水に浮かび物思う

カリフォルニアの海でカヤックに出会う。キャンプやハイキングの話も。

山形へ その1

2007年11月28日 | 旅行




五月雨を あつめてはやし 最上川         -松尾芭蕉

大変風流である。山形県。日本に帰ってからいろんなところに出かけている。出かけてみると、好奇心が強く揺さぶられ、その土地のことをもっと知りたいと思うようになる。ああ、ぼくはこの歳になるまであまりこの国のことを知らなかったのだなとつくづく思ったりする。しかしそれはけっして悪い感覚ではない。知りたいことがあるって、なんて素敵なことなんだろうとぼくは思う。

11月の二週目の週末、ぼくとEを含む仲良し5人組は山形へと出かけた。ぼくは日本は過去に新潟県より北へ行ったことがない。初めての東北である。関越自動車道を通って新潟の山々を抜け新潟市のあたりまで行き、そこから日本海側の国道を北上した。日が暮れていたので車窓から見える日本海は黒々としていた。

ずっと国道をのぼるとようやく広く平らな場所に出た。運転手のKさんにこれが庄内平野だよと教えてもらう。これが庄内平野かー。地理で習ったような気がする。そしてぼくたちは鶴岡を越えてようやく目的地である酒井にたどり着いた。東京の府中から6~7時間かかっただろうか。

ぼくたちは近所のスーパーで刺身とクチボソなどの魚、庄内柿(絶品)、サラダ、ビールなどを買い込みKさんのお宅にお邪魔してさっそく宴会を開いた。いぐさの匂いの残る畳に座り、温かなコタツに足を入れる。柿が卓上を飾り、魚の焼ける匂いがやってきた。このシチュエーションに外人さんが混じっていたら面白いだろうなぁと思う。まずはぼくたちの再会に、そして山形に乾杯!



それにしても、ロングドライブをして分かったんだけど日本って山が多いんだなぁ。平野なんて大きな河川の河口にしか存在しないのではないかと思える。まぁ、これも地理で習ったような気がするのだけれど。アメリカの景色とは何もかも違う。あきれるくらい広大な平野があるのだ、あの国には。けどまぁ、この日本の狭い国土にわずかばかりの平野があるのは、山々が雨を受け止め河を作り、その水流が長い時間をかけて土地をならしてくれたからということを考えれば、山の存在は大変有難いものである。そしてこれほどの量の澄んだ真水が手に入る国は少ないのではないかと思う。



Hさんがアメリカの出張の帰りにアメリカのビールを持って帰ってきてくれたので、それも飲む。かー、うまーい! シエラネバダ(ビールの名前)うまーい!ビール好きのみなさん、一度シエラネバダを飲んでみてください。決して軽くないビールを持って帰ってきてくれたHさんに感謝。みんなで雑談をし、ウルフルズや椎名林檎などを歌う。こうして山形の第一夜はアヤシクふけていったのであった。

つづく。