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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

寿老人 市川鉄琅作 その6

2025-06-23 00:01:00 | 彫刻
七福神の彩色木彫が当方には自然と集まってきました。平櫛田中の大黒天や恵比寿様、さらには平野富山作の弁財天に毘沙門天。今回の寿老人で5作品目ですが、あとは福禄寿と布袋様・・・。七福神専用にガラスケースに入れて飾っています。



寿老人 市川鉄琅作 その6
彩色 「南都最勝精舎主 鉄琅模 押印 花押」 刻銘 共布・共箱
幅113*奥行105*高さ230



市川鉄琅は同じような作品を何体も作っていますが、極彩色ゆえ保存状態の良いものは少なくなっています。



この時期には極彩色を施した木彫が多かったようです。



市川鉄琅は平櫛田中と違って自ら彩色を施したようです。なかなかし色合いが渋い・・・。



表情も面白い。同じような作品でも顔の表情が違った作品があるようです。



最近、同年齢で健康を害する人が多いのでよく拝んでおきましょう。



寿老人は道教の神仙(神)。中国の伝説上の人物。南極老人星(カノープス)の化身とされ、七福神の一柱ですね。真言(サンスクリット)は、「オン バザラユセイ ソワカ」(普賢菩薩の延命呪と同じ)とされているようです。

酒を好み頭の長い長寿の神とされ、日本では七福神として知られていますが、福禄寿はこの寿老人と同一神と考えられていることから、七福神から外されたこともあり、その場合は猩猩が入ったそうです。寿老人は不死の霊薬を含んでいる瓢箪を運び、長寿と自然との調和のシンボルである牡鹿を従えています。なお手には、これも長寿のシンボルである不老長寿の桃を持っているのが通常ですが、本作品にはありませんね。



寿老人の見た目は長い髭をたくわえた老人です。手には巻物をつけた杖やうちわなどを持っており、頭が長いのが特徴となっています。寿老人のモデルは仙人のため、白髪、長い髭などいかにも仙人っぽい見た目をしています。同じ七福神の福禄寿も寿老人と同じく仙人がモデルとなっていますが、福耳であったり、こちらは鶴を従えていたりといった点が特徴です。



寿老人は、長寿を授けてくださる福神様ですが、また、家庭円満、福徳円満といったご利益もあるとされています。



通常は杖の先には「司命の巻」(しめいのまき)という巻物をぶら下げていますが、この作品にはありませんね。



底には独特の彫り銘があります。



ひとみ蓋の共箱と共布が付随しています。



木彫りや彫刻で使用する木材は、木肌が美しく刃物が通りやすいものがベストですが、木の種類としてはシナ、ホオ、カツラ、ヒメコマツ、クス、ヒノキなどになります。 クスノキの木材は、自然な滑らかさと柔らかな手触りが特徴です。 この滑らかさは、細かい緻密な繊維構造によるもので、木材の表面が均一に磨かれることで一層際立ちます。 加工しやすい性質のため、家具や建築材料として仕上げられた際には、滑らかで光沢のある表面が得られます。



平野富山作の毘沙門天と並べてみました。



伝棟方志功の天神様と一緒にときおり祈願しています。



木調類の保存には風呂敷で包んでいます。



風呂敷もいろいろ・・・・。


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