この1か月の間に、スポーツ系の2人の方の講演を聴く機会を得ました。2つともとても強烈な講演内容で、ボク自身のハートにもズシリと響くものでしたので、今日はその講演内容を少し紹介したいと思います。(アルビレックスとは直接関係はありません)
1人目は、新潟医療福祉大学教授の佐藤和也さん。言わずと知れた元・明訓高校野球部監督であり、日本文理高校の大井監督とともに、新潟県の高校野球を全国区に導いた野球界の重鎮です。活躍フィールドを高校野球から大学野球に移した今も、同校野球部を一部リーグに押し上げたり、プロ野球選手を輩出するなど、活躍を続けています。
実はこの佐藤和也さんは長岡市の出身で、ボクが高校1年生の時の3年生の先輩です。もちろん、向こうはボクのことなどまったく知らないのですが(部活も違うし)、ボクにとっては偉大な先輩なので勝手に身近に感じさせていただいています。
その佐藤監督が地元長岡で行った講演会。今回の参加者は野球関係者だけではなかったので、「ふるさと長岡で育った感性」みたいな内容で、とても親しみやすく楽しい内容でした。今日のタイトル「努力よりも夢中」は講演の中で佐藤監督が語っていた言葉で、ボクにとって一番印象に残ったものです。「スポーツの練習というと『努力を積み重ね人知れず耐えて忍んで練習に取り組む』っていうイメージが強いが、それよりも選手が『熱中し夢中になって楽しくてしょうがない』って気持ちになる方が圧倒的に上達する」というものでした。
なるほどねぇ…。ボク自身もかつて少年スポーツ指導に係わっていた時代があったわけだけど、どうしても「努力を強いる練習」になりがちだったことを大いに反省しました。その競技が「好きで好きでたまらない選手」を育成する視点が、やっぱり絶対にスポーツ指導には(もちろんそれ以外にもですね)必要だよなぁ…と大いに納得しました。
2人目は、史上最年少で卓球のワールドカップと全日本選手権のシングルスで優勝した平野美宇選手のお母さん、平野真理子さんです。現在も卓球界に多少関わっているボクとしては、「美宇ちゃんのお母さんのお話を聞いてみるかな?」って興味本位で講演会に参加したのですが、予想以上にインパクトのあるお話の内容に、すっかり感銘を受けてしまいました。
正直言って、美宇ちゃんには「第2の愛ちゃん」ってイメージを抱いていたので、ご両親が揃って筑波大卓球部ご出身などという経歴からも、「お母さんの卓球スパルタ指導」みたいな話の内容かと思っていたのですが、これが全くの外れでした。平野家は徹底した自主性を重んじる指導や家庭教育を行っており、ご自身も「娘をメダリストにするために母として頑張る」のではなく、「平野真理子として夢中に自分らしい生き方をしたら、娘がたまたまメダリストになった」的なことを話されていました。「卓球人としてよりも人間として成長してほしい」「『卓球ができる』のではなく『卓球もできる』娘になってほしい」などの美宇ちゃんに願う言葉も、とても心に残りました。佐藤和也さんの「努力よりも夢中」にも通じるところがある、とても貴重な講演でした。
2つの講演とも、「こういう指導をすれば子どもは伸びるのだなぁ…」と大いに感心させられた講演会だったのですが、残念ですがもうボクらに子育てはやり直せません。孫にかけるか?(笑)
さてさて、アルビレックス新潟の「2018激励会」の日程等が発表になりました。1月13日(土)13:30から県民会館。あと1か月後には激励会で、2018シーズンの新メンバー&新スタッフの姿を見ることができるのですね。楽しみだなぁ…。