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東舞鶴の「金剛院」探訪記

2013-03-29 22:48:10 | 古寺(古事)探訪記
「関西花の寺25ヶ寺」と冠した宗旨宗派の垣根を超えて集まった、お寺のネットワークが存在する。
西国札所のようなメジャーではなく、
マイナー寺の「寺起こし」的な営みの所産だろうと思われる。
近畿2府4県25ヶ寺が、手入れの行き届いた四季折々の花や樹を観賞させてくれる。
今年で結成20年になり、多くの記念イベントが予定されている。
その関西花の寺の第三番、東舞鶴に在る「金剛院」を訪ねた。



   平忠盛が植えたと伝わる奉行杉 

この寺の三重の塔に惹かれ遠く舞鶴まで車を走らせた。
国道27号線から脇道を車で4-5分の距離ながら、金剛院の佇まいは奥山に
ひっそり佇む「隠れ寺」といった風情だった。
あたり一帯は「金剛院京都府歴史的自然環境保全地域」に指定されている山々だ。
木々に見え隠れする本堂や三重の塔は、すっかり山裾に溶け込んでいて、小生のお気に入りの風景だ。
この地域は、古くから志楽と呼ばれていた地域で、平安時代後期には、平清盛が支配していたと伝わる。
金剛院の参道の入り口付近にそびえる、高さ約25メートルの巨大な木は「奉行杉」と呼ばれ、
清盛の父親の忠盛が植えたとの言い伝えが残っている。




寺の案内書によれば、

    平安時代初期の天長6年(829)、高丘親王によって創建されました。
    親王は、第52代嵯峨天皇の皇太子でもありましたが、世の無常を感じて
    仏門に入り、法名を真如と称し、弘法大師の弟子となり・・・中略・・・その後、
    白河天皇が勅願時として「慈恩寺」の寺号を下賜されました。
    更に鳥羽天皇の皇后美福門院の帰依により大いに栄え、
    寺域に12坊の塔頭などが並び全盛期を迎えました。(後略)
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何と言っても、圧巻は高さ24.6m、国の重要文化財に指定されている三重の塔だろう。
昭和25年(1950)に解体修理され、相輪を新しくして修復されたそうだ。
塔内部の須弥壇には、創建したとされる真如法親王(高丘親王)の坐像が安置されている。
塔の手前に苔むした石の階段があり、何と105段もある。段上には、本堂があり石段の
途中で振り返ると、三重の塔が見下ろせる伽藍配置となっている。
うーん何処かで見た景色だ!兵庫県加西市にある一乗寺の三重の塔によく似た配置だ。
もっとも一乗寺の三重の塔は、国宝に指定されているが・・・。




またこの寺は、作家三島由紀夫の小説「金閣寺」にも、登場し主人公が思春期に
遭遇した稀有な体験として、金剛院で起こった「ある事件」を紹介している。
当然フィクションだが・・・。

寺の案内書の表紙写真は、真っ赤に色づいた紅葉を背景に美しい三重塔が写っている。
紅葉の秋にまた、訪れよう!




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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (あゆむ)
2013-03-30 15:45:53
 こんにちは・
  山里にひっそりと佇む山寺という感じが
  良いですね・・

 本道への階段は凄いですね・
 秋の紅葉の頃はまた違った風情でしょうね・
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