夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

蓋置

2013-07-15 06:22:04 | 陶磁器
昨日の日曜日はミッドタウンにあるサントリー美術館で「谷文晁展」を観てきました。夜の8時まで開催されているのはありがたいですね。内容は残念ながら私としては見るべき作品が少なかったです。松平定信というパトロンがいたせいか南画としての魅力にうすく、画力は優れながら代表的な名作は非常に少ない画家ですね。ただ「石山寺縁起絵巻」の補完したときに描いたという作品は見事です。



本日の投稿は蓋置です。茶道具のひとつに蓋置というものがあります。詳しいことは分かりませんが、蓋置とは釜の湯をくむとき、釜の蓋を置くための道具です。また、柄杓を置くのにも使うらしい。

金属類、陶磁器類、その他いろいろなものでできています。竹の蓋置がよく使われますが、炉(11月~4月)風炉(5~10月)の季節によってちがう切り方の物を使うとか??

竹の蓋置は引切とも呼ばれ、竹の根元が上になるように逆竹に切る約束となっている。また炉と風炉の場合で切り方が異なり、天節と呼ばれる上端に節があるものが風炉用、中節と呼ばれる節が真中あたりに来るものが炉用であるらしい。


棚を用いた点前では最後に飾られることが多いが、竹製のものは特別の物以外は飾らない。千利休が選んだとされる火舎、五徳、一閑人、三つ人形、蟹、さざえ、三つ葉の7つは「七種蓋置」と呼ばれ、特別な扱いがあるとか・・・

ともかく茶道は決まりごとがうるさい。この点が私は大いに気に入らない・・
日本の茶道はとにかく男の手から離れた。その原因のひとつが面倒な決まりごとである

蓋置を買おうと思ったら、この決まりごとにぶつかる。しかも蓋置には決まったパターンがあるようで、てんでつまらない陶磁器の一種と成り果てている。もっと遊び心がないと茶道は廃れる一方である。

私は要はなんでもいいと思いはじめている。たかが蓋置である。石ころでもいいのである。そんなふうに思いながらの家内との蓋置選定のバトル・・。

家内が選んできたのは茶筅の形の蓋置・・。伊羅保焼きの作家さんの作品です。

三重県四日市市の陶芸家「堀野証嗣氏」で茶陶は楽山窯清水日呂志に学んでいるので遠州流とは無縁ではないようです。



茶筅でお茶を点てるように振ると鈴が鳴ります。

共箱入 最大径58*底径39*高さ57



底には銘があります。



これはなかなか面白い。



私が選んだのは盃台・??  もともと盃台を蓋置に使用するのは古くからあります。



紅葉の季節にいいかと、赤絵を選びました。



明治の頃の九谷焼です。

幅79*横79*高さ66



盃台や杯洗はたくさん骨董店に置いてあったのですが、とんと見かけなくなりなりました。



ただし、蓋置にはちょっと大きすぎたようです。こんかいは家内に軍配

蓋置に使えないなら、ちょと小粋な盃を用意して頂き物の十四代で一献






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。