上の馬場はさえぎるものが何もないので風当たりがとても強く、馬場に出来たいくつかの水溜りが朝日に輝きながら漣をたててゆれています。馬場の埒に張られたネットの一部が小刻みに震えています。
嫌がって進まないシャル君に先生は手綱をとって馬場をグルグル引いてまわって安心させていられました。
納得させてから騎乗すると、だんだん集中してきて動きが良くなってきました。
見ている私も時々吹き飛ばされそうになりました。
この日はすぐ近くで工事をやっていていつも聞こえる音以外に、時々予期せぬ音が突然響いてきます。馬場だけでなく厩舎まで聞こえていました。風でうねる木々や竹やぶ以外にもうひとつ馬にとってはいやな条件がそろいました。
馬が驚いた時の対処はとても難しいので、乗るのはやめて先生にだけ乗っていただきました。
馬場はこの強風ではやく乾くことでしょう。
