goo blog サービス終了のお知らせ 

腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

Dance Dance Revolution with MARIO

2010年11月06日 21時13分32秒 | ゲームキューブゲーム感想文
俺は一応ゲームに関してはハード・ジャンルを問わず何でもやりたい、もっと言えばあらゆるゲームをやってみたい……
と思っているのだが、やっぱ時間や金や、何より好みの問題により、触れるゲームのジャンルはどうしても限られてくる。
例えばシューティングやレースゲームなんかは殆どやらない。ついに発売される(はず)「GT5」もやる気はない。
決して「やりたくない」わけではない。ただ優先順位を考えると、どうしても後回しになってしまうのだ。
そして優先順位の高いジャンルのゲームも次々に登場するので、結果として下位のジャンルの番がいつまでも回ってこない。
……ただ、最近はもうこれでも構わないかなと思い始めた。
どうせ全ゲームプレーなんて絶対に不可能なんだから、やりたいように好きなゲームをやっていればいい。
多少の義務感含んでゲームやることは珍しくないが、そこまで気にする必要はないだろう。うん。


……しかし時々ふと「あのジャンルのゲームをやりたいな」と思い立つことがある。
なんつーかな、夜中にふとラーメンを食いたくなるような感じかな。
突発的なので根拠も何もないが、それだけに欲求として割と強いものがある。
こーいうアホな理由はなるべく大事にしたい。予定調和ばっかじゃつまらんのだ。
今回はネット中古屋サイトをネチネチと吟味していた際にこのソフトを発見し、ビクンと欲求を刺激された。
「Dance Dance Revolution with MARIO」ナリ。
ちなみに中古1000円だった。萌えたね。



タイトルで分かるように、あのDDRとマリオのコラボレーション作品である。
もちろんコナミと任天堂の共同制作となっている。

DDRは10年ちょい前の「音ゲーブーム」の中でも、特に一般人気が非常に高い作品だった。
ゲーム内容は単純だが、それにダンスを織り交ぜたインターフェースが斬新で、
格ゲーブームが終わりかけていたゲーセンを再び勢い付かせた熱いゲームだったと思う。
……が、結局格ゲーと同様、ジャンルの複雑化による一般客離れの流れを止められず、ブームは一過性で終わった。
音ゲーブームはゲームセンター最後の盛り上がりと言えるんじゃないかな。
もう10年、10年前なんだな……。



今作マリオDDRは、音ゲーブームからは随分後の2005年7月に発売されている。
新ハードNDSは好調なものの、現行機であるGCは完全にPS2に敗北し、次世代機までの繋ぎを細々とやらされていた時期だ。
何気に任天堂据え置きハードの歴史上最悪の時期だったかもしれない。ちなみに次点は2010年現在な気もする。はぁ。

そんな中発売されたこのマリオDDR、全然売れなかったと記憶している。
DDRという有名なゲームに超有名なマリオというキャラを組み合わせた、かなり売れ線狙いの企画だと思う。
それがさっぱり売れなかったんだから、この時期のGCがどういうものだったのかが伺える。
確か同時期にバスケのゲームでもコラボやってたはずだが、そちらも殆ど誰も知らん次元に止まっていた。
マリオの長い歴史にはこういう苦い時期もちゃんとあるのである。輝かしい道ばかり歩んではいられないよ。はぁ。




ゲーム内容は、DDR、完。これ以上説明は要らんだろ。
DDRはそのデバイスの為か、音ゲーの中でも最も使用ボタン数が少なく、よって最も初心者向けだと思う。
実際俺、実は今までDDRやったことなかったんだが、今作は説明書読まなくても何も困らなかった。
流れてくる矢印に合わせてボタンを押す、いや踏む、これだけだ。誰でも遊べるゲームである。
ちなみに今作はマットコントローラー同梱版しか発売されていないので、中古でも確実にマット込みで買える。
その意味でもDDR初心者にはお勧めできる。……他に対応ソフトがない(多分)のが玉に傷だが。
GCコントローラーにも対応しているが、DDRをノーマルコントローラーでやる奴はまずいないだろう。
さすがの俺でも引くぞそれは。


一応今作の独自要素として、「ギミック」が用意されている。
矢印と共にクリボーやノコノコなどのマリオキャラが流れてきたり、ボム兵のせいでライフが減ったりするのだ。
この際、ノコノコは2回踏まなきゃならないなど、原作に沿った作りになっている。
別に面白いとは思わないが、まぁ今作の特徴と言えば特徴だろう。
それと、今作独自かどうかは知らんが、「カロリー表示」という機能もある。
曲を踊りきると、何カロリーを消費する程度の運動になったのかを教えてくれるというものだ。
ダイエット目的でやるゲームとは思わんが、どれだけの運動になるのかは確かに気になるし、これは面白かった。
まぁ算出方法はテキトーだと思うけどね。




モードは大まかに言って「ストーリー」と「フリー」がある。
ストーリーを進めて曲を手に入れ、後はフリーモードで好きなだけやる、というのが正しい遊び方だ。
と言うわけでまずストーリーモードをやる事になるんだが、これが正直かったるい。
「キノコ王国の宝であるミュージックオーブが世界に散らばってしまったので、探しに行こう!」というものなのだが、
ただ道中色んな場所でDDR勝負をするだけで、驚きも感動も何もない。
いちいち移動シーンやメッセージを表示されるのもうざったい。飛ばせれば良かったのに。
あくまでフリーモードの曲を入手する為の前座だから深く作り込めとは言わんが、これはちょっと退屈すぎる。
まぁピーチ姫が攫われる話じゃないのがある意味見所か。
そうそうこのゲーム、何とピーチ姫が一切出てこないんだよ。これ何気に驚いた。
ルイージは普通にプレーヤーとして、キノピオは旅の仲間として、クッパはラスボスとして出てくるのに。
恐らくあのドレス姿でダンスするのは不自然(チラの危険もあるし)だからだと思うが、にしてもデモでさえ姿を見せないとは。
妙な部分で面白いことしてくれるゲームである。



曲目。これは他のDDR作品に比べると今作一番の売りだ。
言うまでもなく、歴代マリオを中心に任天堂の楽曲を色々と取り揃えている。コラボレーションがなければこんな事は不可能だ。
俺は音ゲーには全然詳しくないが、個人的にこのジャンルを面白く感じるのは、一にも二にも「気に入った曲でプレーする時」だ。
ゲーム内容はどの作品でも大して変わらんし、難度もあまり関係ない。とにかく曲、良い曲、好きな曲の存在が全て。
自分の感性に合う曲で音ゲーをやれば、リズムに乗ってとても楽しくゲームをプレーすることができる。マジ最高だ。
しかし逆に言えば、合わない曲でプレーしても正直あんまり面白くはないのである。
そして残念ながら、世の音ゲータイトルに収録されている曲は限られており、気に入った曲ばかりの詰め合わせ作品なんてまずない。
「アニソンオンリー」などのニッチ狙いタイトルもあるにはあるが、別にアニソンなら何でも可という訳ではないし。
世の音ゲーファンはどうか知らんが、俺はこんな認識だ。好きな曲でなければ、音ゲーは楽しめない。
俺がこのジャンルに積極的に触れない理由はこれが大きいんだよな。


で、マリオDDRである。
25年前、いやそれ以前から聞き慣れ、親しんできた任天堂音楽の音ゲーアレンジである。
これなら基本「好き」な曲が多い。少なくとも知らない曲は一曲もなかった。
個人的に抱いている音ゲーへの大きな壁が、このゲームの場合は低かった。やっぱ今作を選んで正解だったと思う。
曲はどれもダンス向けにアレンジされているが、概ね良好だったと思う。
「マリオ3アスレチックステージ」や「ドクターマリオ」曲のアレンジは特に気に入り、
心のやらかい所に触れられてしまったのか、ぶっちゃけちょっと泣いた。
ケッタイな踊りで汗を流しながら、目からは涙。相当にキモいが、没入感は最高だった。
あーいう瞬間こそ音ゲーの醍醐味だと思う。ゲームに夢中になれたね。
音ゲーは良くも悪くもゲーム性より曲に依存しているジャンルだ。
美少女の魅力に依存しているギャルゲと似た部分がある、とか言うと強引過ぎるか。知らん。


曲の質は良いとして、収録曲数はやや少ない。この点は不満である。
もっと任天堂オールスター的なものを期待していたんだが、かなり物足りなかった。
肝心のマリオ曲にしたって、64やサンシャインからは一曲もないってのはどうなのか。
恐らくドンキーコンガのように続編を出す腹づもりだったが、売上不振で企画が飛んだのだろう。
そう考えると不憫だから許しておくか。偉そうな。




インタフェース……マットコントローラーは、家庭用にしては上出来だと思う。
当たり前だがきちんと認識するし、壊れそうな気配もない。
思ったほど場所も取らず、意外と扱いやすい周辺機器だった。
懸念だった振動も、さほどドンドン煩いものではない……と思う。
俺は自宅の2階でやったが、アパート等でやるとなればまた話は違うだろうな。
基本的に深夜のプレーは厳禁だろう。プレーする時間帯が限定されるゲームなんてDDRくらいだろうが、まぁ仕方ない。
ただ、やるからには真面目に、ノリノリでプレーすべきだ。
ゲーセンなら他人の目が気になるかもしれないが、ここは俺の部屋だ。誰も見ていない。
他人にはただのふしぎなおどりにしか見えなくても、自分が楽しければそれでいい。
思う存分ナル踊りに精を出すがいい。照れることこそ今作をプレーする際の最大の恥だ。


難点を挙げると、やはり安っぽいことだろうか。
所詮は家庭用ゲームの付属品なんだから仕方ないことなのは分かるが、どうしても感じてしまう。
表面がビニールに覆われており、手にする感触はビニール製のゴザのようで、高級感などまるでない。
プレーする際も、認識はともかく「ボタンを押した」感触が全然ないので、気持ち良さが伝わってこない。
これ、結構大きいマイナス要素だと思う。音ゲーは「タイミングよくボタンを押す」ゲームなんだから、
押した時の感覚……なんちゅーかな、「ピ感」が非常に大事である。俺語で恐縮だが意味は通じるだろう。
だが今作だと、マットを踏んでも、中に薄い綿が詰まったビニールを踏んだ感触以上のものがない。
ゲーム的に効果音が鳴ったりすることもないので、とにかく押した感触に乏しい。目押し成功の喜びが湧いてこない。
つってもこれ以上マットの質を上げてもコストに跳ね返るだけで、殆ど意味がない。
マットの安っぽさは仕様と諦めるしかない。品質はしっかりしてるんだしな。
うーん……。



曲数はともかく難度は豊富に用意されており、どんなプレーヤーにも対応していると思う。
イージー、ノーマル、ハード、ベリーハード、スーパーハードの5種類に加え、ギミックの有無を選択できる。
己のレベルに合った難度なら、気持ちよくダンスを楽しむことができるだろう。

イージーやノーマルは極端に矢印の数が少なく、ダンスどころか足踏みにすらならない。
幾ら初心者向けといってもさすがにアレはつまらんと思う。やるならハードから、かな。
個人的にはベリーハードが適度に難しく、熱く楽しく踊ることができた。
スーパーハードまで行くとほぼキチガイの世界で、俺には無理。ありゃ無理。
それでも今作は客層からして難度は低めに設定してあると思われる。
今もしぶとく一部ゲーセンに置いてあるDDRはどんな世界になっているんだろうなぁ。
やっぱマニアック化の一途は一般客を引かせるんだなぁ。このジャンルだと分かる気がする。



本当はもっと攻略に励み、スーパーハードにも挑戦したかったのだが、
DDRにはそれを邪魔する大問題がある。そう、疲れることだ。
ノーマル等なら歩いてるのとさほど変わらんが、ベリハ級だと十分「運動」レベルになる。
それを何曲も何曲も繰り返していれば? 当然疲れる。それこそ膝に手をついてハァハァ息を切らされる。
DDRは体感ゲームという特性上、他の音ゲーやアクションゲームのように
しつこく何回も再挑戦することが物理的に不可能なのだ。
ましてこんなもんを「運動」と捉えるほど部屋篭りerオタクっ子な俺なら尚更である。
やってるうちに明らかに足のキレが悪くなり、そうなればいい記録など出せるわけがない。
一日に何時間もハマってプレーすることができない。こんなゲームは初めてである。

それでなくても俺は、ゲームを攻略する際は「トライ&エラーの繰り返し」を基本としている。
同じシーンで何度も同じミスをし、体に覚えこませることで上達しようというのだ。
自分にゲームの才能がないこたよ~く知ってるから、回り道のようで結局これが一番いいと思っている。
……が、DDRにはこの方針が通用しない。疲労システム(違う)のせいで、トライの回数に限りがあるのである。
もちろん時間を置いてまた挑戦すればいいのだが、それは正直面倒臭い。
やりたい時にガッとやれないのは、ゲーオタとして強いストレスがあった。

まぁこれを今作の欠点とするのはさすがにゲームが可哀想だと思うが。
俺がもっと頑強な体をしていれば何の問題もないんだから。
今更やけど「Wii Fit」買おうかなぁ。でもあれ一人でやってもなぁ。
ゲーオタの肉体に未来はない。それ以外にもあんまないけど。格ゲーすら下手やのに。
はぁ……。




こんなとこか。
攻略が浅いのは心残りだが、まぁまた気が向いたら再プレーするさ。
実はこの機会に「ドンキーコンガ」シリーズを引っ張りだし、再プレーしたんだが、これが面白いのなんの。
やはり好きな曲で音ゲーをプレーするのは最高だと再確認した次第だ。音ゲーは良いよ。うん。
ただ、こればっかしやりたいかと言うと、そうでもないのだ。久々に再プレーしたからこそ最高だったんだと思う。
音ゲーは、気が向いた時にふらっと近寄り、サクッとプレーし、また別れる、俺にとってはそういうジャンルなのだ。
今作マリオDDRも正にそんな感じだった。オタにもこんな風にライトに触れるジャンルがあっていい。多分。

てわけでまた次に音ゲーやりたくなる機会を待つことになるんだが、
このジャンルは標準パッドでやってもつまらんから、専用コントローラーが欲しくなるという問題がある。
今作のマットコントローラーもそうだが、プレー中はよくてもプレー後は置き場に困る。
それをタイトル毎に持っていたら、幾らなんでも邪魔というものだろう。
ハードが変われば使えない事も多いし。今回はWiiのGC互換があったから良かったが。
メーカーも売れなきゃ続編を出せないから、結局対応タイトルが殆ど続かなかった専用コントローラーは過去ゴロゴロある。
マリオDDRなんてまさにそれだし。中古屋でもかさ張って嫌われてるに違いない。はぁ。
うーん、ブームの頃ならいざしらず、音ゲーは家庭用で展開するのは難しいジャンルなのかなぁ。
「周辺機器の残骸」は色んな意味で気持ちの良いものではない。うーん……。


それでも音ゲーがなくなることはまずない。
これほどルールが単純で分かり易く、誰にでも楽しめるジャンルは他にない。
単体で生き残れなくても、ミニゲームとしては今後も色んな場所で見ることになるだろう。現時点でもそうだし。
「ゲームの根本的な面白さとは何か?」という議論はなかなか結論が出ないものであるが、
音ゲーにおける「目押しの気持ちよさ」は間違いなくその一つである。
そしてこれはゲームの根本的な面白さであるからこそ、ゲームある限り廃れることは決してない。
何があろうと音ゲーは続いていく。だからゲーオタやってれば、いずれまた縁が生まれるだろう。
もちろん手持ちの旧作を再プレーするのもいい。やることは変わらんのだから、そっちの方がいいかもしれんな。
再プレーが面白ければ、かさ張る周辺機器も保存しておいた甲斐があったというものだろう。
いずれにせよ、また突発的に音ゲーやりたくなる時は必ず来る。確信している。
ゲー道に疲れた時のコーヒーブレイク、息抜きにしては矢鱈熱いけど、それもまたよし。
音を楽しむゲーム、なんか全てが前向きでいいねぇ。音ゲー万歳、ってことで。


……やっぱゲームって、ライトに接するのが一番いいのかもなぁ……。










拍手を送る
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 龍が如く 見参! | トップ | 雑1011 »

コメントを投稿

ゲームキューブゲーム感想文」カテゴリの最新記事