いまは大人数で集まることができないという状況なので、イベントの類はほとんど中止となっている。
オンラインでやることが可能なものはなんとかその方法を探り、開催につなげているものも多い。
この前、日本語でスピーチをするコンテストがオンラインでおこなわれた。私は取材をすることになりそれを視聴したのである。例年このコンテストはUBC(過去にはサイモンフレーザー大学で行われたこともあったけど)という大学で開催されていた。UBCにはアジアンセンターという建物があり、そこを会場としている。娘がUBCの寮に入っていた大学1年目のときに、私は取材でアジアンセンターにコンテストを見に行ったのだが、お昼休憩に娘と落ち合って一緒に食事をしようということになっていた。お昼になって電話しても娘が出ない。結局諦めて一人で食事をしたのだが、あとでやっと連絡がついたら「ごめん~~、具合が悪くて寝てた」ということだった。
オンラインでの開催は今回初めてということなのでどうなるか?という心配もあったけれど、特に問題もなくスムーズに進んだ。すばらしい~、ズームを担当したチームが頑張ったんだね~。
私は最初からは見れなかったがお昼休憩の少し前からライブストリーミングを視聴開始。
きちんと最後まで問題なく見ることができた。
いや~、これは楽ですね。
まず、通常の会場であるUBCはうちから遠い。家で見れるなら、車で45分くらい走って駐車場料金払って・・という必要がない。それに何を着ていくか考える必要がないし、メイクもしなくていい。会場での取材だと写真を撮るという仕事もあるが、今回はその心配もない(主催者側から写真を提供してもらう)。写真を撮るのは毎回の取材時で私の悩みの一つ。だってそんなにうまく撮れないのだもの。
それから、私の方はカメラもマイクもオンではないから、コンテストで発表がおこなわれているときでもお昼ごはんを食べたりしながらみていられる。
流しっぱなしにしながら、ちょっと他のことをするために他の部屋に行ったりできるし、休憩時間には部屋の掃除もできた。会場に行ったらこうしたことは当然ながらできない。朝から夕方までギッチリと会場に詰めてなくてはならないので非常に疲れるのである。
さて毎回このコンテストでは、発表者の人たちの日本語能力の高さとか内容の濃さとかに驚かされる。自分の母語でない日本語でこれだけの内容のことを話せるのは素晴らしいと思う。
取り上げられるトピックは、日常生活のことや思い出や日本についてのことなどの他に、社会的な問題などといった難しいテーマもある。今年はコロナの影響でこれまでとは違う日常を送るようになった人が多いという背景から、自分の内面を見つめたものとか、人とのつながりの大切さにフォーカスした内容が多かったように思えた。
特に、数年前にうつ病で苦しんだという大学生の女性のスピーチは感動的だった。むかしは自分自身に過度に期待をし、それに答えられない自分には価値がないと思っていた。生きている意味があるのかと悩み、朝起きるという単純なことすら苦痛で死を考えるようにもなっていた。しかし、生きることに特別な理由は必要なく、普通に生きていくだけで十分だというふうに考え方の変換をしていくことで、回復につながっていったという。家族の助けにも大きく救われたと感じており、自分が愛する人達と一緒にいられることが、かけがえのないことだということに気づいたと話す。そして人とのつながりの大切さ、正しい生き方というものはなく、シンプルでも自分にフィットする生き方をしていくことが大事というメッセージには心を打たれた。言っていることは目新しいことではないのにこれほど心を打つのは、この人がたどってきた苦しい心の旅路と、それを克服していった様子がこのスピーチの中で真摯に表現されていたからなのだろう。きっとこの人は1位に選ばれるなと思ったが、果たしてそのとおりとなった。
日本語を学び、そして日本語でさまざまなメッセージを伝えようとしてくれる発表者たちの努力とか熱意とかに、私は強く敬意を示したい。こうした若い人たちがこれからも日本語を学んで、日本への理解を深め、日本の人と交流を深めていくことが続いていってほしいなぁと思った。
オンラインでやることが可能なものはなんとかその方法を探り、開催につなげているものも多い。
この前、日本語でスピーチをするコンテストがオンラインでおこなわれた。私は取材をすることになりそれを視聴したのである。例年このコンテストはUBC(過去にはサイモンフレーザー大学で行われたこともあったけど)という大学で開催されていた。UBCにはアジアンセンターという建物があり、そこを会場としている。娘がUBCの寮に入っていた大学1年目のときに、私は取材でアジアンセンターにコンテストを見に行ったのだが、お昼休憩に娘と落ち合って一緒に食事をしようということになっていた。お昼になって電話しても娘が出ない。結局諦めて一人で食事をしたのだが、あとでやっと連絡がついたら「ごめん~~、具合が悪くて寝てた」ということだった。
オンラインでの開催は今回初めてということなのでどうなるか?という心配もあったけれど、特に問題もなくスムーズに進んだ。すばらしい~、ズームを担当したチームが頑張ったんだね~。
私は最初からは見れなかったがお昼休憩の少し前からライブストリーミングを視聴開始。
きちんと最後まで問題なく見ることができた。
いや~、これは楽ですね。
まず、通常の会場であるUBCはうちから遠い。家で見れるなら、車で45分くらい走って駐車場料金払って・・という必要がない。それに何を着ていくか考える必要がないし、メイクもしなくていい。会場での取材だと写真を撮るという仕事もあるが、今回はその心配もない(主催者側から写真を提供してもらう)。写真を撮るのは毎回の取材時で私の悩みの一つ。だってそんなにうまく撮れないのだもの。
それから、私の方はカメラもマイクもオンではないから、コンテストで発表がおこなわれているときでもお昼ごはんを食べたりしながらみていられる。
流しっぱなしにしながら、ちょっと他のことをするために他の部屋に行ったりできるし、休憩時間には部屋の掃除もできた。会場に行ったらこうしたことは当然ながらできない。朝から夕方までギッチリと会場に詰めてなくてはならないので非常に疲れるのである。
さて毎回このコンテストでは、発表者の人たちの日本語能力の高さとか内容の濃さとかに驚かされる。自分の母語でない日本語でこれだけの内容のことを話せるのは素晴らしいと思う。
取り上げられるトピックは、日常生活のことや思い出や日本についてのことなどの他に、社会的な問題などといった難しいテーマもある。今年はコロナの影響でこれまでとは違う日常を送るようになった人が多いという背景から、自分の内面を見つめたものとか、人とのつながりの大切さにフォーカスした内容が多かったように思えた。
特に、数年前にうつ病で苦しんだという大学生の女性のスピーチは感動的だった。むかしは自分自身に過度に期待をし、それに答えられない自分には価値がないと思っていた。生きている意味があるのかと悩み、朝起きるという単純なことすら苦痛で死を考えるようにもなっていた。しかし、生きることに特別な理由は必要なく、普通に生きていくだけで十分だというふうに考え方の変換をしていくことで、回復につながっていったという。家族の助けにも大きく救われたと感じており、自分が愛する人達と一緒にいられることが、かけがえのないことだということに気づいたと話す。そして人とのつながりの大切さ、正しい生き方というものはなく、シンプルでも自分にフィットする生き方をしていくことが大事というメッセージには心を打たれた。言っていることは目新しいことではないのにこれほど心を打つのは、この人がたどってきた苦しい心の旅路と、それを克服していった様子がこのスピーチの中で真摯に表現されていたからなのだろう。きっとこの人は1位に選ばれるなと思ったが、果たしてそのとおりとなった。
日本語を学び、そして日本語でさまざまなメッセージを伝えようとしてくれる発表者たちの努力とか熱意とかに、私は強く敬意を示したい。こうした若い人たちがこれからも日本語を学んで、日本への理解を深め、日本の人と交流を深めていくことが続いていってほしいなぁと思った。