”親戚の庭で”
個人宅にお祭りで呼ばれるなどということは久しくなかったことでした。
和室二部屋を開けて長いテーブルにお祭りの料理が並べられた。
この地は内陸であっても諏訪湖と天竜川があって淡水の幸には恵まれた地だ。
鯉、鮒、鰻、ワカサギ、タニシ、シジミなど普通の食文化としてなじんでいた。
(もちろん鰻は昔も高価であったが)
実家が商売をしていた頃、岡山から来た問屋さんが旅館で鯉を出されたと憤慨していた話を父がしていたが、
当時の私には怒る意味が分からなかった。
信州にはこのほかに、イナゴ、ザザムシ(黒川虫)、蜂の子などの伝統的な食べ物がある。
それらは信州人なら皆好きという訳ではないが、土産物店などでは売っていても大変高価である。
鯉、鰻、ワカサギの料理は当然のように並べられていたが、
女主が自ら作ったという蜂の子は、巣ごと買ってきて一匹ずつ抜き出し、炒めて煮着けたという。
巣が売っているというのもすごいが、自分で料理するのもすごい。
蜂はクロスズメバチである。地元ではスガレとかジスガレなどと呼んでいた。
小皿に盛られた蜂の子にひとしきり蜂の巣捕りや刺された話に花が咲いた。
祭の食卓でどっぷり故郷に包まれた感じがした。
個人宅にお祭りで呼ばれるなどということは久しくなかったことでした。
和室二部屋を開けて長いテーブルにお祭りの料理が並べられた。
この地は内陸であっても諏訪湖と天竜川があって淡水の幸には恵まれた地だ。
鯉、鮒、鰻、ワカサギ、タニシ、シジミなど普通の食文化としてなじんでいた。
(もちろん鰻は昔も高価であったが)
実家が商売をしていた頃、岡山から来た問屋さんが旅館で鯉を出されたと憤慨していた話を父がしていたが、
当時の私には怒る意味が分からなかった。
信州にはこのほかに、イナゴ、ザザムシ(黒川虫)、蜂の子などの伝統的な食べ物がある。
それらは信州人なら皆好きという訳ではないが、土産物店などでは売っていても大変高価である。
鯉、鰻、ワカサギの料理は当然のように並べられていたが、
女主が自ら作ったという蜂の子は、巣ごと買ってきて一匹ずつ抜き出し、炒めて煮着けたという。
巣が売っているというのもすごいが、自分で料理するのもすごい。
蜂はクロスズメバチである。地元ではスガレとかジスガレなどと呼んでいた。
小皿に盛られた蜂の子にひとしきり蜂の巣捕りや刺された話に花が咲いた。
祭の食卓でどっぷり故郷に包まれた感じがした。
諏訪大社の御柱については4月12日~15日のブログで書きました。
各地区の小宮の御柱祭も基本的には同じように行われる。
違いといえば御柱の大きさだ。大社の柱より長さで3分の2位だろうか。
当然太さも細くなる。地区の少ない人数でも曳くことができる。
今日は神社に曳き付けて、一の柱だけ今日建てるという建て御柱の日だ。
お腹もいっぱいになって、そろそろ御柱が来る頃だと神社に向かった。
各地区の小宮の御柱祭も基本的には同じように行われる。
違いといえば御柱の大きさだ。大社の柱より長さで3分の2位だろうか。
当然太さも細くなる。地区の少ない人数でも曳くことができる。
今日は神社に曳き付けて、一の柱だけ今日建てるという建て御柱の日だ。
お腹もいっぱいになって、そろそろ御柱が来る頃だと神社に向かった。
神社の境内で長い柱を方向転換させ、建てる穴まで曳き付ける。
地区の御柱だからこんな場所からカメラを構えられる。
大社の御柱だったらこんな場所に近寄ることも見ることも出来ない。
穴の壁の板の20センチ手前で止めろ、などとの指示が飛ぶ。
「よいてーこしょ!」の掛け声で徐々に近づく柱。
二本のひき綱の要の柱の上にどっしり座って掛け声をかける人にピントを合わせた。
あれ!中学校の同級生だ。
薄い髪の毛の真ん丸頭にブルーの鉢巻。
がっしりした体格の彼は押しも押されぬはまりようだ。
中学校時代からこの日の為に、あの顔も頭の形もすべてが約束されていたかのようだ。
私は観客用ロープ内だから声もかけられない。
後で写真を送ってやろう。
地区の御柱だからこんな場所からカメラを構えられる。
大社の御柱だったらこんな場所に近寄ることも見ることも出来ない。
穴の壁の板の20センチ手前で止めろ、などとの指示が飛ぶ。
「よいてーこしょ!」の掛け声で徐々に近づく柱。
二本のひき綱の要の柱の上にどっしり座って掛け声をかける人にピントを合わせた。
あれ!中学校の同級生だ。
薄い髪の毛の真ん丸頭にブルーの鉢巻。
がっしりした体格の彼は押しも押されぬはまりようだ。
中学校時代からこの日の為に、あの顔も頭の形もすべてが約束されていたかのようだ。
私は観客用ロープ内だから声もかけられない。
後で写真を送ってやろう。
所定位置まで曳き付けられた御柱は、建てる前の神事が行われる。
祝詞があげられ、各役員の挨拶。
そして柱の天峰を三角錐のように切り落とす、冠落としの儀が行われる。
これは柱を建てた時に上が平らでは雨水などで腐食するのでそれを防ぐ為とも聞いた。
各役員が斧で三回ずつ柱に切り込みを入れるが斧だけで三角にするわけではない。
一通り斧が入れ終わったら、あとはチェンソーであっという間に三角錐になった。
手前は明日建てられる二の御柱。
祝詞があげられ、各役員の挨拶。
そして柱の天峰を三角錐のように切り落とす、冠落としの儀が行われる。
これは柱を建てた時に上が平らでは雨水などで腐食するのでそれを防ぐ為とも聞いた。
各役員が斧で三回ずつ柱に切り込みを入れるが斧だけで三角にするわけではない。
一通り斧が入れ終わったら、あとはチェンソーであっという間に三角錐になった。
手前は明日建てられる二の御柱。