沈黙の春

本ブログの避難用ブログです。

NHK誤報を続ける・・・・

2012-06-13 13:11:09 | 原発関連
あの辞任した海老沢元NHK会長読売新聞の研究本部顧問をしてるらしいです、
NHKと原子力村はつながってますね。
 
原発短信・・・NHK、誤報を続ける(崩れた専門家とNHKのタイアップ)

武田先生のブログより。



(私もNHKのことはもう書きたくないけれど、誤報は修正がいるので)

6月2日のNHKの報道で栃木県の子どもの2ヶ月の被曝状況が報道されました。被曝量は2ヶ月で0.1ミリから0.4ミリで、期間は聞き漏らしましたが、2012年6月の報道であるところから見ると、今年の測定と考えられます。

この報道はいくつかの問題点があります。まず第一に測定方法がないのにどのようにして現在の被曝状態が測定できるのかという点、第二に2ヶ月間の測定でその子どもの累積被曝線量を計算していない点、そして第三に「多くの子どもは大丈夫」ということと放射線防護の問題は基本的に異なるということです。

ごく普通に考えますと、被曝というのは体を突き抜けていく放射線量(外部)と体の内部を通っていく放射性物質(内部で通過物質)、体の中に滞留する放射性物質によるものの3種類になります。事故から1年経ったところで2ヶ月間の被曝を調べるには本人が線量計を携帯して外部被曝をはかり、食べたり吸ったりする食材や水、ホコリの放射線量をすべて量り、体内に滞留する元素をはからなければなりません。

そんなことはしていないと考えられますし、NHKは放送分の問い合わせに応じませんから永久に不明です。第二に調査の期間の2ヶ月の結果で、その子どもの累積被曝量はまったく不明であり、かつ0.1ミリから0.4ミリというと単純に計算してもその6倍だから、0.6ミリから2.4ミリになります。

従って、事故直後にある程度の被曝をした子どもは規制値の1年1ミリを超えているでしょう。それを「健康に影響はない」という専門家のコメントは「ハッキリと法律に違反し、間違っている」と言えます。当然だが、このような初歩的な間違いをNHKがしてはいけないし、むしろ結果的に防御が甘くなり、子ども達の被曝量を増やしますから「視聴者の子どもを被曝させたい」という悪意すら感じます。

福島県の山下医師が「1年100ミリと言ったのは不用意だった」と謝罪していますが、子どもが被曝してから謝罪しても意味はありません。まずは「逃げろ」と言い、安全なら「戻れ」というのが専門家です。

また、放射線の障害というのは1000人に1人ぐらいが問題になるので、999人が「大丈夫」というのを「大丈夫」としてはいけません。これは交通事故なども同じで、1億人で1年5000人の犠牲者だから残りの約1億人は交通事故に遭いません。

社会的に起きるこのような確率的に起こる被害は「大丈夫だった人」を示しても意味が無いことは、これも専門家なら誰でもわかっていることです。

この報道に際してNHKは「専門家」にコメントさせ、「健康に影響がない」と言わせていましたが、このデータから健康に影響がないということは言えず、むしろ「健康に影響がある可能性が高い」というのが専門家の見解でしょう。

専門家が平気で自らの専門性を否定するコメントをするのは日本で普通のことになってしまいました。それは実に日本にとって哀しいことです。誠実さ、まじめさ、職務に対する忠実な心、それが日本人だったからです。

【脱線】

輜重兵の話

ある自衛隊の高官に話を聞いたことがあるのですが、かつて日本軍の輜重兵(兵隊に食料や武器を運ぶ後方部隊の兵士)は、「本人が餓死しても食料に手をつけなかった」という極端な「職務忠実型」だと言われていました。

やや極端な例ですが、「自らの職務を規範を守るために、自らの命を省みない」という輜重兵の魂を現代の専門家も学んで欲しいと思います。

 

「tdyno.115-(6:37).mp3」をダウンロード

 

(平成24年6月8日)



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