沈黙の春

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赤ちゃんのうつ病リスクに関わっている!胎盤のスゴい役割が判明

2012-06-04 12:38:02 | 健康

「胎盤(たいばん)」は、妊娠中にお腹の赤ちゃんに栄養を運ぶパイプということは、大人の女性ならごぞんじですよね。しかし、最近の研究によって、胎盤がそれ以上の役割を持っているということが判明したのです。
そんな、神秘的な胎盤の役割をご紹介します。
胎盤が赤ちゃんのうつ病リスクに関係している?

妊娠時に子宮内に形成される胎盤は、刺激から胎児を守ります。そして、胎盤には血管が木の根のように張り巡らされ、胎児に酸素と栄養分を運んでいます。
いわゆる母体と赤ちゃんのパイプなのですが、それ以上にスゴい役割を持っていることが最近の研究で分かりました。

『日経サイエンス』(日本経済新聞出版社)の2012年6月号で紹介されていたのは、胎盤が赤ちゃんの神経や精神の発達にも影響を及ぼしているということです。南カリフォルニア大学神経遺伝学研究所のチームは、胎児の脳にセロトニンを供給しているのは胎盤だと発表しました。
胎児の脳がきちんと機能していても、胎盤の異常によってセロトニンの供給が乱れてしまうと、産まれてからうつ病や自閉症になるリスクが高まってしまうそうです。

つまり、胎児の脳を育んでいるのは胎盤だということ。
この、胎盤が胎児の脳に影響を及ぼすという研究分野は、まだ新しくて名称もありません。スタンフォード大学の発達神経生物学者・新生児学者のアンナ・ペン博士は「神経胎盤学」という呼称をすすめているとのことです。

ペン博士は、胎児の脳の発達に胎盤が持つホルモンが与える影響を調べています。未熟児の出生には、胎盤がどのように関わっているのか突き止めることと、それを補う方法を見つけるのが目標。

これから「神経胎盤学」の研究が進めば、未熟児や先天性の脳の病気が解明されるかもしれませんね。

妊娠中は「胎盤の健康」を意識しよう

なにはともあれ、心身ともに健康な赤ちゃんを産むためには、胎盤が大切ということですね。南カリフォルニア大学神経遺伝子学研究所所長のパット・レヴィットも、「胎盤の健全性にもっと注意を払う必要がある」と述べています。

胎盤の健全性とはなにかと言うと、先天異常学を専門とする金沢医科大学病院の八田稔久教授は「たくさんの血管が木の根のように集まっている胎盤の健康を保つには、血行を良くすることが大事」だと指摘します。「栄養をよく摂り、過度なダイエットをしないことが胎盤を健康に保つ秘訣」なんだそうです。

出産後、みずからの胎盤を食べる動物は珍しくありません。胎盤には栄養満点なことを動物は本能的に知っているのです。

そして、それは人間においても同じで、栄養のある胎盤を食べるひとは少なからずいるそうです。最近では倫理的な面から食べるひとは減少しているようですが、コリコリとしたレバーのような味で、病院で出産したあとにお医者さんに言えばくれるところもあるそうです。

妊娠したら、喫煙や過度の飲酒を控え、食べられるくらい健康な胎盤を保っていきたいですね。

まだまだ不思議がいっぱいの胎盤

胎盤が、赤ちゃんの脳にまで影響を与えている研究結果には驚きですね。つくづく女性の身体の不思議さを実感します。

まだまだ胎盤について解明されていないことはたくさんありますが、健康な赤ちゃんをつくるのは遺伝子だけでなく、あなたの胎盤にもかかっているのです、というお話でした。



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