『川条しか』は高遠菜穂子系

川条志嘉（しか）《大阪2区・自民党》という議員のデタラメについてはLet's Blow! 毒吐き＠てっくおよびSpeak Easy 社会参照。

この人も松下政経塾の出身ですが、ここの出身議員を概してわたしは好きになれません。その理由は多かれ少なかれ『イラクの３バカ』の一人である高遠菜穂子と同じような臭いを感じるからだとおもいます。キーワードは【自分探し】とか【自己実現】といった類のものです。

高遠菜穂子は30歳そこそこで自伝的な本を「自費出版」したとか。マザーテレサのマザーハウスに行ったようですが、彼女にとってそれも自分史を飾るアクセサリーに違いありません。マザーハウスに行ってそこに参加している人たちが何をしているのかがさっぱり見えなかったのです。自分を捧げているふりをして、その実周囲の人間を自分に捧げさせているようなものです。彼女の【自分探し】や【自己実現】は自分の人生を飾るネタを探すこととほぼ同義語なのでしょう。あくまで自分が主で周囲は従です。つまり彼女にとって世界にある貧困は自分の人生を飾るアクセサリーにすぎないのです。それでも何もしないより何かした方がいいという意見もあるでしょう。しかし、その撒き散らす害悪を考えると、やはりやらない方がいいとおもいます。

川条しかもこの高遠菜穂子と似た精神構造の持ち主のようです。違いは高遠菜穂子より少々器用でペーパーテストがよく出来るということくらいでしょうか。しかし高遠菜穂子よりこの川条しかの方がはるかに悪質だとわたしはおもいます。【自分探し】や【自己実現】は概ね私的領域に属する問題であるのに対して、政治家の仕事は公的領域に属する問題だからです。川条しかは政治家になること自体が目的化した人間に違いありません。そうでなければ上記のブログに書かれているような無茶苦茶ができるはずもありませんから。

もちろん人間は【私】だけの存在ではありませんから、個人の【自分探し】や【自己実現】も【公】との関連においてなされる面があることは否定しませんし、しかしそこにおいてあくまでも【公】が主であり【私】が前面に出るようであってはだめです。しかしそういうことは現代では不問に付されるようです。現に川条しかはさしたる批判も受けずに小選挙区で堂々当選してしまいました。公と私の峻別をしなくなった現代の病理がこういう人間を怪しまない大衆を作り出し選挙で勝たせているのでしょう。

そういう病理の蔓延する現代だからこそわたしはこう言いたい。

【自分探し】や【自己実現】のために政治を志すな。迷惑だ。

≪参考≫
※　川条しかプロフィール《松下政経塾HPより》