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す ず な り

なかなか辿りつけない辺鄙なブログへようこそ... メールはIDのplinkに続けて@willcom.comです

六花

2009-01-25 23:48:25 | 音と動きと形
窓からの雪景色とは違い、玄関を開けると降っていました。折畳を置いて面積の大きいビニール傘。階段もエントランスのタイルの上も慎重に。

川の中の数珠玉はすっかり枯れた優しい薄茶色の細長い上に真白が似合います。上を向いた面のなにもかもがはっきり示される時。昔はよくあった積雪も今は珍しくなってしまいました。

ふかふかの大粒が降るときに透きとおった傘が楽しいけれど、ビニールを通さないきっぱりした景色を見ておかないと。迫ってくる雪を見て喜んだに違いない私の子供の頃はこんな傘なんてありませんでした。

もったりした雪は傘から払いにくく、少し重いままを閉じて改札口へ。通路脇の痩せた葉牡丹の形は雪の結晶にそっくり。プラットフォームと屋根で挟まれた田園風景の色と音が雪で清められています。

ふわふわ落ちてくるのは曖昧なかたまりやあつまりなのに、花のような形が見えているような気がしました。コートの袖に受けた雪を眼鏡をはずして見ると、確かに几帳面に角度を守ったあの形です。雪は几帳面など関係なくあれしかできないんだとしても、美しい秩序のこんなにも多くがひとつのあつまりになって、多くのあつまりが降り、辺りを白くするほど積もるとは。高校生の頃に木の葉の数を考えて戸惑ったことを思い出します。

職人の手による精密な部品を並べられた場所が独特の気配を放つように、美しい秩序のあつまりも何かを放つのだけど、人の手によるものと違って自然のものは最小限のちからで作られるからか、見ていて楽なのです。

いつも窓から見る波打ち際や岩の周囲の動きや形も、あまりに多くの自然の法則を語っているようなのに私は楽でいられます。しかし今日座席に座って観た海側の窓はただひたすら真白でした。

楽しい練習に来ていた

2009-01-23 00:46:45 | できごと
もう20年以上前のこと。サークルの練習日でした。私が建物に入るとKさんの後姿がトイレの入り口にありました。よく来るメンバーの中で、いかにも会社員の男性であのくらいの年齢なのはKさんと会長です。しかし身長や体格、髪の感じからいうとKさん。後で挨拶しようと思って私は階段を上がっていきました。そして、部屋に入るといきなり会長が、Kさんが亡くなったと言いました。そういえば前夜だったかテレビで外国で起こったバスの事故を報道していましたが、まさかKさんのことだったとは。ではさっき見たのは?確かにKさんと思ったその人はトイレに入っていくところという向きでしたが、移動している感じがありませんでした。ただそこに居たのです。いつもの練習にKさんは楽しみな気分で来ていたのです。

何故か花笠音頭

2009-01-22 23:40:50 | 音と動きと形
今日は朝から花笠音頭が頭の中で鳴り続けていました。いったいどういうわけでそうなったんだろうと不思議でした。

何があったのでしょう。花笠音頭を連想するような音がどこからかかすかに聴こえたか、歌詞を連想するような物を目にしたか。

めでためでたの…そうです、夜中にテレビをつけてみて、おめでたいことが報道されていたのです。大統領就任式でした。喜ぶ人々。これほど多くが喜んだイベントがあったでしょうか。そんな大勢がいて安全上特に問題なく進んだようなので良かったです。しかしそれが原因だったのかどうか。イメージはまるで違います。最初に浮かんだのは確かメロディーです。歌詞より先に。

ずっと花笠音頭を思い浮かべながら過ごしたわけでもないのですが、時々なんとなく浮き上がってきました。おめでたい歌をうかべながら過ごすと良い結果になるかも知れません。しかしスタートは印刷ミスから。プリンタが動き出す頃にそれをわかっていたからまあ良し。

私の今日の仕事はいつもと違うイベントでしたが、喜ばれ、わりあい良い具合に進んだのでほっとしているところ。ハア、ヤッショーマカショ。



思い出しました。
テレビの天気予報を見て、福岡県地図を目にしたのです。頭と手足のある福岡県の形。これは九州の形もそうなのです。日本の中の九州に似ているのは世界地図の中のアフリカ。しかしなんとなく胎児みたいな恰好です。福岡県の中にも人の形をした北九州市があります。北九州の中には人の形した町ってあるかなあ。北九州といえば未来に必要なことに早くから取り組むたいした市だねえ。たとえば若松のごみ処理。めでためでたのわかまつさまよ。…というのも確かに思い出したけれど、先に浮かんだのはメロディだったように思うのです。それもテレビをつける前に。

まさかそんな名前

2009-01-18 20:16:19 | 言葉と過去
猫のマイケルみたいな寄り目が愛嬌の光岡自動車を展示してあった場所が改装していたので、服飾関係のお店が入るんだろうと思っていたら、また自動車が展示してありました。違うメーカーでした。まさかと思ったその名前はRECKLESS。名前が運転に影響するとは言えないけど、全く影響しないとは思いません。検索してみると地元の会社でした。レーシングカーを造っているからそういう会社名なのでしょうか。みなさん安全運転をお願いします。

その時代に流れた音楽

2009-01-12 22:32:06 | 音と動きと形
通い始めた頃は聴講生の制度がなかったので科目等履修生として、次の学期には聴講生というのもあったけどなんとなくそのままの身分で大学に通って受けていた、その授業のひとつは、聴覚を鍛える目的の面白いものでした。

そこで使われた音楽は先生の趣味も大いに反映されていたことだと思います。機械を操作される先生は私の年齢とわりと近いようでした。

この頃テレビを観ていると、たまにその時に使われた音楽が聴こえてきます。

NHKの「サラリーマンNEO」に、80年代の思い出に浸る大人が過ごすカフェが出てきて、そこのBGMが授業でよく耳にした音楽でした。ということは、私が人並な生活をしていれば20代の頃によく聴いたはずということになります。知らなかった。本当なら授業中ににやにやしていいはずだったのに。あの当時私は何をしていたんでしょう。しょっちゅう残業して、音楽を聴く機会も少なく、街中の騒音やBGMに疲れていたのでせめて家の中では音なしで過ごしたのでした。私は同世代と共有できる話題が少ないのです。

この前にあるものづくりの1時限目では服装に制限があり、学生さんたちはみんなつなぎを着ていましたが、私はそんなのを持っていても後で使い道がないだろうし着替えが面倒でもあり、条件に合う手持ちの服装でやりました。夏になっても長袖で大丈夫。2時限目はエアコンが効きますがもともと暑さ寒さは耐えられます。合わない服のサイズが気になりながら着席し、音に集中しました。

幾つかの授業で、自分で本を読んでもここまでは情報を得なかったし理解できなかっただろうと思えることを知りました。

最近読んでいる本は DANIEL J. LEVITIN の "THIS IS YOUR BRAIN ON MUSIC" です。授業で教わったことがたくさん出てきて、しかもたくさんを網羅していてまるで聴覚心理学の教科書のよう。楽に読めるのは授業のおかげです。例に出される曲は私の世代で音楽好きなら普通に知っているはずの、人伝に耳にした憶えのある曲名やアーティスト名がいっぱい。そうなんだ、私はそういう過ごし方をしてしまったんだ。

大学の教室に向かいながら、あそこに落ちている黒っぽいかたまりは猫じゃないかなー、とんがりが2つあるような気がするけどなー、遊びたいなー、わざわざ行ってもし猫じゃなかったらなんだか恥ずかしいし、など思いながら朝早い構内を通ったのを思い出します。そういえばあの頃も流行の音楽などちっとも関心なく、道端の猫ばかり気にしていました。

以前ジャズピアノの先生が有名な高齢のジャズピアニストが来るのを私はあなたに教えましたかと訊かれました。聞いていませんでしたが、貼紙は見た気がします。そんな経済的余裕もありませんし。しかしたいしたチャンスだったらしいです。おそらくこれが最後。ほかの生徒さんには是非一緒に写真を撮ってサインもらいなさいと言ったそうです。教えればよかったと先生は悔やんでおられました。大丈夫、そこまでジャズに熱中しちゃいないから。なんて言っていませんけど。

谷風

2009-01-10 17:52:58 | 安全に体調良く
Kimballさんのブログ「来夢望瑠_日々平凡」に、インフルエンザを谷風というと書いてありました。それは初めて知りました。



それで思い出したのは、私の大好きな「谷風」。冨永朝堂による彫刻です。福岡市美術館の常設展示にあります。
天平時代の彫刻のような雰囲気を持つ、心のきれいな作品です。自分のその時の状態によっても見え方が違います。

今は寒いので、春の気配がしはじめた頃に谷風に会いに行きます。



テレビではさかんに予防接種をすすめる言い方をしています。しかし今やっておいてこれから流行するものと合うかどうか。そして、予防接種の危険性を訴える人も結構います。
私の身近なところでは、数年前インフルエンザにかかった人は決まって予防接種をしたと話していた人でした。今はあまりそういう話題を耳にしませんしインフルエンザも流行っていません。

とにかく体力をつけてうがい手洗い励行です。
日ごろ、もしかしてこれは風邪の兆候かな?と思った時、レモンドリンクに生姜をきかせて飲んでいます。風邪らしくならないうちに治っています。

相対的吹雪

2009-01-08 23:52:59 | 言葉と過去
ここらでは雪は滅多に降りません。私が小学校低学年だった頃は年に数回は積もっていましたが、この頃は積もることも珍しくなりました。
雪の話題をニュースで耳にすると思い出すのは、妹が高校大学の間自転車通学していたこと。

「私はこの吹雪の中、行って来る」
ある日妹は覚悟を決めたふうにそう言って玄関を勢いよく開けました。
雪が…はらり、…はらり。
「これでも自転車に乗れば吹雪よ」

靴下を真白に

2009-01-07 00:32:01 | 台所や洗濯場やそこら
お茶のお稽古では洋服を着た人は白足袋代わりの白ソックスを履きます。今は行っていませんが、私が何年前かに行ったカルチャーセンターでは黒のレース製の靴の形のものを履く人もいました。場所によってはそんなふうに自由なのでしょうか。先生はストッキングを傷めないようにとおっしゃったけれど、私はよそで畳を汚さないようにだと聞きました。だとしたらソックスはできる限り白い方がいいのです。私は普段の身なりがそれなりなので、代わりにソックスだけはきれいにしようと当時白さの維持にそれは気をつけました。

特に白いままにしたいものの洗濯法。下洗いにはまずきれいな水をたっぷりはり、ほかの洗濯物より先に、一瞬で沈めます。水に汚れが溶けだす前に白い部分にきれいな水が浸透するように。汚れが目につく場合はすぐ取り出し、流水で汚れの多い部分を洗い流します。あとはほかの洗濯物と一緒です。洗濯物を洗濯機に入れてから水を注ぐのでは汚れた水に浸ってくすんでしまうおそれがあるのです。

ある日先生が私の靴下をちらっと見て真っ白な靴下は気持ちがいいわねとおっしゃいました。それを狙っていたのですよ。気持ちのいい白さを。

まだ下ろしていない白い靴下があります。何年も経つうちにごく小さなしみがついているし今にゴムがばりばりになってきます。どうもお茶には使いそうにないので普段用にしようかと思っています。

家で寛ぐときはゴムの弛んだ木綿の靴下。やはり白が一番気持ちがいいです。

なんかこう、どういうふうに気になるかというと

2009-01-07 00:08:05 | おもったこと
日付は2日前になってしまいましたが、「なんかこう、気になるんです」の中で

>昔と違うのは、相手に理解を求めているような雰囲気が強いこと。自分の言いたいことに相応しい表現を探すのに相手を巻き込む感じがあること。


もう一度考えてみました。相手を巻き込むというのがどういうことなのか。

「なんかこう」は理解を求めています。あまり努力せずに理解を求めている印象です。表現の工夫をしなくてもこれさえ言えばなんとかなるみたいな雰囲気をしばしば感じます。

「なんかこう」は表現するのに伴う困難さを理解してもらうことをあてにしているように思えます。私には。それに対して、「ええと」「あの~」は自分ひとりで表現を探しています。

相手の理解を期待してもいいけどあてにしないで、自分で相手が納得する言葉を探し、すっきりまっすぐ頑張ってほしいのです(やろうとしてもできない部分は大目に見てくださいな)。

必ずしも「なんかこう」が表現の努力を放棄する場面でばっかり使われるわけではありません。ただの間投詞。しかし放棄に使いやすい言葉です。勇気がない時に使える緩衝用の言葉になります。

考え過ぎだとも思っています。でも、こんなごく小さい努力放棄的雰囲気は意外と大きいところに影響する可能性があるのではないかと。それを考えると、自分の書く文章も気をつければ私はちっとマシになれるか。今のところは気をつけるよりは気楽でいて体力をつけることにしているのです。そうです、みんなひとりひとり事情が違うわけです。でも、あの言葉が全体の傾向をうっすら表わしているでしょう。流行の言葉が発想を決めてしまうしもしかしたらそれを使う人の性格にまで影響します。

このことと、これが考えすぎかもしれないということを同時に心の中に持っておくのって面倒です。

ナウいラジカセ

2009-01-05 23:59:16 | おもったこと
髪を切った時のBGMの中で確信しました。やはり朝はバロックを聴きたいです。しかし70年代ラジカセは去年故障して行ってしまいました。

母に使っていないラジオはないか聞いてみたら、叔父が持ってきた古いのがあるというのです。見せてもらったら、憧れのダブルカセットです。そりゃー新しい。今となってはダブルどころかカセットの必要さえまず無いけれど。その上CDまで再生できるし、何よりも液晶デジタル表示というところが最新式じゃありませんか。ダイヤルをくるくる回してチューニングするのではなく、何度かボタンを押す方式。ちょっと心配になってきます。最初は検出しなかったNHKFMが何度かやっているうちに出てきてほっと安心。私はこれとNHK第2放送さえ聴けたら良くてこれが聴けなかったら要らない。これらは今までのラジオだとFM/AMの切替だけでだいたい聴けるのです。ダイヤルを回す必要はほとんどありませんでした。その辺が少々面倒になるとしても、とにかく聴けるというのはいいです。

しかし今回いつものように荷物が重いので持ち帰りませんでした。宅配便という方法もあります。どうしよう。これを貰うか、新しく買うか。いまどき売られているのはLPプレイヤーを接続できないかも知れませんね。

しまった!げこげこ大王様にLPレコードをまだお返ししていなかった。

なんかこう、気になるんです

2009-01-05 23:57:48 | 言葉と過去
最近テレビで非常に気になる言い方が、「なんかこう」です。昔の「ええと」「あの~」「その~」に相当する部分で使われています。

昔と違うのは、相手に理解を求めているような雰囲気が強いこと。自分の言いたいことに相応しい表現を探すのに相手を巻き込む感じがあること。

人と人の間が近くあたたかくなったようでもあるけれど、一方で自分の発したことばに責任を持つ強さはどうなっているのか心配になってきます。

私がそういう意味であんまり強くないだけに。強そうにみせかけたいものだから気になります。

お正月

2009-01-04 21:53:28 | できごと
あけましておめでとうございます

帰っていました。大人数での食事はいいものです。

鹿児島の妹一家は30日に来て元日まで。子どもたちは顔が子供のまま身長は大人になっていました。みんな変化していきます。姪は私の背丈を追い抜きました。

一緒に過ごす日が少々ずれていたせいもありますが、もう昔みたいに一緒に遊ばなくなりました。そういうものだなあと思います。昔の思い出が宝物です。

私の手元には譲りそびれた玩具や洋服があります。

甥が雪を喜んでプラスチック容器に入れ保冷剤を詰めて持ち帰りましたがどうなったことやら。
子供らしい声も今回までかも知れません。しかし見ているだけで希望を与えてくれる子どもたちです。