。前王アラルは黄金発見の功により免罪され、地球第一基地エリドゥの総督に任命されており、アラルの孫のクマルビはアヌの側近に取り立てられていた。しかし、アヌに対するアラル一族の恨みは根強く、権力奪回を虎視眈々と狙っていたのである。 
 アヌはクマルビを倒し、これを火星(中間ステーション)に駐在するアヌンナキ集団(イギギと呼ばれる)が、クマルビの監視にあたった。

■紀元前41万年頃

 この頃、長期にわたって氷河期が地球規模で広がった。地球総司令官エンリルは、地球植民地の効率的運営のため、エ・ディンに7つの都市を建設。首都エリドゥには黄金分離施設、バド・ティビラには黄金精錬施設、シッパルには宇宙港、ニップルには航空管制センター、シュルバックには医療センターが置かれ、ララクとラルサは誘導するビーコン都市として機能した。 
 また、アブズ(アフリカのジンバブエ地域)―メソポタミア―火星(中間ステーション)―二ビルを結ぶ黄金輸送網が整備された。こうして、エンキの監督下にあるアブズ金鉱で採掘された金は、エンリルの管理するエ・ディンで加工、溶解、精錬されるというシステムが完成した。

 
 


ニンマーとエンリルの恋-----------------------------------------------------------------------------------

ニンリル:ニンマーがニビル星から連れてきた看護婦でエンリルと結ばれる前は「スド」と呼ばれていた。 
ニヌルタ:エンリルの第一子。エンリルが若い頃、ニンマーと恋をして生まれてきた息子

エディン :北にエンリルの城があるレバノン杉に囲まれた森林地帯
エリドゥ:第一の都市。アラルにエンキが与えた領土で、アラルの死後エンキは王妃ニンキ(ダムキナ)をニビルから迎えて移り住んだ。エリドゥの都はアヌンナキの第一の都として栄えた。
アブズ;エンキの領土で、エクル周辺も含めて広大な範囲に及ぶ

イギギ:(観測し、見る者)ニビル星から地球に行ったアヌンナキと同時期に、火星(ラーム)に送られたアンシャガルの子孫たち


 研究熱心なニンマーにとって、兄のエンキは刺激的な存在だった。アヌは、自身の純粋な血統を守るためにエンキかエンリルのどちらかにニンマーと結ばせるつもりだったが、最終的に選ばれたのは、長男のエンキだった。それにしても物事は計画通りにはいかない。まだ恋を知らない乙女だったニンマーは、弟のエンリルに夢中になっていた。なぜならば、エンリルはエンキよりも10シャル(3万6000年)ほど年が若いだけでなく、彼のその透き通った淡いブルーの肌は魅力的で、ハンサムな貴公子だったからである。もちろん、エンリルの方もニンマーに恋心を抱いていたので、二人はたちまち恋に落ち入り、愛の戯れからニヌルタという男の子が生まれた。
 このようにして生まれたニヌルタは、エンリルの息子ということであるが、エンリルの正式な妻ニンリルから生まれたナンナールの母違いの兄になる。ナンナールはイナンナの父。これは、まだ彼らの地球行きが決まっていないずっと昔の出来事だった。

 エンリルがニンマーと交際しているという噂は、やがてアヌの耳にも入ってきた。アヌは、ニンマーとエンキの縁を望んでいたので腹を立てたことからふたりは罰せられた。アヌによってニンマーは、永久に配偶者を持つことを禁じられた。それはきわめて重い罪を負うことになった。
 そして、ニンマーとエンリルの間に生まれたニヌルタは、ニビルのアンツの宮殿でアンツに育てられることとなった。ニンマーはひどく落ち込んだが、一旦物事が決まると以外にも立ち直るのが早いのがニンマーという女神である。彼女はすっかり心を入れ替えて、再び研究に没頭した。ニンマーに流れるアークチュール星人の血がそうさせるのである。冷静さにかけては、アークチュール星人はシリウスの存在たちと同じように、常に自然に冷静さを保っておける。ニンマーにしてもそれは同じで、あのときのアヌの判断が正しかったことにやがて気づく。

 しかし、ニンマーの気持ちを蒸し返すようなことが、恋の終わりから数シェルが過ぎてから起きた。ニンマーとエンリルが再開することになったからである。つまり、彼女の地球派遣が決まったからだ。
 ニンマーは大勢の女神の看護婦たちと大型シェムに乗り、ニビルのアカデの港から出航し、無事地球に到着した。そのとき地球でニンマーたちの到着を大勢のアヌンナキたちは出迎えた。当然、兄妹のエンキとエンリルも先頭に姿を見せていた。ニンマーは、久しぶりに会う二人の兄に一族の話やニビルの近況を夢中になって語った。特に二人の兄たちが知りたかったのは、アラルの死についての詳細だった。

 ニンマーは二人の兄に特別な土産も準備してきた。それは、自身が調合したニビルの薬草で作るエリキシル(万能薬)だった。早速二人はそれを飲んでみた。するとみるみるうちに彼らの身体にエネルギーが満ち溢れてきたので、ふたりは顔を見合わせた。
 「私の地球での使命は、アヌンナキの労働者を癒すことです」とニンマーは微笑みながらいった。「ならばニンマー、私がこの地球に建てた城をぜひ、あなたに見てほしい」そうエンリルは誘った。
 ニンマーは一瞬それを拒否しようとしたが、うれしい気持ちに満たされ、それを受け入れた。側にいたエンキも彼女が喜びを隠せないでいるのを見抜いていたので、アヌの彼らへの処分を知っているエンキだったが、ふたりに反対しなかった。ふたりは小型シェムでエンリルの城に向った。それはレバノン杉で覆われた高い山々が連なる場所にあった。

 アヌからニンマーとの交際をたち切られたエンリルは、地球に旅だった。到着すると涼しい場所を求めて方々を旅した。そして、「エディン」とアヌンナキがよんでいる北にあるレバノン杉の地(今のレバノン周辺)を彼は選んだ。エンリルはエンキとはちがい、太陽に弱い肌をしているからだ。
 エンリルはアヌからもらったme(メ)を用いて、その山肌にあった巨大な岩を一瞬にしてフラットに切り落とし、そこをまず、シェムの滑走路にした。さらには同じくme(メ) で、冷涼な山の頂きに高層の城を完成させた。そのご自慢の城に彼はニンマーを招き入れた。
 エンリルのニンマーへの思いは冷めたわけではなく、そんな彼の気持ちを知りながらニンマーは必死で自分のアークチュリアンの理性を保とうとした。思う存分語り合ったふたりは、自分たちの間に生まれた息子ニヌルタのことにも言及した。
 「せめてもニヌルタが地球に来れば、君の慰めにもなるだろうに。ニヌルタを君の元に送ることを約束するよ」
 エンリルはニンマーにそう告げると、彼女とラボと病院があるデルムンの丘を目指して飛びたった。エンリルは、ニンマーのことが諦められず未だに独身を貫いていた。愛する妹のためにと、あるとき彼は自分が住む城からほど近い谷間のある場所に、彼女の病院を建ててやった。ニンマーは感激し、その場所を「シュルバク」(安息の都)と名づけた。彼女はニビルから持ち込んだ薬草をその周辺一帯に育てた。ニビル星の植物が地球で育つを見ることが女神ニンマーのいちばんの喜びだった。

 エンキが、アラルの娘ダムキナを娶ることに決まったのは、彼がニンマーと結ばれることを断念して間もなくのことだった。父アヌの要望で、アンシャガル一族との絆を強めるための、これは政略結婚であったが、幸いにもダムキナはエンキが一目惚れするほど美しい女神だった。
 エンリルより先に地球に到着したエンキは、義理の父アラルが亡くなってからは、アラルの着陸所があるエリドゥの都に住んでいたが、しばらくすると、金の採掘量が多い南方の灼熱の太陽が照りつけるアブズに移った。アブズのある湖畔に彼も屋敷を建てた。そこからエンキは地中を採掘するスプリターと呼ばれる、見事に地面をかち割ることができるme(メ)を使って、地球奥深くに探検に出ていた。

 


 ダムキナはアヌンナキの正式な妻として地球に迎え入れられると「ニンキ」と改名した。ニンキとは、もちろんエンキの妃であることがわかる名前であるが、その意味は、彼らのことばで、“地球のレディー(淑女)”という。女神ニンキと結ばれたエンキは、ニンキが暮らすエリドゥと、金の採掘現場であるアブズを忙しく往復した。

 ちょうどそのころ、アヌンナキの総司令官エンリルは、ユーフラテス川沿いに5つの都市計画を進めていた。第一の都市は、地球移住計画がスタートしてエンキが開いたポート都市エリドゥで、第二の都市は、エンリル自らが管理する北の軍事基地ラルサ。三番目は、ラルサの北東に位置するラガッシュ。四番目は、ラガッシュより北のシュルバク。エンリルがニンマーに捧げたレバノン杉に囲まれた山麓の病院がある都市である。
 そして最後は、シュルバクより北西部に位置し、エンリルにとって最も重要な都市となるニップール(天と地を結ぶ都市)で、ここがアヌンナキの首都として定められた。そしてそこには地球初の宇宙管制センターをがおかれた。ニップールは、ニビルと地球間の往復のために必要な管制センターとしての役割を果たすだけでなく、宇宙観測天文所としての重要な役割があった。


 そのころはまだ、ニビルと地球間の折り返し地点にラーム(火星)を経由していたが、このラームを経由する必要が無くなればとエンリルは常に考えていた。
 ニビル星人の地球派遣がはじまると、アンシャガル一族は中間ステーションのラーム(火星)に移り住んだ。そして彼らは「イギギ」とよばれ、アヌンナキとは区別された。しかしアンシャガル一族は、アヌ一族とはっきりとした容姿のちがいがあった。
 彼らはアヌ一族とはまた異なるタイプのニビル星人であることから、なにかと差別を受けた。そうするうちに彼らの気高さはどんどん消えていき、ラーム(火星)の厳しい条件下に暮らしているうちに気性も荒く好戦的傾向が強くなっていった。
 彼らの肌もプレアデス系のアヌ一族とはちがい鮮明なブルーではなく、茶褐色がかった濃いブルーの者たちが多かった。ニビル星からラームに移住したアンシャガルの子孫たちは、イギギ(観測し、見る者)と呼ばれ、アヌンナキとは区別され、ニビル星人の二つの社会が形成されていった。

 エンリルはイギギたちを、アヌ一族の中でも特に彼らを嫌っており、彼らとはトラブルを起こしたくなかったので、ついに地球ニビル間の直行ルートを発案する。この計画には、「運命の石板」と呼ばれる最高クラスのme(メ) が重要な役目を果たした。地球に派遣されることが決まったときに彼はアヌから引き換え条件として、この貴重なme(メ)を手に入れる。 

 (つづく)


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