多面体F

集会報告、読書記録、観劇記録などの「ときどき日記」

居心地はよいものの。ブックファースト新宿店

2009年02月06日 | 日記
昨年11月にオープンしたブックファースト新宿店を訪れた。西口のモード学園コクーンタワーという50階建て高層ビルの地下1、2階にある。1,090坪、90万冊の巨大店舗だ。棚は原則として7段、上から3段・4段目は表紙が見えるように6冊ずつ並べられ、本を選択しやすい。

コクーンタワーは朝日生命の跡地に建つ
ビジネス書は、経営組織、MBA、経営思考、リーダーシップ、コーチング、労務管理、人事管理、品質管理、生産管理などと合理的な配列がされている。しばらく行っていないがジュンク堂書店に似ているような気がする。
政治・社会の「日本論」という棚は、魚住昭、櫻井よしこ、黄文雄、金美齢、佐藤優、中西輝政、ベンジャミン・フルフォード、小林よしのり、など著者の五十音順に並んでおり探しやすい。行った時間が7時前後だったからかもしれないが、文芸書売り場以外はすいていた。この点、客にとって非常にありがたい(もっとも店にとっては喜べないとは思うが)。
しかし、比較的よく知っている「メディア」の棚のマスコミ、TV、ラジオ、プロパガンダ、報道論の本を個々に見ると、どうも読みたくなる本が少ない。そこで現代思想のハンナ・アレントを見ると著書は5冊で、「イェルサレムのアイヒマン」、「全体主義の起原」はあったが、「人間の条件」、新刊の「政治の約束」はなかった。ハーバーマスは「公共性の構造転換」「事実性と妥当性」など9冊置いてあったが、「コミュニケイション的行為の理論」「法制化とコミュニケイション的行為」「認識と関心」はなかった。文庫・新書のほうに置いてあるものもあるかもしれない。書店の担当の選択が悪いというよりは、出版社側の問題が大きいのかもしれない。たとえば売れないからといって発行して2年もすると、価値ある本でも絶版にしたり、小部数しか出ないという理由で増刷しないなど。逆にどうでもよいような、柳の下の何匹目かのドジョウ本が雨後の筍のように何冊も平積みになっていたり。
大規模書店のせいではないとしても、書店を訪れるのが趣味だった人間からすれば、つまらないし物足りない。
演劇書はわずか棚2つで、「これは」と手に取りたい本はなかった。いま考えると大規模書店のピークは八重洲ブックセンターだったように思える。

こういう大規模新刊書店より、古書店の棚のほうがずっとワクワクする。本のタイトル数の問題ではない。たとえば渋谷の246沿いの小さな古書店ですら1時間、本の背をながめていてあきることがない。
ただ、雑誌売場にリトルマガジンというコーナーをみつけた。サントリクォータリー酒とつまみひとりから彷書月刊貸本マンガ史研究、などがあり、彷書月刊は93年8月号から置いてあった。ここは楽しかった。
ここ10年くらい、用事のあるときでなければ書店に出向いていない。もっぱら週刊読書人など書評をみてリストアップし、図書館にリクエストする読書生活が続いている。ただ、4年くらい前に行った千駄木の往来堂書店はよかった。そんな書店もあることはあるのだろうが。

☆1階には、「BLUE SQUARE CAFE」というファストフード店のようなカフェがある。コーヒー(S270円、T320円)、アールグレイ、カモミール各270円、ホットドッグ340円、トマトチーズドッグ380円、チーズケーキ400円、50席程度の店だ。モード学園の学生が多く、大学生協のカフェのような感じだった。隅には無料で使えるパソコンもあったが、Macなのでわたしには手も足も出なかった。ここは落ち着けた。
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