水に浮かび物思う

カリフォルニアの海でカヤックに出会う。キャンプやハイキングの話も。

Oakland から Treasure Island まで漕ぐ

2007年01月30日 | カヤック
今日は日曜日(1/28/07)。朝ごはんはワッフルメーカーで作ったワッフル(そりゃそうだ)とベーコンエッグ。たくさん食べてカロリーをバッチリ摂っておく。リンゴも食べる。今日はカヤックでいつもより長い距離をこいでみよう!と意気込んでオークランドへ向かった。

いつものショップで、今日はちゃんとレンタルのための手続きをとる。今日の相棒はCurrent Designs(カレント・デザインズ)のAndromeda(アンドロメダ)。いつかのってみたいと思っていたフネである。スポーティなカヤックだと聞いていたので、自分の実力を知るという意味でも一度試してみたかった。実際にのってみて分かったのだけれど、面白いカヤックで学ぶことが多かったので、またタイトルを変えてインプレッションを書き込みたい。

Jack London Square からサンフランシスコへ向かって漕いでゆく。大きなタンカーが3つ停泊している。




これはタンカーに荷物を乗っけるクレーンである。その昔ジョージルーカスがこのクレーンを見てStar Wars 2に出てくるあの馬鹿でかいマンモス(みたいな)ロボットを思いついた、といわれているが本当かどうかはちょっと分からない。

5kmほど漕いで、サンフランシスコ・ベイの入り口へ出た。いつもショップのみんなと漕ぐときはここで引き返してしまって、これより先の景色を見たことがなかったが、入り江を抜けるとそこには洋々としたベイが目の前に広がっていた。いつもと違う景色に出会って、ぼくはカヤックの上で「オー!」と声を挙げてしまった。ベイは広いなー。目の前にあるのがトレジャー・アイランド。ベイ・ブリッジがそこをホップしてイースト・ベイとサンフランシスコを結んでいる。本日のサンフランシスコは霧にすっぽり覆われていてまるで幻影のようにたたずんでいた。ベイ・ブリッジのずっと向こうにはゴールデンゲート・ブリッジ(金門橋)がかすんで見える。振り返れば、オークランドの入り江はずっと奥まで続いているように見え、巨大なクレーンがひたすら男性的にたたずんでいる。Coast Guardのフネが近くを通り過ぎて波のスカートを後に残していった。




フネっていうのは、最高のアウトドアだなぁとつくづく思う。こんな広大な場所を遊び場に変えてしまうのだ。漕いでも漕いでもまだ先がある!

ぼくはベイ・ブリッジのほうまで漕ぎ寄せ、そこからトレジャーアイランドに向かうことにした。チャンネルを横切ることになるので左右は常にチェックし、大きな船がやってきたらその船が通り過ぎるまで待つ。カヤックは船足が遅いので大きな船には必ず道を譲らなくてはならない。

追い風に押されて、トレジャーアイランドに着いた。東の方はCoast Guardの土地になっていて着岸できそうな場所がなかったので、南に回りこみ島の西側へ漕ぎ進める。すると突然プーンと動物臭がやってきた。そこはアザラシの土地になっていたのだ。礫で出来た浜はあったのだが、アザラシの住みかになっているので着岸はあきらめざるを得ない。恐る恐る近寄っていくと、アザラシ達が次々と水に飛び込んでいく。もぐらたたきのようにアザラシの頭が水面で上下している。しかし、一体ぼくのことを興味と親しみの目で見ているのか、それとも招かざる警戒の目で見ているのか、残念ながら彼らの表情からは分からない。「このフネは不安定だからね。ぶつかっちゃダメだよ」と念を送って、急いでUターンするぼく。やっぱりアザラシはでかいのでコワイ。

結局上陸はままならず、同じルートを引き返すことにした。エネルギー補給のためにスナックを食べたかったのだけれど、潮流が速くなってきたのでのんびり食べてる暇はなかった。Coast Guardからオークランドまで、目標物を見定めて漕ぐ。rangeといって、出発点と到着店に目印となる物を定めておいて、二つの間の直線を渡るという基本技術だ。潮流などでフネが横へ流されてしまわないように後ろにも目印をおいておく。潮流があるばあいには、フネをrangeの直線から少し角度(フェリーアングル)をつける必要が出てくる。こうすることによって横向きのスピードと潮流が相殺され、結果としてrangeの直線の上をフネが進むことになるのだ。ぼくは無事にチャンネルを渡りきり、穏やかな場所でスナックを食べて水を飲んだ。ヨットの人が手を振ってくれた。

スナックで元気になったぼくは残りの5kmを休まず漕いで、ドックまで戻った。カヤックから降りようとして力がでず、こんなに体力を使ったのかとおどろいた。カヤックを漕ぐには下半身が大切、と昔インストラクターの人が教えてくれたけれど、ほんとにそうだと思った。

今回はトレジャーアイランドの上陸は出来なかったけれど、次回チャンスがあればぜひ下調べをして島におりてみたい。新たな冒険の目標ができた。

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2 コメント

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こんにちは (カヤッカー)
2007-01-30 15:38:32
こんにちは。さっそく、ブログ拝見しました。
そうですか、牡蠣も楽しめるのですよねえ。 また、身近なところでアザラシが見られるんですか。 羨ましい限り。
肩の力を抜が抜けた自然体でカヤックやキャンプを楽しんでおられる感じが良く伝わってきます。 これからも、読ませていただくのが楽しみです。

日本でも、瀬戸内と関東ではカヤッキングスタイルが違いますが、カリフォルニアにはまた別のスタイルがあるのでしょうね。 それも、旅人とは違い、そこに住んでいる人ならではの地に足の付いた楽しみ方。
機会があれば、私もカリフォルニアの海を漕いでみたいものです。
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Re: こんにちは (サトウ (管理人))
2007-01-31 14:53:37
こんにちは! カヤッカーさんのサイトを見ても思うことですが、本当にいろいろなスタイルのカヤッキングがあるんですね。こちらでちょっと変わったものといえば、野生動物に会いに行くツアーというのがあります。アザラシ、あしか、ラッコをはじめ、中にはくじらに会うツアーなんていうのもあります。

しかしやはりアイランドホッピングはいいな~。ぼくのほうこそいつか瀬戸内海を漕いでみたいです。
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