水の中

ものすごく久しぶりにプールに行った。
昨年の今頃、右手首が腫れ肝臓をやられヨレヨレで、、それ以来プールには行っていない。

昨日、連れ合いとくだらない事で言い合いになった。いい年した中高年夫婦が
小学生のけんかの様で、、まったくばかばかしい。
しかし、お互い引き際を知らず、今朝になっても険悪ムード。

　「うわ～！くさくさする」
と、少し時間もあったので小雨降る朝、家を出た。

夏休み中の区営プール。子供ばかりだろうな～と思ったが、雨のせいかがらがら。

３０分ぐらい水中ウォーキング。股関節や膝の痛みを感じない。
リハビリに良いのだ。

少し休んで泳いだ。
最初「泳げるかな～？」と不安だった。でも、案外スムーズに泳げた。
平泳ぎ、クロール、自己流だが水泳は結構得意なのだ。

水の中に漂っていると、外界の音や出来事から遮断される。
自分だけの心臓の鼓動や、血液の流れる音が聞こえてくる。

生命の起源は海の中。母親の子宮の中、羊水に守られていた自分を思い出す。
そう言えば羊水の塩分濃度は、海水と同じだと聞いた事がある。

１時間ほどで切り上げた。

帰り外に出ると雨は上がっていた。
公園の中を歩いたら、せみの大合唱が聞こえた。
今年は、いつまでたってもせみの声が聞こえず、「どうしたのだろう、、」と思っていた。

あの震災以来、何かが変わってしまった様に思う。
今現在、この公園の木々や空気に放射能が降り注いでいる。
目に見えず、匂いもせず、、けれど確実に地球を蝕んでいる。

私達はどうやって海に対して、大地に対して、あらゆる生き物に対して、未来に対して、償えば良いのだろう。

それでも季節は確実に、巡っているのだ。

中高年夫婦、くだらないけんかに身をやつしている時間なんか、、無いんだよ。