バーンスタイン/ウィーンフィル「モーツァルト 後期交響曲集」

              

 大好きなモーツァルトの後期交響曲です。第35番《ハフナー》、第36番《リンツ》、第38番《プラハ》、第39番、第40番、第41番《ジュピター》の6曲。CDを何枚持っているのか分かりませんがいずれにしても質量十分、まさかまだ買うとは思っていませんでした。バーンスタインのモーツァルトが結構いいと読んだので、久しぶりにメジャーな名曲集を購入しました。レクイエムはよかったですが、バーンスタインのモーツァルトはあまりイメージできずに敬遠していました。

 ウィーンフィルの音ですし、どの演奏も活き活きしていてとてもいいのですが、変わっているなあと感じたのは第40番です。クールな旋律と様式美が魅力の曲ですが、気持ちを入れて優しく奏でているような人間味を感じる音楽になっています。言うまでもなくモーツァルトは感情移入や色付けをやりすぎるとダメなのですが、ウィーンフィルがしっかり受け止めてまとめています。

 スケールの大きな第41番も素晴らしい。モーツァルトの魅力的な装飾をこれでもかと濃いめに付けて表現していくのですが決してやり過ぎない。幸せの極みの音楽です。聴き過ぎてもう当面いいやと思っていたこういう名曲の良さを改めて知らしめてくれます。

 同じ言葉の繰り返しになってしまうので詳細は省略しますが、ハフナー、リンツ、プラハ、39番のどれも美しくて立派で愉しくて感動的です。

 モーツァルトのシンフォニーってこんなに魅力的だったんだ。当たり前ですね。4回、5回と繰り返し聴いてしまいました。


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