毛唐もすなるブログといふものを

日本男児もしてみむとてするなり

楽天TBS

2005-10-13 17:25:04 | 社会
楽天が時間外取引によりTBSの筆頭株主に躍り出たそうな。これまたTOB規制の抜け道という秘密トンネルから突然現れて匕首を突き付けつつ「業務提携しましょうよ」とのたまっているわけで、やっていることはヤクザ北朝鮮とかわらず、もちろんまっとうな日本人のすることではありません。もっとも、ホリエの件で高等裁判所までが真っ当な日本人の感覚を踏みにじりましたから、こういう動きに対して司法は歯止めにはなりませんし、立法・行政は改革ファシズム一直線でこれまただめ。郵政民営化に代表される小泉改革と昨今の村上屋などの動きは同根で、竹中は民営化された郵政4事業につき一般の企業防衛でやれと言って法律上一定の保護をすることを拒否していることはそのあらわれなのです。

会社は株主のものだという理屈を『純粋に』貫くのはいかがなものかという感覚を麻痺させる昨今の動きはわたしには到底いただけません。それは会社を純粋に『もの』と思えない日本人的感覚が根底にあるのでしょう。多くの日本人が無意識にでも会社を『社員の共同体』という側面から見るようにわたしもそのように見ているからなのでしょう。竹中や村上屋などの理屈からすればそういう風に思うのはナンセンスなのだろうし、もし売買されるのがいやなら買収防衛策を高度化するとか、そもそも上場しなければいいということになるのでしょう。また、企業の共同体的価値をいうならそれを株価に反映させる術を考えろというかもしれません。結局日本人が日本の企業を守ろうとするならば、日本人がその資産を株式投資に振り向ける以外にないようにおもいます。そうやって株式市場を国内資本で活性化して株価を上げ、買収しにくくするわけです。もっともその道も今や相当険しそうではありますが。

でも、よく考えてみれば、株式会社制度における株主とは事業のために資金を出している人たちです。しかし村上屋の如きが事業のために資金を出しているといえるのか。形式的には出してはいても実質的には出してはいません。それどころか会社資産をかすめ取っているのではないでしょうか。現状の日本の株式会社が株主への利益配当を低く抑えすぎているのは事実でしょうしそれは改善されるべきです。しかしそれは村上屋の遣り口を認めることにはなりません。

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