夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

柳下美人図 大林千萬樹筆 その5

2019-04-10 00:01:00 | 掛け軸
自他ともに認める美人というのは小生には縁遠いというと失礼に当たる人もいる・・・ 絵の世界では近代美人画の大家である上村松園、伊東深水、鏑木清方らの作品は真贋を見極めるのが難しいほど贋作が多く、素人が手を出すのはなかなか度胸にいる分野です。その点、それほど名も知れずにいい作品を遺してくれている画家が当方の蒐集のターゲットになっています。

柳下美人図 大林千萬樹筆
絹本着色軸装 軸先木製朱塗 合箱
全体サイズ:縦1270*横555 画サイズ:縦345*横415

 

大林千萬樹は富岡永洗、川合玉堂に師事した後、鏑木清方に入門しています。



大正末期には関東大震災以後に奈良に移り、その後、名古屋へ移り、昭和10年代には京都に在住、戦後は各地に移り住んだといわれています。



美人画はふくよかなのがいい・・・。



美人画には特有の表具が似合います。



本作品の落款と印章は下記のとおりで、本ブログで紹介した他の所蔵作品「花おぼろ」、「両国橋」の落款と同じ字体です。こういう経験値が掛け軸の知識には必要なのでしょう。



明末の呉須赤絵の作品を手前に飾ってみました。

 

このような床の間にて手前に飾る作品では、小生は壺や大皿が好きですが、皿ならが40センチ前後の大きさがないと見栄えがしない・・・



ともかく自他ともに認める近代美人画は高値の華、蒐集家は美人画そのものの蒐集対象を考え直すか、画家そのものを忘れ去られている画家に絞り直すことも必要になっています。


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