冬は雨降り・・夏は素晴らしき・・住めば都

チャー助です。
カナダ・バンクーバーに移住して25年ほど。生活・子育て・日本について思うこと等を綴ります。

フェリーに乗って島へ行く1

2022年07月23日 | バンクーバーとその周辺
少し前のことだがバンクーバー島にあるビクトリア(BC州の州都でもある)に2泊3日で行ってきた。コロナ感染対策の規制が緩んだということもあって、旅行に行く人が増えたこの頃。フェリーも予約を入れておかないと何時間も待つということになるので、行きも帰りも予約を入れておいた。泊まるところは思った以上に高いところばかりで、今回初めて民泊といわれるところに宿泊することにした。民泊だと、ホストの人とちょっとは交流しないといけないだろうなぁとか思うと面倒くさくて、あまり気は進まなかったのだが、値段が安かったので。ちなみに民泊もいろいろあって、ホテル並の料金のところも多い。
フェリーの中にセルフサービス式のカフェテリアがあるが、絶対混んでいるだろうと思っていたので、私はサンドイッチを作って持っていった。思った通り、長蛇の列。いくら1時間半の船旅とはいえ、これじゃ食べ物にやっとありつけても食べたらすぐ到着ってことになりそうだなぁ。

フェリーから降りると道は一本道。30分ほど走るとビクトリアのダウンタウンに着く。
最初の目的地はロイヤルBC博物館だ。博物館の裏にある有料駐車場に停めて中に入る。氷河期の時代からの自然史博物館のコーナーしか現在はオープンしていないため、通常20ドル以上する入場料が5ドルになっていた。その上の階には、先住民のひとたちの歴史や文化を紹介していたり、BC州の成り立ちやら歴史を学べるコーナーがあったりするらしいのだが、そこは閉まっていた。残念。そっちのコーナーのほうが見たかったんだけどなぁ。
自然史博物館のコーナーの目玉は実物大とされるマンモスの模型。そのほか、海辺、干潟などに生息する動植物の展示など、それなりに見応えあり。博物館の建物の周りにはトーテムポールもたくさん建てられている。
BC州の政府はこの建物を取り壊し新しく立て直すという計画を立てていた。建物が古いので自然災害に備えるために強化するのが目的の一つらしいんだけど、その予算が7億8千9百万ドルというとんでもなく高い数字なのである(800億円以上)。そんなお金があるなら、州民に補助金として配ってもらいたいものだ。当然のごとく、この計画に対しては非難が集まったようで、6月の終わり頃、計画の中止が発表された。

博物館から少し歩くと州議事堂の立派な建物がある。なかではガイド付きツアーがあって、むかし参加したことがある。この日は、議事堂の前で先住民の人たちが抗議集会をおこなっていた。議事堂の建物から離れた道路の近くには、アンチワクチンの人たちがデモ(こちらは大がかりではなく、小さいグループでちょっと集まってみましたって感じ)。にぎやかである。

長い歴史を持つエンプレスホテルもこの近く。バンクーバーに移ってきたばかりの頃、日本から遊びに来た妹とその友達とともにビクトリア日帰り旅行をして、このエンプレスホテルでアフタヌーンティーをしたことを思い出す。その頃の料金はおぼえていないのだが、それなりに高かったと記憶している。今回、ホテル内だけを見たいなと思って入り口のひとに聞いてみた。私はてっきりホテルの入口だと思っていたのだが、レストランの入口だったのである。で、スタッフは私達がレストランに入るかどうか考えてるんだと思って、メニューを見せてくれた。それを見ている間も続々とお客さんがやってきてスタッフが対応しているのを小耳に挟んだのだが、「アフタヌーンティーはひとり90ドルです」と聞こえてきた。なんと!1万円近いじゃないの。私が来たときよりかなり値上がりしている気がする(なにせ20年以上前のことだしな)。

博物館、議事堂、エンプレスホテルは、インナーハーバーと呼ばれる港に面している。インナーハーバーにはフェリーやヨット、水上タクシーなんかが停まっていて良い景観。ビクトリアのダウンタウンの観光というと、このインナーハーバーとそれを取り囲む上述した建物がまず挙がるくらい有名で、観光客であふれているエリアだ。このエリアからさまざまなお店、アートギャラリーや博物館、レストランなど歩いていける範囲にいろいろと集まっていて、ビクトリアはかなり観光地として便利なのである。
そこここに歴史的な建物が残っていたり、英国連邦のカナダらしくパブが多かったり、バンクーバーとは違った雰囲気も楽しめる。
最近の調査によると、ビクトリアのダウンタウンは夜間に行くのは危険と感じている人がかなり多いということだった。ホームレスの人も多いらしい。とはいえ、バンクーバーのダウンタウンには昼間歩いても怖いと思うような場所もあるから、危険度でいえばあまり変わらないかも。

さて、泊まった民泊だが、ダウンタウンから車で20分ほどの一軒家。そこの半地下みたいな1室だった。お風呂とトイレはこの部屋専用のものがあり、それなりに清潔ではあった。が、部屋の床はちょっと汚かったかな。屋内は土足禁止だったのだが靴下では歩きたくないので、スリッパを持っていって正解であった。半地下なので窓は小さく暗いのもちょっと悲しかったけど、基本寝るだけなのでそれはまぁなんとか。あとは部屋が狭くてベッドの他、テーブルや椅子がなく、PCひろげたり、なんか書いたりするのも全部ベッドの上でやることに。明日着ようと思っている服(洋服をかけるスペースもあまりなかった)とか、持ち歩くカバンとか、本とか全部ベッドの上に置き、ベッドは寝るところ兼モノを置くところになっていた。
上の階にあるダイニングとキッチンは使っていいよと言われていたけど、ここの住人及び他に泊まっている人と共有なので(このときはうちの他にもう2組いたらしい)、誰かしらに会ってしまい、話を多少せざるをえないのも面倒くさい。結局、朝お湯を沸かしに行って、カップに入れたら部屋に戻り持参のティーバッグを入れてお茶を飲むという程度にしか使わなかった。
ホストであるご夫婦の奥さんの方は、おしゃべりな明るい感じの人で、こういうひとだから民泊を営めるのだなぁと思った。ご主人は最初、無愛想な感じだったので苦手意識を感じてしまったが、その後はニコニコ感じよく話してくれて「あれ、結構いい人?」となった。
ところで、泊まったあとは「レビューを書いてね!」と運営サイトから来ているのだが、私は何も書いていない。だが、ホストの方も私達についてレビューを書いたらしい。相互にレビューし合うシステムなのか?!自分もレビューを書かないとそれは読めないシステムになっているらしいのだが(書かなくても一定期間がすぎると読めるようになるらしいけど)、何を書かれているんだか恐ろしくて読みたくない気がする。結局、レビューは書かなかったんだけど、ホストの人にはお礼のメッセージだけは送っておいた。
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通信障害

2022年07月14日 | 生活
日本で携帯電話のサービス会社で通信障害がおこり、携帯電話が通じなくなったり、データが使えなかったりということがあった。それが起きた約1週間後、なんとカナダでも、ある携帯電話の会社で通信障害が起きた。私もだんなも娘もその会社の系列の会社のものをつかっており、携帯が使えない状態になった。最初は、携帯の電線(?)が通る電柱にだれかぶつかってこの辺の電話の通信に問題を引き起こしてんのかー?などと言っていただんなに、「いや、国中で起きているらしい」というと(私はニュースで見た)、「これはロシアのせいだ!」と言っておりました。日本の携帯会社の通信障害の際にも同じことを言ってたが、「今回、ここでも起きたことで確信した」などといいつつ、でかけていった。
ちなみに息子の携帯はここの携帯会社でも系列の会社でもないため、問題なく使えていた。

携帯で通話とテキスト(SMS)ができない状態だったのだが、ほとんどいつも家の中で引きこもっている私は携帯がなくともあまり困らない。インターネット、Wifiは家の固定電話の会社のものを使っており、こちらは問題ないので、ネット検索もいつも通りできるし、メールの送受信もできるので仕事に支障なし。
ただ、ATMやデビットカードの使用ができなくなってしまったところがあったようで困った人も多かったらしい。また、携帯のデータも使えないのでネットが出来ないという人もいて、フリーWifiがあるところに行ったりしたひとも。

ニュースで街角の人にインタビューしたものを見たら、「ほんとに困る」とみな話している。なかには、「日頃、こういうテクノロジーにいかに頼っているかがわかるね。こういう事態のために、バックアッププランを用意しておいたほうがいいんだね」とか言っている人も。また、「仕事にならないんだけど、仕方ないよねーって感じです」とか言って、休んじゃってますよ~と話している人もいた。

朝早い時間から通信障害が起こったらしいのだが、その携帯の会社のほうでトラブルを認識したのがそれから数時間後ということ。なんか・・のんきすぎない?その日の夜遅くにぼちぼちと接続状態は戻ってきはじめ、翌日朝にはほぼ完全に復旧したという。
原因は、定期的におこなっているアップデートの最中に、ルーターが故障、それによってトラフィックが過負荷状態になってしまったということらしい。

発生から3日経っても完全に戻ってないという人もいたらしいが、多くの人は翌日には問題なく使えるようになったらしい。
その後は、「賠償金を支払いますのでここをクリック」みたいなテキストメッセージ(いわゆる詐欺メッセージ)が送られて来た人もいたそうなので気をつけてくださいという注意を喚起するニュースも。ああ・・・早速そんなのが出たのね。
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もう今年も半分が過ぎて

2022年07月05日 | 生活
7月1日はカナダデー、カナダの建国記念日というところだ。
いつもこの日はあちこちで記念行事やらおこなわれる。バンクーバーでは例年パレードがおこなわれていたが、コロナのパンデミックが始まって以来、中止となっている。それでも今年は去年に比べるとフェスティバルなど、あちこちの自治体で開催され、コロナ前に戻っている感じ。ただバンクーバーでは今年も花火は無しということ(自治体によってはおこなうところもあり)。いまだコロナは心配だけど、いろんなことが以前の状態にほぼ近いくらいに戻っている。

ここ数年、カナダでは先住民の人たちへかなり配慮している様子がうかがわれる。カナダデーも先住民の人たちからすると、自分たちが元々住んでいたところにイギリスやフランスなどから侵略して、国を作った日であるとして、祝いたくないと感じている人が多いということだ。
1880年代頃から、先住民の人たちをキリスト教に感化させ白人と同化させる試みとして、レジデンシャルスクールという寮つきの学校が本格的に作られるようになり、そこに無理やり子供たちが入学させられた。こうした学校に入れられた、ある子供が後にその体験を発表したとき、入学の際に家族からもらった新しいオレンジのTシャツを取り上げられ、返してもらうこともなかったと語ったことがきっかけとなり、その後9月30日はオレンジTシャツデーとなった。私の記憶では8、9年くらい前からこれが始まって、子供たちも9月30日はオレンジのTシャツを着て学校に行き、この負の歴史について認識を深めるということになっていった。オレンジのシャツは先住民の人たちの歴史を振り返り、差別を是正していくためのアイコンとなっていった。
昨年のカナダデーでも、通常であればカナダの色である赤を身につけるところを、オレンジのTシャツで集まった人たちもいたらしい。
カナダデーは「カナダの誕生日おめでとう!」と騒ぐだけでなく、先住民の人やその他移民としてやってきた人たちなどが、カナダという国のもとに、お互いを尊重しあい共存していくことを改めて確認する日というように変遷してきているようだ。

カナダデーが終わればいよいよ夏本番。子供たちも夏休みになる。春頃からパスポートオフィスが混雑して、パスポートがなかなか発行されないという事態が起きていた。規制の緩和に伴い国外に出かける人が増えてきたので、パスポートの申請も増えたけど、処理するオフィスの方は人を減らしていたりなどで急増する申請の対応に追いつけなくなっているということだ。数週間前のニュースでは、夜中からオフィスの前に並んでいるという人や、長蛇の列の様子が流れていた。いまもそうなのかはわからないけど。私は外国人であるので、パスポートは切らさないようにして持つようにしている。永住権を持つ日本人でもパスポート期限が切れてもそのままにしている人もいるし、たしかにそれも大丈夫なんだろうけど、なんか怖くて私にはできない。それにいったん期限が切れてしまうと再発行する際に、けっこう大変なのである。だけど、カナダ人ならパスポートは国外に旅行に行くのでもない限り持ってなくても困らない。実際、私が日本に住んでいたら、パスポートは海外旅行に行くとなるときにようやく申請するだろう。

パスポートもそうだけど、空港も混雑していて大変ということだ。バンクーバーの空港よりトロントのほうが大変なことになっているということだが、カナダに限らず多くの国が直面していることらしい。
これも旅行をする人が急増したのに対し、空港または航空会社のスタッフの増員が追いついていないせいとのこと。航空会社によっては、フライトをキャンセルせざるを得ないことになっているとか。
目的地に着くまでに2回乗り換えを予定していた人が、最初の空港で大幅に遅れが出たせいでそのあとの乗り継ぎ便を逃し、空港に泊まるハメになったとか、荷物がどこかいっちゃって1週間も戻ってこなかっただとか、いろんな話がニュースに出ていた。
夏中こんな状態が続く(多少良くなったりもしつつ)のかもしれないなぁ。

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