身も心も

病気の事。ヨガやアロマの事。日々の事。好きなもの。

命の長さ

2010-04-30 17:04:59 | 日記
母の入居している老人ホームに「延命治療」についての希望(要望)確認書を提出した。

医療機関での積極的治療は望まない。気管内挿管、人工呼吸器の使用、心臓を動かす為の薬剤使用など希望しない。

兄と相談して決めた。

「以上の延命処置の意思を示し同意しました」とサインをする。
そこに「ご本人」の箇所があった。兄が変わりに母の名をサインする。

母が寝たきりになって9年。最初の2,3年は不安定ながらも、何とか意思疎通が出来ていた。しかしその後は、こちらの存在すら分からない様だ。
言葉や感情、全て自分の中に閉じ込めてしまった。
自ら食べる事も、排出する事も出来ない。
軽いいびきをかいて寝ているか、焦点の合わない目でボーっと天井を見ているか。
先日、ふと思ったのだが、、私は母の声を忘れてしまっている様だ。
母がどんな声をして、どんなしゃべり方をしていたのかはっきり思い出すことが出来ない。

罪悪感で一杯になる。
何ともしがたいこの気持ち。

母が病に倒れた時、一番最初に思った事は「この人の介護はしたくない」だった。

ずっと、母の人生に「取り込まれて」生きて来た。苦しくてたまらなかった。
何とか自分の人生を取り戻したくて、「一度、この母親と対決しなければならない」と決心した。実行しようとした矢先、母は発病した。

私は一人で夢見ていたのだ。
母と対決して母を謝らせたかったのか?違う、お互いに年取った今、これからはもっと違った「楽な親子関係」を築きたかったのだ。

でも、母は命がけで私との対決を避けたのだ。あの人(母)から私(娘)が独立し離れて行くのを止めたのだ。
「この卑怯者!どこまで、ずるいのあんたは!」と言う憎しみと挫折感は今でも消えていない。

罪悪感で一杯になる。

何度も死線を乗り越えて生き続ける母。

この罪悪感を丸ごと飲み込む必要は無い。
そっと自分手のひらにのせたまま、私は自分を生きて良いのだな、最近そんな事を考えている。




コメント
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なんじゃこれ!?

2010-04-30 00:13:34 | 日記
って、写真だけど、、あまりに月が美しかったので、一枚。
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