夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

孤鹿図 渡邉崋山筆 天保9年

2019-10-18 00:01:00 | 掛け軸
ラグビーの世界大会はすがすがしいことが多いに比して、優勝カップを足蹴にしたり、グランドに国旗をたてたり、勝利後に領土を主張したりと世界から見ても目に余る蛮行の不愉快なことが多いのとは対照的です。ましてやそれを正当化する釈明を聞くと嫌うどころかあきれてしまう・・。もはや政権が原因ではないと感じられ、そしてまだスポーツを政治に利用しようとしているのではと危惧してしまいますね。どこか次元が違う・・。

さて嫌というほど「伝渡辺崋山」の作品を見てきましたが、これはという作品は少ないものです。渡辺崋山、狩野探幽、伊藤若冲、円山応挙らはやはり蒐集する者にとっては垂涎の作品なのでしょう。

贋作が多いからと食指を動かさないのも不勉強・・・

孤鹿図 渡邉崋山筆 天保9年
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 渡邉華石・山下青城鑑定箱
全体サイズ:縦1155*横392 画サイズ:縦281*横238



現時点では当方では出来や落款と印章から真作の可能性があると判断しています。



渡邊崋山の作品はこれで3作品目の所蔵となりますが、贋作や模倣作品、真贋はなんとも言えない作品が多いのが渡辺崋山の作品ですが、幸いも真作と思われる作品に縁があります。



渡邊崋山の作品は一般的にやはり「うまい」という印象が強い作品が多いようです。



戊戌(1838年 天保9年)八月□□十□六日寫 登 押印」とあり、渡辺華石が亡くなる三年前の45歳頃の作。蛮社の獄(ばんしゃのごく)は、天保10年(1839年)5月に起きているのでその前年となります。真作なら最晩年に近い貴重な作品となります。

 

渡邉華石と山下青城の鑑定箱書があります。少なくても山下青城の鑑定箱書は本物のようです。

  

落款と印章の資料との対比は下記のとおりです。

  

表具もいいですね。



当方では「時には」著名画家にもチャレンジしています。ただ著名画家「にばかり」チャレンジするのは危険ですね。



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