亀井静香の実兄である亀井郁夫参議院議員が自民党からの離党勧告を不服として再審査を請求しました。当然です。亀井郁夫氏は請求の理由として「選挙前には郵政民営化法案への党議拘束はかかっていなかったから党議拘束違反はないこと」、「広島6区には自民党公認候補は出馬していないから亀井静香氏を応援したことは自民党への選挙妨害にあたらない」の2点を挙げています。
まず「党議拘束がかかっていたのか否か」という点です。これまでの慣例では全会一致だった総務会において多数決に突如変更し、さらに総務会のメンバー内では多数決にも負けるので執行部の人間を総務会に送り込んだ手法は手続き無視も甚だしいものがあり、党議拘束の根拠を欠くと考えるのが妥当です。選挙での民意はこの場合関係がありません。なぜなら民意は民主主義であり手続きは自由主義に属するものだからです。もっともこの点は裁判所に訴えても審理してもらえない性質のものですから(確立した最高裁判例)、現在の自民党にこの点を訴えても無駄です。しかし、小泉後を睨めば十分意義深い問題提起でだと考えます。筋を通す姿勢を忘れては政治家失格ですから。
つぎに「選挙妨害」の点ですが、これについては明らかに自民党がおかしいわけで、多言は要しないところでしょう。
今回の自民党の処分については基準が不明確だというのが大方の一致した見方です。選挙前に潔く離党届を出した亀井静香氏や綿貫民輔氏などを除名処分にする一方、離党せず無所属で自民党議員と対決し特別国会でも反対票を投じた平沼赳夫議員を離党勧告に留めたことがその典型です。いや、自民党の基準は一応明確にも見えます。その基準は、
1.特別国会の首班指名で小泉純一郎と書かった者は除名、
2.先の通常国会で郵政民営化法案に反対票を投じた衆議院議員と今回の特別国会で賛成票を投じなかった者は離党勧告、
ということのようです。衆議院と参議院で処分を使い分けているところにまずご都合主義が現れておりこれは毎日などが社説等で指摘していることろです。さらに平沼赳夫衆議院議員のように特別国会でも反対票を投じた者と選挙結果を受けて賛成へ転向した衆議院議員を同じ離党勧告にした点はご都合主義というより不可解です。確かに選挙前に自発的に離党しない場合は重い処分にすると自民党執行部は繰り返して来ましたから、その点で一律処分は筋が通っているようにもおもえます。しかしそれなら自発的に離党した亀井静香氏や綿貫民輔氏らの処分の方がどうして重いのでしょうか。
結局、今回の処分を含めた一連の政治劇は、アメリカの意思と創価学会の意思を抜きにしては説明困難だとおもいます。創価学会は余程亀井静香氏や綿貫民輔氏のことが嫌いのようです。
≪資料≫
※亀井郁夫議員が再審査請求 離党勧告処分に不服 《産経》
※自民党:野呂田氏、除名処分 「後悔していない」支持者ら複雑な思い《毎日》
まず「党議拘束がかかっていたのか否か」という点です。これまでの慣例では全会一致だった総務会において多数決に突如変更し、さらに総務会のメンバー内では多数決にも負けるので執行部の人間を総務会に送り込んだ手法は手続き無視も甚だしいものがあり、党議拘束の根拠を欠くと考えるのが妥当です。選挙での民意はこの場合関係がありません。なぜなら民意は民主主義であり手続きは自由主義に属するものだからです。もっともこの点は裁判所に訴えても審理してもらえない性質のものですから(確立した最高裁判例)、現在の自民党にこの点を訴えても無駄です。しかし、小泉後を睨めば十分意義深い問題提起でだと考えます。筋を通す姿勢を忘れては政治家失格ですから。
つぎに「選挙妨害」の点ですが、これについては明らかに自民党がおかしいわけで、多言は要しないところでしょう。
今回の自民党の処分については基準が不明確だというのが大方の一致した見方です。選挙前に潔く離党届を出した亀井静香氏や綿貫民輔氏などを除名処分にする一方、離党せず無所属で自民党議員と対決し特別国会でも反対票を投じた平沼赳夫議員を離党勧告に留めたことがその典型です。いや、自民党の基準は一応明確にも見えます。その基準は、
1.特別国会の首班指名で小泉純一郎と書かった者は除名、
2.先の通常国会で郵政民営化法案に反対票を投じた衆議院議員と今回の特別国会で賛成票を投じなかった者は離党勧告、
ということのようです。衆議院と参議院で処分を使い分けているところにまずご都合主義が現れておりこれは毎日などが社説等で指摘していることろです。さらに平沼赳夫衆議院議員のように特別国会でも反対票を投じた者と選挙結果を受けて賛成へ転向した衆議院議員を同じ離党勧告にした点はご都合主義というより不可解です。確かに選挙前に自発的に離党しない場合は重い処分にすると自民党執行部は繰り返して来ましたから、その点で一律処分は筋が通っているようにもおもえます。しかしそれなら自発的に離党した亀井静香氏や綿貫民輔氏らの処分の方がどうして重いのでしょうか。
結局、今回の処分を含めた一連の政治劇は、アメリカの意思と創価学会の意思を抜きにしては説明困難だとおもいます。創価学会は余程亀井静香氏や綿貫民輔氏のことが嫌いのようです。
≪資料≫
※亀井郁夫議員が再審査請求 離党勧告処分に不服 《産経》
※自民党:野呂田氏、除名処分 「後悔していない」支持者ら複雑な思い《毎日》