兵庫県三田市の「花山院」に花山法皇の事跡を訪ねた。
花山法皇は、西国33所観音霊場を中興した第65代天皇である。
西国札所33ヶ寺の中で、花山法皇と由緒深い寺は、
兵庫県の【中山寺】、和歌山県の【青岸渡寺】、
そして札所の番外寺として、京都山科の【元慶寺】とこの【花山院】が在る。
このうち中山寺は、花山法皇が徳道上人の遺志を受け継ぎ、
西国巡礼を発願された寺である。
また【青岸渡寺】は、法皇が笈に納めた十一面観音像を背負って、
この寺から巡礼を始められたと伝わる。
京都山科の【元慶寺】は、若き花山天皇が、藤原兼家らの策謀によって在位2年足らずで、
剃髪出家された寺と言われている。(当ブログ4月30日付け)
もっとも、西国三十三札所と3つの番外寺のご詠歌は、全て花山法皇の御作とされている。
しかし、第20番札所の京都西山の善峯寺のご詠歌は、別人の作で後付らしい。
それというのも善峯寺は、花山法皇の没後の長元2年(1029年)に創建された寺であるからだ。
因みに花山法皇の生まれは968年で没年は、1008年と伝わる。
さて、そのような花山法皇は、どの様な人物だったのか?
歴史物語『大鏡』やその他の古書に書かれた花山法皇の評判は、残念ながら余りよくない。
花山法皇は、多感多情で感受性の強い激しい性格だったようで、
天皇時代から奇行や複雑な女性関係など、狂気に近い行動が多かったようだ。
しかし、法皇は、和歌や絵画・工芸、作庭など多くの才能を発揮した。
特に歌人として優れた才能を発揮し、ご詠歌もその才能の結実と言える。
三田市の花山院は、花山法皇が「秀峰有馬富士を、遠くは播州平野から小豆島まで見渡せる」(花山院の案内文より)
美しい景色を特別に気に入られ西国33ヶ寺巡礼の結願後に隠棲された寺として有名である。
その美しさは、花山法皇御作の寺のご詠歌にも詠まれている。
【有馬富士 麓の霧は 海に似て 波かと聞けば 小野の松風】
花山法皇は、自由奔放な生涯を貫き多くの女性に慕われたらしい。
この寺に住み着いてからも、京の都から多くの女官達が、
「法皇を慕って麓まで来たものの当時の戒律で登山を許されなかった女官達が、
みな尼僧となって住みついたと伝わる。それ故、現在もこの麓の村を尼寺(にんじ)村と呼ばれている」(花山院の案内文より)
なお、この案内文によれば法皇は、この地にて崩御されたと書かれている。
小生のホームページ【西国札所巡礼記】は、ここからアクセスして下さい。span>
花山法皇は、西国33所観音霊場を中興した第65代天皇である。
西国札所33ヶ寺の中で、花山法皇と由緒深い寺は、
兵庫県の【中山寺】、和歌山県の【青岸渡寺】、
そして札所の番外寺として、京都山科の【元慶寺】とこの【花山院】が在る。
このうち中山寺は、花山法皇が徳道上人の遺志を受け継ぎ、
西国巡礼を発願された寺である。
また【青岸渡寺】は、法皇が笈に納めた十一面観音像を背負って、
この寺から巡礼を始められたと伝わる。
京都山科の【元慶寺】は、若き花山天皇が、藤原兼家らの策謀によって在位2年足らずで、
剃髪出家された寺と言われている。(当ブログ4月30日付け)
もっとも、西国三十三札所と3つの番外寺のご詠歌は、全て花山法皇の御作とされている。
しかし、第20番札所の京都西山の善峯寺のご詠歌は、別人の作で後付らしい。
それというのも善峯寺は、花山法皇の没後の長元2年(1029年)に創建された寺であるからだ。
因みに花山法皇の生まれは968年で没年は、1008年と伝わる。
さて、そのような花山法皇は、どの様な人物だったのか?
歴史物語『大鏡』やその他の古書に書かれた花山法皇の評判は、残念ながら余りよくない。
花山法皇は、多感多情で感受性の強い激しい性格だったようで、
天皇時代から奇行や複雑な女性関係など、狂気に近い行動が多かったようだ。
しかし、法皇は、和歌や絵画・工芸、作庭など多くの才能を発揮した。
特に歌人として優れた才能を発揮し、ご詠歌もその才能の結実と言える。
三田市の花山院は、花山法皇が「秀峰有馬富士を、遠くは播州平野から小豆島まで見渡せる」(花山院の案内文より)
美しい景色を特別に気に入られ西国33ヶ寺巡礼の結願後に隠棲された寺として有名である。
その美しさは、花山法皇御作の寺のご詠歌にも詠まれている。
【有馬富士 麓の霧は 海に似て 波かと聞けば 小野の松風】
花山法皇は、自由奔放な生涯を貫き多くの女性に慕われたらしい。
この寺に住み着いてからも、京の都から多くの女官達が、
「法皇を慕って麓まで来たものの当時の戒律で登山を許されなかった女官達が、
みな尼僧となって住みついたと伝わる。それ故、現在もこの麓の村を尼寺(にんじ)村と呼ばれている」(花山院の案内文より)
なお、この案内文によれば法皇は、この地にて崩御されたと書かれている。
小生のホームページ【西国札所巡礼記】は、ここからアクセスして下さい。span>