腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

流星のロックマン3 ~レッドジョーカー~

2009年07月15日 23時14分31秒 | ニンテンドーDSゲーム感想文
新品980円で買いました。
シリーズを並べると

流星のロックマン  レオ            新品980円
流星のロックマン2 ベルセルク×ダイナソー   新品980円
流星のロックマン3 レッドジョーカー      新品980円

何ということでしょう。オール新品です。カプコンと店に利益が転がり込んだのです。
ゲーム業界に貢献しまくりです。
マジコンでドラクエ9やってる屑どもは俺を見習いながら死ねばいいのです。

……ま、悲しき値崩れソフトってね。
マジコンは死ぬべきだが、俺みたいな奴にプレーされるのも製作者としては悔しいだろうなぁ。
つっても3作連続でこれは、さすがにカプコンが悪いとしか言い様がないよなぁ。
売れないゲーム、惨めである。

 
1を2年前に、そして先日 3→2 の順で入手し、連続的にプレー。
結論から言えば、3作とも似通ったプレー感触のシリーズだった。
ハッキリ言って強烈な面白さは感じなかった。値崩れを不当とは思わなかった。
やろうとしてる事は分かるんだが……俺には合わなかったのかな。
俺が訴求対象から離れまくってることは間違いないし。
極端に言えばやっちゃいけないんだよ、こんなゲームは。
いい年した大人がガキの世界に首突っ込んで愚痴るとか嫌過ぎるだろ。
嗚呼ごめんなさい。でもお願い語らせて下さい。
そんな事しか楽しみがない可哀想な大人なんです。大人? うーん……。


ふぅ。
シリーズ3作とも、感想が概ね似通っていた。
そういう意味では「らしさ」を守り通した理想的なシリーズ展開だったと思う。


・非常に真っ直ぐで美しい価値観を説く少年向けストーリーを丹念に描いている
・ボス戦は楽しい
・雑魚戦がつまらない

大雑把に纏めるとこの3つに集約された。



まず一つ目、物語。
3でも前作・前々作と変わらず、美しい物語が描かれる。
もうスバルの成長は描ききったからか、今回は「展開で魅せる」傾向にあった。
巨大な悪の陰謀とそれに対抗する秘密戦隊、主人公を上回る能力を持つ先輩、
その先輩は敵側の裏切り者、そして先輩を追い越す主人公……などなど、
決して新鮮ではないが、熱く浸れる面白い物語になっている。

世に「王道」と「安っぽい」を履き違えている作品は数多い。
尤も、俺にもその線引きがどこなのかは分からん。が、線が間違いなく存在することは分かる。
流星のロックマンシリーズは、明確に「王道」であった。
結局、王道とチンケの線引きは、真面目に丹念に創るかどうかの違いなのかもな。
愛や勇気や友情を語るのは俺でも可能だ。2秒で言える。それも正しいことを。
でもそんなん、誰の心にも響かない。何故なら真面目に語ってないからだ。
真面目に語るなら、真面目に下準備なり言葉なりを考えなくてはならないのだ。
事が一般的な題材であるなら尚更である。
キッチリやれば、キッチリやれるのである。逆も真。基本なくして奇策なし。
流星のロックマン3、丁寧に物を語った作品であった。


……まぁ不満もある。
最大の不満は、スバル・ミソラ・委員長の三角関係に決着が付かなかったことだな。
またそれか! またそれだよ! ンなことにしか興味ないのか! ないよ!
ふぅ。
前述のように、3は展開で魅せる内容ではあったが、今でより恋や友情の描写が薄かった。
まぁ小5の段階でそこまでやれと言うのも酷かもしれんが……もうちょっとこう、
踏み込んだ描写が欲しかったなぁ。チューの一個くらいはあってもいいんじゃないの?
ウヘヘへ。……チッ。
女二人にもハッキリ告白させればいいのに。今のスバル君はマジ世界一の男なんだから。
まぁ「地球よりも好きな女を救いたい」ってのはまだ早すぎるか。ケッ。チッ。

今までは一応謎の存在だったロックマンが殆ど公然のヒーローになっているのもやや不満だ。
近しい人間に知られるのは仕方ないが、世界中に正体をバラすのはどうなのか。
あれじゃスバルの今後の生活に影響が出まくりである。
謎のヒーローが世界を救うからカッコ良いのではないのか。

あと毎度毎度、個人端末が世界中で新型に切り替わるのは不自然だと思う。
相変わらずキズナを数値で具現化する制度も非常に恐ろしい。
俺があの世界にいたらと思うと身震いするよ。
キズナの大事さを訴えることに手段を選ばなかったのは、この綺麗な世界の
非常に怖い部分である。大袈裟に言えば共産主義的な純粋さを感じる。大袈裟だな。

物語はともかく、世界設定はちょっと練り込みが足りないと感じる。キズナの事を含めて。
わざわざ修学旅行で訪れる土地にいつでも電車一本で行けるとか、
電波体が人間と同じかそれ以上の能力を発揮して仕事をしているとか。
何というか、世界に筋が通っていない。その意味では魅力がない。
うーん……。

エンディングはもう美しさの極みだったが、
結局誰も死ななかったのはちょっとご都合がアレだったとも思う。
暁さんは死んで良かったと思うんだけどね。あの綺麗な世界だからこそ、それが際立ったのに。
特に説明もなく「無事でした」は、それこそチンケとしか言い様がない。
さすがの製作者も、大団円は安っぽくならざるを得なかったのかな。


ふぅ。
ま、不満も書いたが基本的にはかなり好印象だったよ。
問題は、捻くれきった俺の心にゃあんまし届かなかったことだな。
小5にして世界一のスーパーヒーローになったスバルくんの
今後が楽しみであると同時に不安である。
はぁ。



んで二つ目の印象、「ボス戦が面白い」。
高いHPと強力な攻撃、ボスとして当たり前の能力を備えたボスとの戦闘は面白かった。
……なんか変な表現だな。まいいか。
ここも前作までと同じく、普通に進める上でのボス戦は強くない。
よって負けることは殆どないが、物語の展開が熱いので、気持ち的には盛り上がって
挑むことができる。そしてヒーローの能力を駆使し、勝利。気持ちが良い。
もう少しバランスがキツくても良いと思うが、気分を良くする為にはこれくらいが丁度いいのかな。

しかしボスが弱いのはあくまで表シナリオの話。
クリア後に戦うことになるパワーアップ版のボス達はどいつもこいつも狂った強さを誇り、
表プレー時では考えられない苦戦と工夫を強いられる。今度はちょっとバランスがキツいと感じる。
だがそれもまた、楽しいのである。中間があってもいいとは思うが。
今作では「レッドジョーカー」への変体がかなり強く、上手くこれを利用すれば
超強力なボスにも意外とあっさり勝てたりもする。
そうして「運も絡んだ」圧倒的強さを発揮できた時は、かなりの快感を得られた。うむ。

ただ一つ大問題があり、今作では時々ランダムで強力な敵とエンカウントする事があるのだが、
その中には、なんと隠しボス級の強化中ボスも含まれているのだ。
要するに表の中ボスを遥かに上回る、初見ではまず勝てないほどの強さを持つ敵と
ランダムエンカウントで遭遇することがあるのである。
ハッキリ言ってムチャクチャだ。これには未だに納得できない。
おかげで今回はプレー中にかなりこまめにセーブをするという、情けないプレー形態となった。
あれはおかしいだろ。製作者の意図が分からんわ。



んで最後の印象、「雑魚戦がつまらない」。
俺にとっての「流星のロックマン」シリーズは結局これに終着する。
意味はそのままである。基本的にバトルシステムがイマイチなのか、
雑魚の攻撃や動きが悪いのか、まぁ要因は色々あるのだろう。

とにかく、雑魚戦がつまらない。苦痛でしかない。
しかし当然ながら、ゲームを進める為には雑魚戦を大量にこなす必要がある。
今作ではエンカウント率の高さは大分改善されていたが、それでもまだ高い。
楽しい物語を進めるのにも、ボス戦を堪能するにも、
その前に多数の雑魚戦を潜り抜けなければならないのである。
それがつまらないんだから、ゲームの印象は徐々に悪くなってしまう。
結論として、心から楽しむことができない。
この構造は、シリーズ3作全てに通じていた。
うーん……。

一番の問題は、カードを選んだ後、再び選択可能になるまでに時間がかかり過ぎることかな。
カードを浪費してしまうとショボいバスターだけで数秒間を過ごさなくてはならない。
ボス戦ならそれも駆け引きとして緊張感を持って耐えることができるが、
負けることなどあり得ない雑魚戦では、それが非常に退屈な時間になってしまっている。

雑魚の中には姿を消したり完全ガードをしたり、「絶対に攻撃が通らない」状態になる奴も多い。
そんな奴を相手する時にはまた違う待ち時間を強要され、ますますイライラする。
雑魚であり、弱いくせに、倒すのは面倒臭い奴が多い。
エンカウント率が高く、そいつらの相手をしつこく何度も強要される。
逃亡は成功率が低く、失敗すると当然ながら戦闘突入。それも超不利な状態で。
……どこから見ても、雑魚戦を楽しめる要素が無い。
基本システムに難があるのか、調整が悪いのか、或いはその両方なのか。
雑魚戦の印象が違っていたら、流星シリーズの評価は跳ね上がったに違いない。
少なくとも俺の中では。


クリア後のオマケシナリオでは超強力中ボスと順々に戦っていくことになるんだが、
その途中、バトルカードの入手枚数が少ないと先に進めなくなる場面がある。
カードは基本雑魚戦で入手するし、店で購入する場合に必要な金も雑魚戦で稼ぐ必要がある。
つまりクリア後の要素を堪能するには、またしても雑魚戦地獄に落ちるしかないのである。
極悪中ボスを順次潰していくのは前作と同じく燃えたが、これ以上雑魚戦をやる気力はなかったので、
残念ながらまたしてもクリア後シナリオは最後まで行けなかった。
でも仕方ない。雑魚戦が悪い。つまらないんだから。やりたくないよ。
はぁ……。

ちなみにクリア後のオマケシナリオは、前作に続いて問題があると思う。
なんでごくあっさりと「より強大な悪」を登場させるんだよ。
そんなん出されたら、表のエンディングの意味が全然なくなってしまうだろうが。
なんでそれに気付かないんだ? 物語は最高なのに、この点だけは最低である。
ドラクエ5のエスターク的な位置づけの敵を用意すればいいだけだろう。ったく。



ンなとこか。
あ、音楽はシリーズ通して良かった。
1と2を合わせたサントラが出てるので、機会があれば入手したい。
どうせなら3作纏めてくれるとありがたいんだが。

3のEDでは、ずっと伏線にしてた父親も帰ってきたし、流星シリーズはここで終了だろう。
殆ど明確な不人気を見ても、これ以上続ける理由がない。
不人気と言えば、流星のロックマンは一応アニメにもなっているんだが、
驚いたことにアニメ版がDVD化されていない!! これには本当に驚いた。
今時のテレビアニメでDVD化されていないタイトルなんて他にあるか? 俺は一本も知らんわ。
アニメ版は全く知らないから、観てみたいんだけどなぁ。
不人気以外の理由があるのかもしれんが……。



ふぅ。
今年もまた年末に発売するとなると、時期的にもうそろそろ、
新たなロックマンシリーズが発表されるのではなかろうか。
ロックマンなんだから、次シリーズも、いやこれからもずっと、子供向けに作ることになるだろう。
して、ゲームとしては一体どんな方向性になるんだろうか。
現代風のアクションRPGか? それとも昔ながらの純アクションか?
現代風の温めの難度か? それとも昔ながらの厳しいバランスか?
継続・多作の比類なきシリーズ・ロックマンにこれからも注目していきたい。

……でもプレーは基本的にコッソリと、な。
あんま子供の世界に入って行っちゃいけないよ。捕まるよ。
児ポ法廃案になったみたいで良かったよ。
そういや3じゃミソラの水着写真集撮影なんてイベントがあったなぁ。
あんなん児ポ法下じゃ間違いなく不可だろ。
俺、単純所持で逮捕されるとこだったよ。
俺はミソラ派じゃないよ! ミソラと委員長のハレイム派なんだよ!
~などと意味不明な供述をしており、府警は精神鑑定も視野に取調べを進めている。
嗚呼。
電波変換してアッチの世界にいきたいなぁ……。





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2 コメント

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ロックマンは永遠に不滅? (S・R)
2011-06-24 13:39:25
やっぱり自由に動けないというのがまずかったんでしょうね。ちなみにエグゼも流星みたいなスタイルでしたが、3×3のマスを移動するものでした。それが3×1ですからやっぱ発表時から不満の声はありましたね。いいんちょ好きだから全部発売日に買いましたけど。
つまるところ「慢心」に尽きると思います。カード集めないと裏ボスまで行けないとかエグゼからですし。エグゼは単純ながらなかなか面白くてビジュアル的にもロックマンぽかったからユーザーもそういう遊びに付き合ってくれたけど、流星のシステムとかロックマンのデザインとか舞台とかにそこまでさせる魅力がなかったってことですね。
ちなみにアニメは数回飛ばしましたが見てました。一回が15分以下の短いやつですけど、たまに思い出したかのように超高クオリティのバトル描写が入って見ごたえはありました。
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Unknown (ota)
2011-06-24 22:27:03
うはぁ、流星も3作全て発売日買いですか。しかも目的が委員長とは。分かってらっしゃる。

流星はエグゼの方向性で作られているのですか。そして寧ろ改悪されている、と。
確かにエグゼは十分人気シリーズだったのに、流星になって急に値崩れ大王シリーズと化してしまいましたからね。
動ける範囲が狭すぎて、戦闘で終始窮屈さを感じさせられたのは大きなマイナスポイントでした。それが3作全く改善されなかったからなぁ。

丁寧に作られたキャラクターとストーリーには好感度高かったんですけどね。
スバル君の立身出世っぷりは未だ強く印象に残っています。いいんちょもいいけどミソラたんもいい。
アニメ版、羨ましいです。何気に幻の作品になっちまってる……。
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