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毛唐もすなるブログといふものを

日本男児もしてみむとてするなり

目的と手段の転倒

2006-10-16 01:54:32 | 国際
中川昭一の「核武装検討発言」と「非核三原則堅持発言」が矛盾するという人は政策の目的と手段を転倒させているか単に感情的になっているかのいずれかで国内限りの問題ならともかくこのような人がしたり顔で対外関係を論じるのは甚だ迷惑であるばかりでなく有害なことです。

言うまでもなく中川発言は非核三原則堅持であって「絶対」堅持ではありません。日本国存立の危機に際しては核武装を否定しないということです。人を殺してはならないという原則は堅持するが自分や家族の命の危機に際しては人を殺すことを否定はしないというのに少し似ています。

もっとも両者は決定的に異なる命題です。人を殺してはならないという原則の絶対化は個人の領域の問題ですが非核三原則の絶対化は個人の問題にとどまらないからです。非核三原則「絶対」堅持を言う人は自分の頭上で核兵器が炸裂することを忍ぶだけではなく他の日本国民にもそれを忍べと説得しなければならないからです。非核三原則の絶対化は自分だけではなく他人にも無抵抗で死ぬ覚悟を要求する行為なのです。

そのような人間の生存本能を超越する覚悟を人に要求しているという自覚が非核三原則を絶対化する人々にあるのでしょうか。そのような自覚はないとしかわたしには思えません。現に非核三原則の絶対化をいう人は「もし核攻撃を受けたらどするのか」という問いに対して「死を容認せよ」と言わず「まず話し合いを」としか言いません。これは自分の主張のもたらす結果について真摯に向き合っていない証拠です。このような不誠実がはびこるのは個人的に不愉快ですがそれ以上に日本人の倫理観を毀損し甚だ有害です。

この不誠実のもとは何なのでしょうか。その原因は多々考えられますが手段を目的化したことがそのひとつではないでしょうか。非核三原則はあくまで「平和維持」という目的のための手段だったはずです。そうであれば「平和維持」という目的達成のためには場合によっては非核三原則を放棄ないし修正することもあり得るのは当然です。

非核三原則は「絶対」の「目的」ではあり得ずあくまで「相対的」な「手段」の問題だということをキッチリ押さえておくべきです。


北崩壊プロセスにおける主導権の移動

2006-10-11 11:15:28 | 国際
北朝鮮の核保有が確定した場合北朝鮮を崩壊させるプロセスの主導権がほぼ完全にシナに移動します。

従来6カ国協議のメンバーの中で北が崩壊して困らない国はアメリカだけでした。他の国は多かれ少なかれ北が直ちに崩壊することに消極的になる理由がありました。

しかし北が核を保有した場合その崩壊の際誰が核兵器を管理するのかという問題が生じます。反金正日派が確実に核兵器を管理できる保障がないので他国が介入せざるを得ないわけです。アメリカ軍が北に入って核を確保することは非現実的ですから結局シナ軍が北を占領して核兵器を確保する他ないわけです。

そうであれば仮にアメリカが北を崩壊させると決定してもその実行にはシナ軍が動くことが必須条件となります。従来も北の崩壊に関してシナの発言権は強かったわけですが北の核保有によりシナが最大の発言権を持つ事態となるでしょう。

北の核保有が何をもたらすかといえば北が欧米が手を出せない「中華世界」に組み込まれるということです。そうすると以降北に関してはシナを通さなければ何事も動かなくなる可能性があるわけです。安倍ちゃんの訪シもそういう観点を含めて考えねばとおもう次第です。

既成事実の重み

2006-09-16 19:57:53 | 国際
『抗議より独自開発の着手こそ重要』平松茂雄【産経正論】


外交において既成事実は非常に大きな効力を持ちます。昔は既成事実を覆す有効な手段として戦争という選択肢があったのですが現在では戦争をしてもペイしないことが多くまた戦争能力を持つ国が限られることから既成事実を覆すことはますます困難になって来ています。

東シナ海ガス田開発においても日本はtだだ淡々と既成事実を積み重ねるのが重要であるということです。シナから見れば日本が既成事実を積み重ねることは不利益なことですからあらゆる手段を用いてこれを妨害することは自明です。我が国内部の政官界や済界の一部がその走狗となっていることはそのことを端的に示しています。

シナがガス田開発にやっきになる理由はよく知られているように主に二点あります。ひとつはエネルギー資源の確保でありもうひとつは彼らの考える中華世界における覇権の確保です。

覇権の拡大維持には経済成長が不可欠でありそのためにもエネルギー確保は死活問題です。アメリカが相場を握り国際市場ではドルでしか決済できない石油に依存することはシナが独自路線を維持するうえで極めて危険ですからガス田の確保に躍起になるのです。これに対してアメリカは石油の相場をコントロールすることでシナの成長を管理しようとしている側面もあるわけです。

日本やアメリカにとってというか世界にとって最悪のシナリオはここ数十年の間にシナ共産党のシナ大陸支配が終わることです。大量の核ミサイルとミサイルを保持するシナが混乱のうちに分裂し軍閥割拠の状況になれば核とミサイルの管理はほぼ不可能でしょうから。シナの安定は世界の安全保障にとって極めて重要事なのです。しかし一方でシナの野放図な拡大を許すことも好ましくないわけです。シナが台湾に武力侵攻するようなことも避けねばならない。アメリカはいかにしてシナを管理するかに日々頭を悩ませているわけです。

アメリカの基本的立場は現在の国際経済の枠組みの中にシナを徐々に取り込みシナ共産党の支配が自分たちの与り知らぬ形で勝手に崩壊しないようにすることです。シナに経済的な利益を供与しつつ台湾有事を回避する。そのために【東アジア共同体】すなわち日本・台湾・ASEAN(韓国)でシナを包囲して封じ込めるわけです。

そうなるとアメリカの綱渡り外交が続くことは避けられずシナの崩壊を回避するために場合によっては台湾やASEANに対するシナの覇権を容認することも十分予測できるわけです。韓国に対する覇権はシナに渡す方向で既に調整されている可能性も十分あります。日本もそういう事態を想定した対応策を策定する必要がありますが実際どうなんでしょうか。一国民として非常に不安を覚えるところです。

EUとトルコ

2005-10-06 18:08:27 | 国際
※ トルコ・EU交渉、多難な船出(10/6)《日経》

※ EU・トルコ 歴史を作る加盟交渉になるか《讀賣》

※ トルコについてはここ《ウィキペディア》

トルコは第一次世界大戦の敗戦を受けて西欧化に着手した国です。イスラム国家のままでは西欧に伍することはできないという認識がそこにはあります。そしてロシア(ソ連)に対する安全保障のためには西欧との関係を維持・発展させる必要がありました。現在でもその基本構造に変化はないとおもいます。

しかし、このトルコの必死さを見聞きするにつけ、中小国の悲哀というものを感じます。なれもしない欧州人にアジア系のトルコ人がなろうとして必死なのです。欧州の白人どもから酷い扱いを受けても受けても、それでも欧州と一体化させてくれと頼み込む。そこにはもちろんトルコ民族の生存への執念というものがあるわけで、その点はさすがです。

その点、自らの安全保障を長きに渡って忘れ、ちゃらちゃら身を飾り無意識に白人化しようとする日本人と比べると、彼我の「差」を感じざるを得ません。異民族の行きかう文明の十字路で鍛えられた民族と、島国でのほほ~んとやって来た民族の差なんでしょうか。

それはともかく、わたしは欧州の連中がトルコを正式メンバーとして受け入れる日が見通せる将来に訪れることはないとおもいます。欧州は欧州人のものだからです。そういう素朴な意識を超越できる日が見通せる将来に到来するとは思えないからです。欧州の合理主義はそういう意識を超越すべしと命じるでしょうが、理性が素朴な郷土意識に勝てるのか。近大の国民国家建設のときとは相当異なるものがそこにはあります。

日本が拒否権を持つのは当然

2005-07-23 00:00:00 | 国際
国連改革における焦点は、常任理事国拡大と拒否権の取り扱いです。この両者は区別せねばなりません。

常任理事国に日本、ドイツ、インド、ブラジルを加えようとして、アフリカが文句を言っています。今回の案からすればアフリカの文句はもっともです。インドとブラジルは明らかに世界の大国ではなく地域代表的な国だからです。そうであればアフリカが俺たちの代表を出させろというのはもっともです。もっと言えばイスラム(北アフリカ~イラク)の代表がいてもいい(内部争いがひどくてとても無理だけど)。

しかし、拒否権は大国一致の原則の現われですから、日本とドイツには与えられるべきですが、インド、ブラジル等には与えられるべきではありません。地域代表を安保理に入れることは当然ですが、拒否権はまた別の問題です。また、国連への拠出金の額からしても日本とドイツは拒否権を持つべきですが、インド、ブラジル等はそうではありません。国際社会では金を出す者は口も出すのであって、それを主張することは全然おかしな話ではなく、むしろ口を出さないとたかられ、かもられ、すってんてんにされてしまうのがおちです。それがグローバル・スタンダードというものです。日本は金は出しても口を出すべきではないというのは、日本流ムラ社会の発想で、そういう人に限って国際化国際化と連呼するんだから噴飯ものです。そんなことではとてもこの世知辛い国際社会をわたっていけません。

この度の国連・安保理改革を理性的に処理するなら、日本とドイツのみを安保理常任理事国に加え、拒否権も与えれば済むことです。しかし、それは第二次世界大戦処理の枠組みの解体を意味し、その枠組みから恩恵をこうむっている国(支那、ロシアなど)は当然反発します。そして、これを機に自国の地位向上に動く準大国(インド、ブラジルなど)が蠢くうえ、中小国は自分の国の票をどれだけ高く売るかに狂奔します。そういうパワーバランスを上手に泳ぎきり今回の改革を成功させることが是非とも必要なのに、そのための戦略を立て遂行する力量が日本には明らかに欠けているとわたしはおもいます。しかし、だからといって諦めてはいけません。

第二次世界大戦処理のくびき

2005-07-22 00:00:00 | 国際
国連=連合国(the United Nations)は、基本的に第二次世界大戦処理の枠組みです。その後の冷戦を第三次世界大戦と考えると、その負け組みであるロシアが未だに安保理の常任理事国に居座っているのは少々どころか大変におかしい。では、なぜそのような形になっているのか。それは、冷戦の結果ソ連は崩壊したが、降伏文書に調印したわけではなく、国土が分裂したにせよ占領されたわけでもなく、明白な形での敗戦ではなかったのが一つ。そして、より重要なのはソ連が核・ミサイル大国だったことです。核とその運搬手段を持つということは国際政治の中で如何に効力を発揮するかの証左です。北朝鮮が核とその運搬手段たるロケットに向かって狂奔する所以でもあります。

少々話が横道に逸れました。第二次世界大戦処理の枠組みは、負け組みである我が国にとって不利益であるに決まっています。したがって、我が国としては第二次世界大戦処理のくびきを脱するべく、国連改革に取り組む必要があります。それには唯一の超大国・米国がその気になってくれなければかなわないことです。そして現・共和党ブッシュ政権はその気がある。我が国にとって千載一遇のチャンスです。これに反対する勢力は、支那・朝鮮などの手先か、平和ボケか、単に物事を考えていないかのいずれかでしょう。物事を考えない連中は昨今のマスコミの現状からすれば無意識のうちに支那・朝鮮などを利する方向になってしまいかねないので、有害です。我々はそういう折に触れ、そういう無考えな連中にスマートに事の次第をアナウンスする必要があります。

ところで、昔「国連中心主義」というものがありました。小沢一郎などはその系統だったと記憶します。日本を敵国と定義する国連を外交政策の中心にすえるという、なんともブラックジョークのような話ではありますが、その反面、これを唱えていた連中の一部がその狙いとするところは理解できます。即ち外交の選択肢を増やすということです。冷戦が終了し、二国間関係で外交交渉が進展する事態になるとどうしても弱い方が押し捲られる。日米関係で言えば日本が押し捲られる可能性が高い。そのときに米国を牽制するカードとして国連、正確には「国連神話」なるものを維持したい。そういうことです。

安保理入り

2005-07-21 00:00:00 | 国際
国連の安全保障理事会入りするかどうかの山場に差し掛かっているみたいです。ここで国連について基本的な事項を確認しておくのは重要ではないかと考えます。

1.国連は英語で【the United Nations】と言い、国連の公用語である支那語では【聯合國】と表紙されている。これは、第二次世界大戦中に対日独軍事同盟であった連合国がそのまま現在の国連になったことを意味する。未だに削除されていない、いわゆる「敵国条項」はそのことを如実に示している。ちなみに、国連が発足した時点でドイツは既に降伏していたため、連合国と戦っていたのは日本のみである。

2.それゆえ、その後の国連の加盟国拡大に関わらず、国連は第二次世界大戦の戦後処理の枠組みを基本的に維持している。その象徴が安全保障理事会常任理事国であり、その拒否権である。拒否権は【大国一致の原則】の現われである。すなわち、国際的重要案件に関する合意は大国が一致してこそ初めて有効に機能するということで、第二次世界大戦の戦勝国側の有力国にこれが与えられたのである。

3.しかし、厳密な意味で第二次世界大戦の戦勝国はアメリカ、イギリス、ソ連でありフランスと支那はそうでなない。この二カ国は自力で日独にほとんど歯が立たず、フランスは降伏しド・ゴールが形だけの亡命政府を率いていただけだったし、支那(国民党)は膨大な米英(八路軍へはソ連)の援助に関わらず日本軍とまともに戦えたためしがなく、終戦時にも支那の主要部分は日本の支配下にあった。それにも関わらず拒否権が与えられたのは、米国が戦後の冷戦を睨んで、当時の支那の国民党政権への梃入れをする意味合いが強くあったし、フランスも似たようなものである。もっとも、このときの米国の外交的判断は支那での共産革命とフランスの独自路線により完全な失敗に終わったのはよく知られたことである。(それゆえニクソン・ショックまで中華民国=台湾が拒否権を持っていた)
(続く)

旧体制派

2005-06-03 00:00:00 | 国際
安保理拡大の4か国案、ロシアも批判 (読売新聞) - goo ニュース

第二次世界大戦の戦後処理の枠組みでは勝ち組の属し、その枠組みから多大な恩恵をこうむっているが、近時の国際情勢の中では負け組みに属するロシアが、安保理改革をはじめとする第二次世界大戦処理の枠組みの変更に反対するのは当然です。一方、現時点で国際政治の圧倒的主導権を握る米国にとっては、第二次世界大戦処理の枠組みは最早足かせに過ぎないので、それを自分の都合のいいように組み替えようとするのはこれまた当然です。日本は第二次世界大戦処理の枠組みの変更から利益を得る国ですから、米国と共同歩調をとって戦後処理のくびきを脱するべく全力を尽くさねばなりません。

お知らせ

2005-06-02 00:00:00 | 国際
「世界初のロケット製造は朝鮮」と北朝鮮が主張 (朝日新聞) - goo ニュース

素っ頓狂なことを大真面目に言って世界の失笑を買うという、朝鮮文化のお家芸炸裂ですね。その芸風を是非とも保存して世界を愉しませてください。

≪お知らせ≫
ところで、夏まで急ぎの仕事が入り、とてもまともに更新できない状況になりました。簡単なかたちでなるべく更新しようとおもいますが、滞ることも多々あろうかとおもいます。よろしくお願いします。

EU挫折

2005-06-01 00:00:00 | 国際
仏新首相にドビルパン氏、EU憲法批准否決で内閣刷新 (読売新聞) - goo ニュース

上手く行くとはおもってませんでしたが、これほどの大差がつくともおもってませんでした。フランスは今や極右の国民戦線が二割弱の得票を得る国です。移民と失業の問題がその根底にあるのは疑いないのですが、フランスはフランス人のものであるという素朴な感情の逆襲という面もあるのではなかろうかと考えます。いわゆる「フランスの栄光」よりもフランス人のフランスを守れということです。移民と失業の問題がそういう感情を、わたしに言わせれば真っ当な感情を呼び覚ましたのではないでしょうか。理念だけではどうしようもないということです。いかにリベラルを気取っても素朴な感情に逆らい続けるのは難しい。フランスではフランス人の素朴な感情を吸収する真っ当な政党がないことが極右の台頭を呼ぶことになったわけですが今回の国民投票の結果真っ当な政党がそういう素朴な感情を吸収してくれるようになる方が長期的には欧州の安定につながるとおもいます。

EU憲法・その3~フランスでの結果が正念場

2005-05-07 11:06:54 | 国際
ECの時代から、いずれドイツとフランスは仲違いして空中分解するとよく言われたものでした。19世紀後半以降の国民国家の戦争では一般国民も戦場で戦うことになりましたから、両国民はつい親や祖父の代まではお互いに殺しあっていた間柄ですから。しかし両国は結局空中分解せずに着々とEU統合へ向かっています。それは両国の根本的な利害が一致しているからに他なりません。それはフランスにとっては「フランスの栄光」(欧州の中心でありたいということ)の維持であり、ドイツにとっては「大ドイツの再現」(失地回復)です。失地の回復は欧州(ユーラシア世界)の常識では戦争によらねば回復不可能であり、欧州域内での本格的な戦争が不可能となった現代においてドイツは失地回復は政治的な方法によるしかなく、一方戦争より政治が得意のフランスはその政治力でドイツの希望を実現する代わりに、EUでの主導権を得たわけです。

そうは言ってもEC発足当時、ドイツの失地はほぼ東ヨーロッパに属し、冷戦期にそこまでECに取り込める見込みはなかったのではないかとも思えます。しかし、政治的枠組みというものは永遠に続くものではありません。まともな政治家はその日に備えて手を打つものです。案の定(予定より早かったのかもしれないが)、冷戦は終結しベルリンの壁は崩壊しました。鉄のカーテンも消滅し東ヨーロッパは次なる政治的枠組みへ移行することとなりました。もしECに向けての仏独の準備がなかったなら、東ヨーロッパの政治的枠組みは未だ定まっていなかったに違いありません。ドイツが冷戦期にフランスとの間で信頼醸成に努めECからEUへの移行を確固たるものにしていたから、東ヨーロッパをEUに取り込むことに成功したのです。まことに天晴れです。

東ヨーロッパ、特にドイツの失地を多く抱えるポーランドがこのドイツの目論見に気付いていないわけはありません。それを承知でEU入りを希望したのです。ポーランドはスラブ人のカトリック教国で伝統的に西ヨーロッパ世界に対する憧れが強いこと、それにEUと一体化したドイツとロシアのどちらの勢力に属するか(どちらを信頼するか)を考えた時、選択肢はなかったはずです。同じスラブ系ながらポーランドはロシアを蛇蝎の如く忌み嫌っていましたから。また、経済的な問題から考えても同様です。ソ連が崩壊し力の空白が生じた機会に乗じて、できるだけ早くEU入りしてEU内での発言力を確保しようとしたわけです。中小国の悲哀といいましょうか。それしかなかったのです。

EUは冷戦後の欧州大陸を、アメリカに代わって仏独連合が政治的にリードするための枠組みです。しかしこの仏独連合がどこまで成功を収めるかはユーロの行方とも絡んで未だに未知数です。したがって、これからもEU域内のそれぞれの国でアメリカに付くのか仏独に付くのかで綱引きが行われるでしょう。イラク派兵を巡るスペインやポーランド、イタリアの反応はそういうところを如実に示しています。そういう観点で考えると、フランスでEU憲法の国民投票で反対が多数を占めるのはEUの求心力を一気に低下させることになり、政治的にまことに一大事です。固唾を呑んで見守りたいとおもいます。


EU憲法・その2~ドイツの目的

2005-05-06 10:41:34 | 国際
二度の世界大戦の戦場となった欧州では「外交の延長線としての戦争」を欧州域内で起こすことは許されないという機運が広がりました。科学技術と総力戦が自らの文明の滅亡をもたらしかねないということが自覚されたからです。

そういう流れをフランスは利用し自らを中心とした欧州統合を国家の戦略目標にするようになりました。しかしフランスに単独で欧州の軸となる実力はないことは明らかでした。どこかと組まねばならない。しかも「フランスの栄光」を守らなければならない。そうであれば過去300年覇権を握りその当時も覇権の一端を握っていた米英と組むことは選択肢とはなり得ないのは当然でした。フランスにとっての現実的な選択肢は仇敵ドイツと組むことだけでした。

ドイツはこのフランスの誘いに飛びつきました。欧州随一の実力を誇るドイツは国民国家の建設が遅れたばかりに二度の世界大戦を戦う羽目になり、それに連敗して歴史的な領土を大幅に失っていました。ドイツがその領土を取り返すには通常は戦争に勝つしかなく、それが不可能と観念されていたところにこの話が舞い込んだからです。

欧州が統合されれば放っておいても一番力のあるドイツ人が主流になるのは明らかだからです。欧州統合の暁にはドイツ人が旧ドイツ領に流入するでしょう。そうしてその地域の実権を握り実質的に失地を回復するのです。それが欧州統合を目指した当初のドイツの目的に違いありません。ヒトラー後遺症でドイツが前面に出られない以上ドイツとしてはフランスを名目上立てておいて実質的な部分をいただくつもりだったのです。(続く)

EU憲法・その1~いわゆる「フランスの栄光」

2005-05-05 16:50:35 | 国際
仏のEU憲法国民投票、反対派が過去最高を更新=調査 (ロイター) - goo ニュース

フランス人は「フランスの栄光」という概念が大好きです。また、そうあらねばならないと信じ込んでいるところがあります。少なくともわたしの接したことのあるフランス人はそういう人ばかりでした。

第二次大戦で敗戦国同様だったはずのフランスを戦勝国入りさせたシャルル・ド・ゴール将軍は「フランスの栄光」を守った英雄なわけで、それゆえ戦後のフランス人は左も右もゴーリストと言われるような人たちで占められていたようです。

確かにフランスには過去の栄光らしきものはあるのでしょう。しかし近代になるにつれその凋落は明らかであり、フランス人がその脳内で妄想するようないわゆる「フランスの栄光」などというものは到底維持できぬ代物となりました。

たとえば、フランスは第二次大戦後仏領インドシナの再植民地化を図りましたが、大した支援も受けたいないベトナムに負けて撤退を余儀なくさせられました。その時期はまさに戦後間もなくだったためフランスの力が回復していなかっただけだと自分を慰めたフランス人は、それから数年後に勃発したアルジェリア紛争では対岸のアルジェリアを何とか死守しようと頑張りました。そう「シェルブールの雨傘」です。しかしやはり負けてしまいました。

それ以来、自国のみで「フランスの栄光」を実現できないと悟ったフランスの指導者はドイツを誘ってヨーロッパ統合へ動き出しました。(続く)

毛唐貴族

2005-05-04 23:59:59 | 国際
FIA、B・A・R Hondaの今季除外を求める 重量規定違反の疑いで (ISM) - goo ニュース

最近F1を見ていなかったけど、当該レースの失格に留まらない異例な重い処分の申立ですね。わたしの記憶の限り、レギュレーション違反で失格はあれど、こういう処分は聞いたことがない。しかも、レース当日の担当検査員が合格との判断をしているにも拘らず、こういう申立を行っていると聞き二度ビックりです。

F1は言うまでもなくモーター・スポーツなどというものは元々毛唐貴族の娯楽です。今でも団体の幹部は毛唐の貴族で占められています。連中にしてみれば、日本でも収益は無視できないけど、日本人が賞を掻っ攫うのは我慢できないのかもしれません。15年くらい前、ホンダが16戦15勝という圧倒的強さを発揮した時の悪夢を思い出しているのかもしれません。まだしも当時のホンダはウィリアムズとかマクラーレンとかといった英国の強豪チームにエンジンを供給していましたから、それでも連中の不興を買ってもまだ何とかなったのかもしれません。それでも、翌年からホンダ潰しのレギュレーションの変更が行われました。今回のB・A・Rはどういうチームか知りませんが、毛唐貴族にとってどうでもいいチームなんでしょう。そして見逃せないのはトヨタが単独で参戦し、どんどん力をつけていることです。毛唐どもの他チームとしてはここで手を打たないと、東洋の黄色いサルに好きなようにやられるという恐怖心があるのかもしれません。毛唐貴族にしてもそれは面白くないはずですから、それに手を貸した。そういう構図でしょう。

グダグダ書きましたが、毛唐貴族にしてみれば、毛唐以外にも門戸を開いたけど、そこで毛唐以外が幅を利かせるのは面白くないから、適当に負けろと言外に圧力を掛けた。これが今回の申立の意味でしょう。丁度大相撲で今はモンゴル昔はハワイ力士が幅を利かせるのが面白くないと日本人の一部が感じたのと少々似たところがあります。日本人と毛唐の違いは、日本人は適当なところで、まいいかと思ってしまうのに対して、毛唐どもは執念深いということでしょうか。

そこで思い出したのは先日の北朝鮮に対するFIFAの制裁です。言うまでもなくFIFAの幹部も毛唐貴族です。金もない黄色い気違いザルに対する不快感がああいう制裁につながったに違いありません。日本は金を出す礼儀正しいサルで、しかも大して強くないから、優遇するということなでしょうな。