goo blog サービス終了のお知らせ 

す ず な り

なかなか辿りつけない辺鄙なブログへようこそ... メールはIDのplinkに続けて@willcom.comです

犬にもモテる猫

2017-04-19 23:11:05 | ねこのおと
以下はミーちゃんがうちにいた頃に書いたものです。


垣根の端から庭に向かって、にゃーおー、にゃーおー、と呼ぶおばさんを母は見たと言います。何だろうと目をとめると、そのひとは小型犬を連れていました。
にゃーおー、にゃんこちゃーん。居ないねえ、あんたの好きなにゃんこちゃん。
なんとまあ、うちの猫には犬のお友達も居たのです。顔はたいして可愛い方でもないのに、人間にも猫にも、そして犬にまでもモテるにくいやつ。

ミーちゃんをおもう

2017-04-19 22:41:40 | ねこのおと
我家の猫が拐われてもうすぐ一年半。ミーちゃんは可愛い私の家族です。
ネット上に写真と名前を上げると呪いをかけられやすいらしいので詳しい事は書かずにいましたが、もしかしたら呪いより応援の方が多いのではないかと思えたりします。

あの朝、庭に出ていた母は、前の道に居た猫が車から出た人に抱えられて乗せられ連れ去られるのを見たと言います。

連れ去られたということをはっきり聞き取れなかった私は数日経っても帰って来ないため警察に届けたのですが、落し物扱いにはがっかりしました。後に警察で別の遺失物の件のついでに聞いたところ拐われたとなればまた違ってくるそうですが、見つける手がかりもなし。

当時近所の皆さんは母に会うとミーちゃんは?と猫のことを聞き、それから何週間も経つと帰ってきたか訊きました。よく配達にくる八百屋さんはあの猫なら知っているから見かけたら連れてきてやる、と。猫好きの郵便屋さんも気をつけておきますと言われました。

居なくなる数日前、いつものように私の呼びかけに返事したミーちゃんに、心の中で「ミーちゃんが居てくれてしあわせ」みたいなことを言うと、ふっと呆れたような息をつきながらぷいっと横を向いたのを憶えています。

行方不明や死んでしまった、そこに居ない動物の視点でメッセージを伝えられるというアニマルコミュニケーターという方を紹介され、聞いてみたところ、その方も私も驚いたことに、ミーちゃんは自分の意志で出て行ったとのこと。母と私のショックが一番小さいように、拐われるという方法を選んで。ということは、人間をも動かしたということです。

諦めきれなくて数回セッションをお願いしましたが、猫のメッセージというのがいつもお説教ぽくてなるほどと思ったり悲しかったり可笑しかったり。

ミーちゃんが言うには私は不器用で自由でないと。しょうがないです。そういう育ち方したんだし。自由になれと言われても自由とはよくわからない。父が認知症だったり入院したり、自分も骨折で入院、退院してお葬式に法事の連続、途中から母も認知症っぽくて目が離せなかったのです。ミーちゃんも私の入院中母が外出がちで締め出されたままになったり不安も多く苦労しました。出て行ったのは私を自由にするために?私を見てられなかった?どうか知らないけどもしそうなら夜中や明け方に帰って来なさんな!

いずれほかの猫が来るということでしたが、果たして2頭、ことわりきれない形で預かりそのままうちの猫になりました。ミーちゃんが帰って来るかもと猫を置かないようにしていたけれど我が家は猫に助けられるようになっているようです。居なかったらこんなに明るくなってなかったでしょう。

母と私はずっとミーちゃんを思って話していました。居なくなった年の冬至の翌朝、母の寝室の窓から声がして、おかえりと言ったけれど。いつもなら母は顔を見てから玄関を開けに行くのです。あれはじきに帰って来るという意味じゃないかと期待していたのですが。

よそで飼われているのならきっと大事にされているだろう。もし飼う気がなくなったら返してくれるだろう。そう期待できるから幾らか安心です。
それでも時に猫の声がして、玄関を開けに行ったことも何度か。夜中に夢うつつで猫の声を聴き、玄関を開けに行かなかったのを悔やんだり。

今度の姉妹猫達が来てからもうすぐ九ヶ月。狼藉に困りながらも喜ばしい日々の中、ようやくミーちゃんを穏やかに思い出せるようになりました。ミーちゃんを待たなくなったみたいです。ミーちゃんの気持に任せます。脚付の果物籠にクッションを置いたミーちゃんの椅子は広縁にあり、いつでも帰りを歓迎できます。

猫の意外な交友関係

2015-03-09 09:45:56 | ねこのおと
垣根の端から庭に向かって、にゃーおー、にゃーおー、と呼ぶおばさんを母は見たと言います。何だろうと目をとめると、そのひとは小型犬を連れていました。
にゃーおー、にゃんこちゃーん。居ないねえ、あんたの好きなにゃんこちゃん。
なんとまあ、うちの猫には犬のお友達も居たのです。顔はたいして可愛い方でもないのに、人間にも猫にも、そして犬にまでもモテるにくいやつ。

トイレの入口を推測

2015-02-22 10:52:26 | ねこのおと
私の入院していた頃から長らく庭で用を足していた猫が冬になって室内の猫用トイレをまた使うようになり、手入れを再開。

ある日私はトイレの蓋をうっかりいつもとは逆向きにしてしまったようでした。

蓋には入り口が一箇所だけ開いています。さあ入ろうとしたら、入り口が無い。そこで猫は迷いもなく反対に廻りました。感心です。

猫は普段そこらの隙間をあちこち動いて入り口の無い反対側もたまに目にしていたからすぐに対応できたのでしょうか。もし私が猫だったら入り口が無いと言って騒ぎそうな気もします。

猫にネックレス

2015-01-05 19:33:54 | ねこのおと
庭を駆け回る猫はまた首輪をどこかに落としてきました。枝にひっかけて、バックするうちに抜けたのか。敷地のどこかとは限りません。隣にも行くし、結構行動範囲は広いようなので。

いつだったか、ブラウスについていた襟の下のボタンに引っ掛けて使う見える分だけのパールもどきのネックレスがありました。猫がうちに来るずっと前のことでした。こんなの使わないけどどうしよう、猫にでもやろうかと冗談を話していたのですが、とうとうそれが現実に。猫の首に巻いてみるとちょうどぴったりです。

金具は両端がボタンに引っかかるためのものなので、ブレスレット用の伸縮の効く紐を通しました。真珠みたいなのに金色の鈴は野暮ったいけど、猫がどこにいるかわかった方がいいので、鈴も入れました。

首に着けてみると、まさにぴったりサイズです。ちょっとしかゆとりがありません。それで首輪は毛に埋もれてしまいがち。見る角度によっては見えます。

猫に真珠(もどき)。外で通りかかって見た人はふき出すんじゃなかろうか。でもこれでいいのです。なんとなく、ずうっと昔からそう決まっていたような気がするから。誰かに楽しく笑ってもらえたらいいのです。

猫の首輪

2014-12-09 21:59:38 | ねこのおと
猫が首輪を無くしました。黄色い鈴のついた金色の首輪でした。猫はくるみ色というらしいあの実の殻みたいなそこらでは滅多に見かけない珍しい薄茶色で、この猫ほど金色の似合うのはいないと思えます。

近所のお婆さんも郵便局員さんも、首輪はどうしたのと猫にききます。これじゃ野良猫と間違えられるよと。今までの貫禄は首輪のお陰だったのかどうか、首輪無しの猫は随分間抜けに見えます。

鈴が鳴らないので家に帰って来ながらいつになく足音が大きくなりました。出て行く時はできるだけ音を立てず、帰って来る時は賑やかに。行きは鈴の音さえしないように歩き、帰りはからだを上下に揺らしてシャンシャンと、しかし今はせいぜいトトトトと音がするだけです。

どこかの枝に引っ掛けたか。拾って咥えて持って来なさいよ。

鈴が無いと猫がどこに居るかわからなくて困ります。猫がわざと音を立てない時もありますが、最近家の中では返事さえしないから(いつもと違う場所だと猫の方から声をかけたくなるらしい)、呼ばれて顔を上げるだけで鳴る鈴は見当がついていいです。

手作り、するかなあ。いつか鈴を無くした時に買った袋入りの鈴は残りまだいっぱいあるし。あの音はおかあさんに聴こえないんだったか。でも首輪にする素材って、今ある黄色どう思う?そうよね。金色って手近に無いね。

最近の首輪は強い力がかかると外れるようにできています。もしも木から飛び降りる最中に枝に首輪が引っかかってぶら下がった場合、外れて猫は落ちます。手作りだとそうもいきません。それなりな金具はもし普通に売っているとしても、手元に丁度良い材料が無ければ買った方が良さそう。

前回2回同じ首輪を買ったお店に行ってみると、売切れでした。きんきらきんはいいけど、上品でなくては。白地に金色のコード刺繍のがありました。金具は黒のプラスチック。アクセントと思えばまあいいです。横から見た王冠を象った平たいチャームと小さい鈴が金色。鈴はかなり小さくて音はあまり綺麗でない。母は高齢のため小さい鈴の高音が聴こえません。大きい綺麗な音の鈴をオプションで追加。同じ大きさに見えて音の高さは色々なので一番低いの、そして音色の澄んだのを。鈴は猫の表現手段ですから。

着けてみたらなかなかいい感じ。みんなの見るテレビの前を陣取ってなかなか動きません。いつもはそんな場所には乗らないのですが。廊下ではただの方向転換がジャンプ付きでした。

翌日はよその猫に見せびらかしたいのか朝からなかなか帰って来ず、やっとシャンシャンと帰ってきたら、母と私の前でからだを震わせてシャラララン!と、いつもの駄目押し。首輪の無い暫くの間はこれがありませんでした。そして食事をしたら鈴の音を一切立てずに部屋を出て外へ出て行きました。

そっけない猫

2014-11-25 00:22:27 | ねこのおと
最近の我家の猫の愛想わるさときたら。去年と違って、今年はとにかく声が可愛くない。変な声のただいまをいいながら帰って来て、人間との再会を気取られないように喜び、ごはんを食べたらいそいそと足音を忍ばせて外へ出て行きます。
撫でようと近づくと、捕まるまいと素早く行ってしまいます。

しかしこの猫もたまには甘える場面があります。猫とお互い愛想悪い甥とですが、夜一緒に寝る時。そしてたまに遠方から来る妹は特別なのです。

私が入院した当時、この家には母と猫だけでした。はじめ母が家に帰らない時間が長かったため、猫は不安になったようです。そこに妹が来て、私がしていたように妹に抱かれて寝た時はずいぶん長い時間ごろごろと喉を鳴らしたということでした。妹は私の代役になった上に、安心させてくれる特別な存在になってしまいました。

私は猫を布団に入れるどころか、上に載せることさえしません。部屋は夜猫を入れないように鍵をかけます。しかし甥が居る、たまに妹が泊まる部屋は猫が楽々開けて入ってきます。その分甥と妹は有利。

私は骨折以来立ったり歩いたりが簡単ではないので、猫のごはんはほとんど母が入れてやります。母は猫にとって大事な人です。母が机で作業する時はその近くの箱に入ります。

私ひとり、猫が玄関を出入りする時に鍵を開けてやることもある程度で、いちばん甘えて貰えないのです。

玄関でのお約束

2013-06-19 22:03:16 | ねこのおと
玄関のお客さんは、柱の陰から顔出す子猫を見て、
きゃああああ、かわいいいいいい!
と叫ぶのが決まりのようです。

子猫とはいってもうちに来た時いくらか大きめで、
あっという間に育って、
憎たらしいくらい暴れまくっていますが、
見る状況によってはものすごく可愛い子猫。

悠然と寝そべる様子はおとな並みです。
母はとにかく飛びつかれひっかかれて困っていますが、
寄り添ったり手をそっと置いたりのしぐさにやられています。

柱の陰から顔を出すだけの、なんという効果。

子猫が来た

2013-06-12 23:05:44 | ねこのおと
子猫が来て一週間経ちました。
わが家には十数年ぶりの猫。
何をしても可愛らしいけれど、爪が刺さるしひっかかれるし、相手しても、しなくても猫が寄ってくるのでとにかく傷だらけで、お風呂でしみるし糠床を混ぜていてぴりぴりします。
することなすことひとつひとつが可愛らしいのです。
甘えてくるところが懐かしいです。
人と猫は言葉なしにやりとりする間柄。言葉なしにしあわせ。
猫が来てから両親とも元気が増したように感じます。おそらく私も。

知合って浅い犬猫たち

2012-09-16 19:24:42 | ねこのおと
お隣の前を通ってバス停に向かいます。

 ブースカ ブースカ ブースカ・・・

シソ目クマツヅラ科の何だっけこの花は。うーん、出て来ない。しかしこの繁みは音がする。

 ブースカ ブースカブースカ・・・

おやまあ、君だったか、その鼻息。前のサモエドくんから同じ名前を受継いだ黒パグちゃん。サモエドくんと同じように、私の行くちょっと先に移動して顔出して待ちます。

 ブースカブースカブースカ・・・

このあいだ初めて見かけた時、名前だけは長らく知っていたので呼び掛けたから、私は知合い扱いのようでした。

 ブースカブースカブースカブースカ・・・





滅多に行かない空き地で、隣接した土地を持つおじさんと母と3人で話している時、むこうから猫の声が。1ブロック先の低い塀から茶色い顔が出ていて、どうやらこっちを見ている様子。ここまではっきり聴こえる大きいしかしのんびりした声で、しばらく鳴いていました。

私はそこへ行きたかったのです。遊びたかった。でもこっちでお話しているし。要点はもう話終わったので行ってよかったんですけど。

どうやらあの猫は、あの距離から私を猫好きと見抜いて、呼んでいたようなのです。呼べば普通猫好きはのこのこ行きます。でも癪です。お話が終わる前に顔は引込みました。





あの店でのお買いものの帰りはほんのちょっと遠回りになるけど、よく猫のたむろしている道を。あの辺の猫たちはあんまり慣れていません。呼んでも逃げていきます。せいぜい背中や鼻の先だけやっと触れる程度。そう何度も通っていないので。逃げながらそこらにすりすりしています。逃げながら足取りがうきうきしていたり。まんざらでもないのです。

私だけのあいつじゃない

2010-01-23 19:48:31 | ねこのおと
ある朝、とうとう見てしまいました。雉猫がびくびく震えながらよそのおねえさんに呼びかけているのを。

なるほど、最近早めに出てきて、構ってもらったらそれで満足して、私のことなど忘れて帰っていた。それで甘え方が変化したわけか。

 この猫ちゃん、ついて来るんですよね。

そうですか。私は顔の間近でものをいうか撫でるかしたらさっと振り切るように駅へ急ぐけれど、その人は振返り振返りしていたんでしょう。

きれいだからきっとどこかの飼猫なのはわかっているし、通りかかったほかの人に可愛がられるのも予想はしていました。しかし、この気持ち。

私があの猫を家族以外の人に慣れさせた最初じゃないのかなあ。

砂州の上で

2009-12-30 21:22:32 | ねこのおと
小川の中にはあちこち大小の砂州があります。ある朝そのひとつの上に黒猫がいました。あの愛想良くなかったクロちゃんかな。いかにもトイレの後始末という様子でした。そんな場所にうっかり落ちてしまったのでしょうか。州を伝ってどこかから上がれるのならいいけど。私が真上まで来たところで覗き込むと、猫は砂を掻く手を止めてまんまるな目で見上げ、「やあ!」に相当する猫語を発しました。私はどうやら知り合い、ということは例のクロちゃんです。あの余裕なら大丈夫、そこはクロちゃんのいつもの見廻りコースのうちと思われます。

呼ぶ、でも逃げる

2009-12-28 00:03:17 | ねこのおと
夜遅い時はちょっと遠回りの大きい道を。早速呼ばれました。若く甲高く神経質な声の主は白黒猫でした。そのまま歩いていると近くなり、猫は逃げました。そして物陰からまた鳴いて。呼ぶくせに逃げるんだなあ。やはり私には猫好きらしさがあるらしい。それは足音に?動き方に?次回はほんのちょっとだけ近づけることでしょう。

待ち伏せ再開

2009-12-22 08:41:19 | ねこのおと
昨日からあの雉猫が道に。雄猫のマーキングみたいだけどそうじゃなくて、尻尾のあたりまでぶるぶる震えながら勇気を出して声をかけてきます。覗き込むと鼻くっつけ挨拶もできるようにしっかり顔はこっち向き。雉猫はやっぱり美しいです。あちこちにちょっとしたグラデーションがあり、髭はここから生えているぞ、というふうに、柄に負けないようパーツが主張しています。なんという細かいつくり。しかし私は鼻をくっつけるような低い姿勢は地面に手をつかないと無理。普通の猫なら伸びあがってくれるのにそいつはびくびく屋です。このあいだ耳のうしろを強引に触ってからはそこいらも触ってもらおうとするようになりました。この猫に構っていなかったらひとつ早い電車に乗れたんだなあ。

春に待ち伏せを

2009-12-11 08:44:01 | ねこのおと
体調よくなくて仕事を休み、それに土曜日曜が続きました。猫はもう私が朝あの道を通らないと思ったのでしょうか。そして雨の日寒い日の連続。ずっと猫に会っていません。猫の待ち伏せは、ほんの1週間もなかった、ささやかな楽しみでした。これからもっと寒い日が多くなり、続きます。臆病だけど柔らかい猫。次に会うのはきっと春、中年太りし始めている頃でしょう。