法律事務所とキッズダンス教室・ヨガ教室

一見何のつながりもない分野をこなす私、尾埜 圭司からの情報発信。
みんな人とのご縁を紡ぐ仕事です。

尾埜合同法律事務所    よみうり文化センター 千里中央でのセミナー

2007-10-13 | Weblog

 10月12日(金曜日)、尾埜合同法律事務所は、よみうり文化センター 千里中との共催で、オープンセミナーを開講しました。

この企画は、「一般の方が抱えておられるお悩みにもお応えできるような事務所にしたい。」という我々の思いを、藤本社長が受け止めてくださり、万代教室事業部長が直々にティー・アップしてくださったものです。

10月から月1回のペースで、全3回。
テーマは、「50歳からの安心ライフ」。

第1回目は、「遺言」「相続」「後見」が、題材でした。

 尾埜合同法律事務所にも、最近、遺産分割や遺言についてのご相談が、増えていますが、そこで聞かれる声は、「周りで、同じような問題を抱えている人は多いです。」ということと、「私たち一般の人間は、なかなか『弁護士』さんとじかに触れ合う機会がなく、ここまでくるのに敷居が高く、勇気がいりました。」というものです。
 私の役割は、弁護士をもっと身近に感じてもらい、『活用』してもらえるようにすることで、今回の企画もその一環として位置づけていました。

 11:30AM、文化センター集合。
今回は、中村 誉彦金澤 昌史弁護士に加え、10月より事務局にスタッフとして加わった宮前に同行してもらいました。

時間になり、会場に向かうと、すでに受講者の方々が真剣な面持ちで席についておられました。
事前のヒアリングのとおり、1名を除く全員が女性!

 今回は、金澤弁護士のほうから私に、前説をかねて場をほぐして、ティーアップしてほしいと強く要請されたので、最初は私の話からはじめました。
 事務所の方針などを説明しながら、受講生の方々と目を合わせてゆくと、皆さん目がとても真剣です。
「皆さん、それぞれ具体的にお悩みを持って参加されている。」すぐにそれわかりました。

 ほぐしを入れながら、話を進めてゆくと、さっそく「ちょっといいですか?」と、真ん中にお座りの女性から質問が来ました。
 「金澤弁護士から、『ほぐせ。』と頼まれたけど、えらいことになるで。」

 会場をウォームアップして、中村弁護士にバトンタッチ。
中村弁護士からは、「相続」一般の説明と、事務所に持ち込まれる実例をもとに、どのような争いが起こるのか、それを避けるためにはどうすればよいのかが話されます。

 私は、一番後ろの席に座って、皆さんの反応をチェックしながら、進行を見守ります。
見ていて、「あれ、ここ引っかかっているな?」とわかる場合、「先生、○○の場合、どうなるのですか?」と受講者側に立った質問を割り込ませます。

 このスタイルは、実は尾埜合同法律事務所にご相談に見える方が、一般の方の時に、よく使う方法の応用です。
初めて弁護士にご相談される方々は、なれない相手になかなか聞きたいことも聞けない場合が意外に多いです。
それがわかっているので、私が同席し、ご相談者の立場に立ってイメージを追いかけ、必要な質問を弁護士に投げかけ、弁護士がそれに応えることで、お悩みの事実を引き出したり、理解を助けたりするスタイルをとっています。
 この日、セミナーに来られた方々の多くは、具体的に問題をお抱えになっているので、疑問はしっかりお持ちになり、それが様子でわかるのですが、1対1ではないため割り込めなかったり、大人数のため、弁護士がそのサインに気づけなかったりするので、後ろで見る私がそれを拾い上げて、質問することが、有効でした。

  • 子供がいない夫婦の相続はどうなるの?
  • どんな割合で、相続されるの?
  • 夫には兄弟がいるが、うちの家族が父の面倒を見ている場合でも、相続に関しては均等ですか?
  • 公正証書遺言ってどうやって作るの?費用はいくらかかるの?
  • 遺言書を作成したけど、変えたい場合はどうしたらいいの?

など、知識をお伝えすれば、理解していただける問題から、具体的状況をお聞きしてみなければ、お答えできない問題まで、幅広く質問がでました。

 中村弁護士の担当パートが終了し、5分間の休憩。
休憩の間も、色々質問がきます。

 後半は、金澤弁護士から、「後見」についてのレクチャー。

 最近は、『認知症』についても一般に理解が進んでいますが、実際どのように進行するか、どういった状況になるかは、なかなか経験した方にしかわからないところが多いです。

 金澤弁護士は、ご自分の体験や実際に後見人に就任している経験からの実例を中心に話を進めます。

  • 後見の申立はどうやってするのか?
  • 任意後見契約ってなに?
  • 費用はいくらかかるのか?
  • 実際に「認知症」を示すデーターが出ているが、現在は家族が父の名前でいろいろなことをやってすごしているが、後見の申立をすべきなのか?

 色々なご質問が出ましたが、実は一番深いお悩みは、「実際どうするのか、どう動くのか。」です。

  • 費用がかかり、年金暮らしの場合、かなり厳しい。
  • 『認知症』の症状がでているが、大筋では意識がしっかりしているので、後見の申立に納得してもらえない。
  • 介護の問題とセットでないと機能しない。

など、知識を超えて実効性のあるシステムを組もうとすれば、法律相談の枠をはるかに飛び越えてしまう問題にぶち当たります。

そういったことは、現場に身を置く金澤弁護士は重々承知しているので、「できる限りのサポートはします。一緒に考えてゆきましょう。」
彼はこの問題には、真剣に取り組んでいます。

 終わってみると、当初1時間30分の予定が、2時間30分を超えての大幅延長になっていました。
「弁護士さんを身近に感じていただけたと思います。」
万代部長の、1回目終了のご挨拶が、ありがたいお言葉でした。

 

事務所に戻って、4人で、今日の反省会。
次に生かしましょう。

 

尾埜合同法律事務所  http://www.ono-lo.jp