3月20日。
タクシーで実家に行きました。
東日本大震災のあとでしたから、ガソリン不足で騒がれている時期でした。
長距離の走行途中、
「タクシーはガソリンをどうしているんですか」と運転手さんに訊くと、
「タクシーはガスです」と言われてビックリ。
私はほとんどの車が、ガソリンで走っているものだとばかり思っていました。
無知といわれそうですが、知って驚きました。
無知といえば、昨年お友達と不忍池に行ったときのこと。
池にはたくさんの鳥がいます。
真っ白なきれいな鳥を見て、「きれい」と言うと、
「白鷺よ」とお友達が教えてくれます。
そして、
「これがユリカモメ」とお友達が言ったからビックリ。
「エッ!ユリカモメって乗り物の名前じゃなかったの」
驚く私。
「ううん、違うのよ。元は鳥の名前なのよ」
私の無知には慣れっこのお友達。
鳥を楽しそうに見つめて言います。
お友達のお話によると、ユリカモメはとても気性の荒い鳥だという。
後で知ったことですが、ユリカモメは東京都のシンボルの鳥だった。
実家では、
母お得意のたくさんのお料理を前にして、おしゃべりが弾みます。
母がニコニコして言いました。
「今日、『冬のサクラ』観られるわね」
朝方ご近所の方が電話をくださったときに、そんなお話もされたという。
「あら、あの方も観てくれてるの。嬉しい」
私もニコニコ。
「今日ダイジェスト版の放送があるわよ」
私が言うと、知らなかったようで、
「最初の方を観ていなかったから嬉しい」と喜びます。
「録画してあるから、いつでもどうぞ」と私。
とりとめのない二人の会話が、いつまでも続いた。