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【映画】マイティ・ソー/ダーク・ワールド(映画鑑賞記録棚卸39)…スタン・リー追悼

2018-11-14 22:50:08 | 映画・DVD

昨日の朝、スタン・リー氏の訃報が飛び込んできました
95歳の高齢だというのに、いつも拝見する姿はお元気で、なんとなく不老不死感のある方でしたが、残念なことです。
ご冥福をお祈りいたします。

本日は追悼の意味も込めて、MCUでブログにアップしていなかった記事から「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」をアップです。
(この記事は9月に書いて、そこからなぜか放置していました。もうちょっといい記事にしようと思っていたのでしょうねぇ

この記事で、ちょっと休憩していた、古い映画の棚卸企画も再開、映画鑑賞記録棚卸(39)となります。



「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」
監督:アラン・テイラー
出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、トム・ヒドルストン
制作年:2013年
制作国:アメリカ合衆国
原題:Thor: The Dark World

4年半前の2014年2月1日(土曜日・映画の日)の19:30より、T-ジョイ リバーウォーク北九州のシアター3、G13席で観賞。
その後は、ブルーレイソフトを購入して、何度か鑑賞。
一番最近は、ブルーレイ同梱のDVDをiMacで再生して、2018年8月最終週に観ました。



概要
マーベルコミック「マイティ・ソー」の映画化2作目で、「マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)」の8作目(フェイズ2の2作目)。
太古の昔、宇宙が誕生する前から存在するダークエルフの一族、なかでも最も邪悪なマレキス(クリストファー・エクルストン)は、強大な力を持つ“エーテル”を使い、宇宙を永遠の闇に戻そうとする(エーテルは“インフィニティ・ストーン”の一つ、リアリティ・ストーンであり、MCU世界でのキーアイテム)。かつてのアスガルドの王でオーディン(アンソニー・ホプキンス)の父である、ボウ(トニー・カラン)率いるアスガルド軍はダークエルフ軍に応戦し撃退、エーテルはボウの命令によりエーテルを地中深くに埋められた。
時が流れて現代、ロキ(トム・ヒドルストン)は映画「アベンジャーズ」の中でチタウリを率いて地球を征服しようとした罪によりアスガルドの地下牢に閉じ込められていた。一方、ソー(クリス・ヘムズワース)は惑星直列による混乱で起こる9つの世界での戦争を止めるため、全宇宙をまたに奔走していた。地球では天文物理学者ジェーン・フォスター(ナタリー・ポートマン)と助手のダーシー・ルイス(カット・デニングス)は、友人のエリック・セルヴィグ(ステラン・スカルスガルド)が研究を行うイギリスのロンドンに来ていた。ジェーンらはそこで世界の境目が不安定になっている場所を発見、ジェーンは境目に吸い込まれエーテルと接触してしまう。ほどなくしてロンドンに戻ったジェーンだったが、この時アスガルドからヘイムダル(イドリス・エルバ)の力を借りてジェーンを見守っていたソーは、地球からジェーンがいなくなったことを知り地球にやってくる。エーテルの影響で不安定な状態となったジェーンを連れアスガルドに戻る。この時エーテルの力を感じたマレキスは目覚め、エーテルを吸収したジェーンがアスガルドにいることを察知し、腹心のアルグリム(アドウェール・アキノエ=アグバエ)をアスガルドに送り込む。



感想
(まずは2014年鑑賞時の草稿からまとめた部分。カッコ内は2018年9月現在の補足)
(この映画はレイトショーで観ようと小倉まで出かけて、その前に食事をしておこうと。で、その食事の席で確かビールを飲んだのだと記憶
飲酒のせいもあってか「アイアンマン3」に引き続き、またもや序盤で尿意
飲酒による尿意は抗いようもなく、私にしては珍しくトイレに行くために途中退出しました
ごく序盤でナタリー・ポートマンが人間の男性と食事に行っているあたりを見逃しています

この少し前にレンタルで「マン・オブ・スティール」を観ていましたが、戦闘シーンは「マン・オブ・スティール」よりも、こちらの方が、迫力あって面白い映像です
前作「アベンジャーズ」ではただのハンマーだったムジョルニアにもキャラが立ってきておりそんな部分も楽しい映画でした
(終盤のソーが飛び回る戦闘シーンのことだと思われます。ムジョルニアはこの後、続編で…合掌)

前作からの脇役勢は、主にコメディ要員として、前作「マイティ・ソー」の頃よりも多く活躍。ただし、浅野忠信だけは映画のごく前半で戦力外通告
早々の浅野戦力外通告がこの映画を面白いものにしたのかもしれません
浅野忠信出演映画はだいたい面白くないというピロEK説あり。で、過去の浅野忠信出演映画の中では、この時点でこの「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」一番面白いです、逆に一番面白くないのは「孔雀」

弟ロキも、いい感じのキャラクターに育っており、過去2作のロキよりもずいぶん好きです

(と、2014年時点での草稿はこんな程度のことしか書いていません。どうせソフト買うから…とか思っていたのでしょうね


(で、以下は2018年9月に書いたものです)

MCUは、今でこそコメディ路線と派手なヒーローの共演でテンション高め、楽しげ、豪華な…というカラーでユニバース全体が作られちゃっていますが、この当時はまだ探っている時期の様子です。
「インクレディブル・ハルク」「アイアンマン」は、当時大人の鑑賞にも耐えうる、スーパーヒーローではなく、例えばスパイアクション映画のような人間が主人公の映画のようなテイストを持ち込んだ、なんとなくリアリティを感じさせる映画として作られており、それまでのコミックからそのまま抜け出したテンションの映画とは一線を画していました(実際はそんなにリアルなわけではなくて、リアル風。また、この感じは何もMCUだけが作り出した訳でもなく、当時は「ダークナイト」シリーズとかもありました)

でも、それに続く「マイティ・ソー」は、神話世界の雰囲気を優先しており、私の感覚では、またもやリアリティを失った映画と感じざるを得ませんでした(故にあんまり好きではないです)

で、この「マイティ・ソー」の続編「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」はどうかというと、私の好きな「インクレディブル・ハルク」「アイアンマン」路線に寄せてきたなという印象のもの。
2014年当時トレンドの(私の言う)リアリティ路線を意識した感があります。

「アベンジャーズ」で他のヒーローと合流して、その後の話なのでテンションというか温度を他に合わせてこないといけないという意識が働いたのかもしれません

なので、単体映画として観た場合、そこはかとなく変な制限(違和感)があり、それを一生懸命回収しようと努力しているようにも思えるのです。実に苦労して舞台設定の整理をしているように見えます。
このあたりジョン・ファブローがソーをMCUに入れるのは無理だと言っていた部分なのでしょうか

その舞台設定整理は、他シリーズとの同調もあるし、前作「マイティ・ソー」で起こった事の回収もあって、なにかと大変そうです
(以下、できるだけ読みやすいように工夫した結果、ビジネス書式風


1. なぜソーはジェーンの前に今まで現れなかったのか

ソーとジェーンは恋仲にあり、ビフレストの故障だか何かで、地球と簡単に行き来できなくなっていなければ、頻繁に会いに来るのが自然です。
で、交通手段がないような事情で来れなかったのかと思いきや、「アベンジャーズ」で特に説明もなく、あっさりと地球に来ます。
…ここで行うべき回収が発生。
「なぜソーはジェーンの前に今まで現れなかったのか」
設定上の雰囲気は…


(1)神が地球に来たり、地球でのイザコザに手を出すには、神のモラル的にそれなりの理由が必要。
(弟が、宇宙人引き連れて地球を征服しようとしているとかな)
(しかもそのときは最愛のジェーンに合わずに帰るという神故の無神経さ


(2)さもなくば、たまたま追放された先の地球で、巻き込まれた事件なら解決しても良い。


(3)オーディンが地球人ジェーンとの交際を良いこととは思っておらず、父親の意見を配慮した結果、2年間ずるずると(神なので時間の概念に疎い)


(4)ソー的には、実際のところ色々考えてはいたのだけど、そもそも、各(北欧神話の)世界では、惑星直列間近の影響があって、多分「アベンジャーズ」並みの戦乱が各地で発生。この平定で大忙しで、地球へ行くどころではない。


…等々、この映画の前半では、この回収をずっとやっています。


…まぁ、そんなこんなで、色々あってジェーンと会うことを遠慮。
アスガルドから、あえて恋人を見守るだけの毎日を、何しろソーは思慮深くなったので、送っている次第(と、理解)。
移動手段はほぼ瞬間移動なのだけど、いろいろあって見守るにとどめているのです。



2.なので地球に来る理由が必要

理由は、インフィニティ・ストーンであるエーテルの影響で、ジェーンが世界からロストしてしまった事になります。
本当に心配なのはジェーンなのですが、なにやらキナ臭い感じしてるんで、お父さんにも説明つきそう…という感じだと思います

実際、インフィニティ・ストーンの事について、ソーが今まで詳しかった節もなく、結構苦しい脚本な気がします

ただの説明台詞でここまで持ってくるのは躊躇われたのか、観客の空気を読んだのか
「あなたテレビで見たわよ、ニューヨークで」
というお笑い系のセリフで、地球に来たり来なかったりという苦しい部分の回収は終了

何かにつけて、涙ぐましい努力をいっぱいしているのが、この映画(の脚本)の前半です



3.回収を終えたが「マイティ・ソー」の世界観はそもそも複雑

舞台設定だけで、


(1)アスガルドを中心としたファンタジー色の強い北欧神話の世界
オープニングは見飽きたタイプのファンタジー映画よろしく、過去のファンタジー戦争
その後は、ソーが活躍する異世界での西洋チャンバラ戦争を、まず観せられます。


(2)科学技術が地球と比較にならないほど発達した(この後「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」とか「マイティ・ソー/バトルロイヤル」につながる)宇宙


(3)「アイアンマン」から描かれている、現実と地続き感のある、私の言うところのリアル路線な地球
ナタリー・ポートマンが出てきてイギリスのシックな()映画のテンションが、この部分でしょうか。まぁここでもよく考えたら意味のわからない空想科学が出ては来ますが


と三つあり、これらを共存させつつMCU全体の世界観が破綻しないように上手くやらないといけません。
脚本の苦しさは継続中です。



4.さらに惑星直列だのダークエルフだのインフィニティ・ストーンだのコレクターだの

(1)惑星直列
北欧神話の九つの世界が直列=惑星直列という設定が今回のキモです。
惑星直列自体の説明は、ふんわりしていて細かい部分まで説明されません
世界と惑星がイコールなんですかねぇ
私らがイメージする惑星直列とは違う様子。
なにがどう、どこで直列するのか
この惑星の一つがアスガルドで、一つが地球なのでしょうが、MCUは今だに、アスガルドの属する九つの世界の明確な説明をしていません
例えば、どこまでがミッドガルなのか
地球だけ
地球が所属している宇宙まで
その宇宙とはどこまで
ミッドガルは、私たちが理解するところの三次元世界全部
それとも、もっと高次元な物理法則を理解しないと解読できない話
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」で言うところの宇宙はどこ所属「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の中で、ロケットが「ニダベリア」を伝説の場所で行けないみたいなセリフを言いますから、アスガルド系の宇宙は、普通の宇宙とはちょっと違う感じなのでしょう、おそらく)
(ラストのコレクターの場所は、これも「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」まで観終えた今となっては「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」と同じ宇宙で、アスガルドとは同じ次元じゃなさそう)
と、まぁいろいろ(苦しみながら)説明しようとしている映画なのに、結局は深く考えるなという感じになります

惑星直列に話を戻すと、ともかく、何れにせよ「どこかで」「なにかが」直列し、これは重大な事件です

地球では急ごしらえの金属棒がテレポーターとなるぐらいの事件です。


(2)ダークエルフ
神話の昔からいる仇敵です。
ダークエルフとオーディンのお父さんが戦ってる時代は、ネットとか書籍で見ると「世界ができる前」とか「世界ができた直後」とか、そんな風に書いています。
結局よくわかりませんが、何億年とか何十億年とかいう規模の話っぽいです。
ダークエルフの野望が果たせてたら、大昔かこの映画の時点で世界は(半分でなく全部)滅びるという話です。
設定だけなら壮大すぎて、このあとやって来るサノスの野望とか、実はどうでもいいのかもしれません
…キャプテンとヒドラの戦いとか、もっと、どうでもいい感じになります

…それにしても、ダークエルフというのは、中学校二年生が好きそうな設定ですな
…あと、ダークエルフの雑魚は、七色仮面みたいな顔


(3)デル・トロ
この辺からっすかねぇ。
ハリウッドの有名俳優が端役でもMCUに出たいってなって来たのは。

まぁコレクターは、マーベルの中では端役ではないわけですが、

ともかく、有名俳優が急にエンドクレジット後の映像に登場。
さらに、そこの説明ゼリフでインフィニティ・ストーンという言葉が登場。
もう、ファン以外は追随して来なくてもいいから雰囲気だけ楽しんどけ。みたいになって来ます



5.現時点(「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」時点)との差

これはこの映画を見た感想ではないのだけど、この映画のソーは、後発の映画に登場するソーとは別人に思えるくらい賢明で思慮深いキャラクターに描かれています。
一方、オーディンは頭の固い年寄りで癇癪持ち
これが次の映画では、また逆転します

やっぱ、ソーって扱いにくいキャラなんだろうなぁ



とまぁ、長い記事になっちゃましたが、まとめると
「なんやかんや複雑な設定と事情を頑張ってうまくまとめた、実は凄い手腕で作られた映画
って、ところです。
…MCUシリーズ内では、あんまり人気もない感じではありますが、よくできています

ということで点数は5点(5点満点中)

あと、ナタリー・ポートマンはもう出て来ないんですかねぇ



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では、今日はこのあたりで


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