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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
そのためには、その一節分、
そのまま切り取って持ち帰り、
上の節を、ナイフで繰り抜いてやろうと思った。
上の部分から切り取ってゆく。
ゆっくりゆっくりと鋸を引く。
普段使った事がないので、
真ん中がぴょこんと曲がったり、
押すことも引くことも出来なくなったりする。
日頃の手抜き生活が、こんな所にも現われてくる。
それでも何とか傾きかける。
節の太さは、両手の親指と中指で輪を作って、
少し足りない大きさである。
高さは5~6mは、あるのだろうか。
その竹が、ザザッと倒れ始めた。
ビキビキビキッと音を立てる。
誰かに聞かれはしないかと気が気でない。
切り口は全部は切り取っていないので、くっついたままだ。
丁寧に切り落とす。
ああ、半分終わった。
下の部分も切り取る予定だったのだが、
前半に力を使い過ぎたので、
手抜きをすることに変更する。
上の節の境辺りに鋸を入れる。
切り口の中を覗くと透き通るような明るさだ。
まさか、節すれすれに、頭を置いてないだろうと、
楽観して鋸を進める。
しかし、怪我をさせては大変だと思い、
今度は上から縦に引いてゆく。
横の切り口と縦の切り口が合った。
私は、手を震わせながら、その部分をもぎ取った。
ピカーッ。
つづく