ぽんちゃんの買ってし魔王な日々

ことあるごとに「買ってし魔王」が降臨する、ぽんちゃん(観音旭光の両刀使い)の物欲の日々を、周囲にばれない程度に語ります。

E-P1の問題点

2009-09-01 22:56:49 | コンパクトデジカメ
で、ようやっとオリンパスE-P1の話もしてみる訳です。

E-P1のカメラの出来は「コンパクトデジカメ」としては良く出来ていると思います。だから、この記事のカテゴリーも「コンパクトデジカメ」だったりして。
「撮像素子がフォーサーズだから、コンパクトではない!」と文句を言われそうですが、レンズが外れるだけで、機構的にはコンパクトデジカメと同じですから、(川平風に)それで良いのです。「コンパクト」と呼ばれるのが嫌なら、ただの「レンズ交換式デジタルカメラ」が一番正しい表記だと思います。そうでなければ「レンズ交換式ライブビュー(LV)カメラ」か? ただ、「LVカメラ」には最近の「一眼レフ」デジカメも含まれるから、ちょっと範囲が広いかと。

正直、レンズ交換式コンパクトデジカメの登場は、以前より一部の人間から望まれており、私自身も「ようやく出てきたか」と言うところで、その点では市場に出してきたオリンパス(及びエレクトロビューファインダー(EVF)タイプを出しているパナソニック)を認めるべきところだとは思います。

ただ、銀塩時代より一眼レフカメラを使い、カメラの趣味にどっぷり浸かった私が言いたいのは「パナソニック・オリンパス両社の売り方が問題」と言うこと。両社とも「一眼レフ」のイメージにあやかろうと「一眼」カメラと言う形で宣伝をしているのですが、双方は全然別物です。

「二眼レフ」カメラのことを考えれば、「一眼カメラ」の表記は間違ってないと反論する方がいるかもしれませんが、「○眼」の表記をするカメラは「一眼レフ」と「二眼レフ」だけで、レンジファインダーカメラは、構造上「三眼」カメラと言って良い筈ですが、誰もその様なことを言っている人はいません。銀塩コンパクトカメラもアルバタ式光学ファインダーを持つ「二眼」カメラですが、誰も「二眼カメラ」とは言いません。

その点は、カメラマン・テクニカルライターの那和秀峻氏も自身の日記で口酸っぱく書かれています。その中には、『「一眼カメラ」と言うのは「Single-Lens Camera」だから、レンズが一個しかないので、そもそもレンズ交換が出来ない筈』と言う(嫌みも含まれた)冗談発言まであったりします。

と言うことで、「ミラーレス一眼」カメラとか「一眼」カメラとか表記して、「一眼レフ」と同じ土俵で、「コンパクトデジカメ」より高度なようにユーザーへ見せてマイクロフォーサーズを商売している訳ですが、実際は「コンパクトデジカメ」の延長線上のカメラですから、「一眼レフ」の土俵には一歩も入っていない訳です。正直、「JAROって何じゃろ」(古!)こと公共広告機構日本広告審査機構に相談したくなるような話です。

「一眼レフ」の本領は、(ガラス透過の遅延があるにしても)ほぼ光速で遅れのない被写体の映像が、最大限高精細な画像で見られる点に有る訳で、これはEVFなりLVなりで見る、電子回路の動作の中でどうしても知覚できる遅延が発生する粗い画像とは違ってきます。逆に、この「ミラーレス一眼」カメラとか「一眼」カメラを手に入れたユーザーが、言葉だけの問題で「一眼レフ」カメラと同等と思ってしまうと、「一眼レフ」の本領を把握していないまま、「コンパクトデジカメ」の感覚で安住するのは大変勿体ないと思います。もちろん、「一眼レフ」の光学ファインダーはミラーアップによるブラックアウトが存在しますが、ペンタックス等の努力によるクイックリターンミラーの実用化により、それ程、気にする必要がないレベルには達していると断言します。

実のところ、マイクロフォーサーズは、「コンパクトデジカメ」と「一眼レフデジカメ」の間を繋ぐ「ブリッジデジカメ」と言うのが相応しいと個人的には思っています。銀塩時代は「ブリッジカメラ」と言うと、「コンパクトカメラ」と「一眼レフカメラ」の間を繋ぐ、実はAF化に失敗したオリンパスが得意としていた「レンズ非交換式一眼レフカメラ」の事を指しています。しかし、銀塩が廃れた現在、その分野は消滅したので、「ブリッジデジカメ」と言う分には良いのかなと思ったりして。

と言うことで、オリンパスさんとパナソニックさんには、マイクロフォーサーズの宣伝から是非とも「一眼」を削っていただきたいと思うところであります

あと、E-P1のデザインについて、クラッシックカメラにシンパシーを持つユーザーにもアピールするため、米谷さん設計の名機PEN Fに似せて出してきた訳で、それについては理解できないこともないのですが、正直「一回キリですよ」と言いたいところ。工芸品としてのクラッシックデジカメとしては、ライカのM8系や、9/9に登場という噂のM9に止めを刺す訳で、それから比べると中途半端だし、最初は良いけど、二度三度やれば段々効果も薄れてくるのは自然の理。オールドレンズが付くと言うけど、EOSやペンタの一眼レフデジカメのボディを含めてマニュアルでのピント合わせは、デジカメでは至難の業です。コンデジ上がりの素人がクラッシック系統へ手を出すのは「止めときなさい」と一応の忠告はしておきます。

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