まったく久しぶりの雨の日です。雨量はそれほどではないようですが、乾ききっていた庭の土がしっとりし何か、落ち着く感じです。気温は春から急速に冬に逆戻りしてしまいましたが。
今週もスピードは落とさず週末がやって来ました。今週の締めはまたまた「折々のことば」をお借りいたします。
今朝の言葉。いかにもとっつきやすく、分かりやすい言葉のように感じました
「悪いところこそ、その人の味です。いいじゃないですか、激辛でも珍味でも」
松山照紀(女性のための修行道場の住職)
解説を読むと、シングルマザーになった時も、看護師を目指した時も、死生学を志した時も、出家した時も迷いはしなかった。失敗は怖くない。失敗は選択の間違いがまたひとつわかること。欠点も人生のスパイスだと考えると言っていると。
歩まれた道は様々な苦労の連続だったに違いない。その苦労を人生のスパイス、失敗も次の成長の糧、と考えること、これが難しい。
照紀さんの言葉を読んでいて以前切り抜いていた別の女性の言葉を思い出しました。スクラップから引き出してみました。
「渋いものを味わったあと、他のものが甘く感じたりするじゃない?」
田村セツコ(エッセイスト)
ご馳走には甘いものだけでなく、苦いのも、ピリ辛もある。そしていずれも滋養になって捨てるところがない。苦いものの味が残っているおかげで味気ないものまで甘く感じられる。とおっしゃる。
なにか人生行路の複雑さと、それを微妙に感じ消化する、人体とは、何と複雑にうまくできているものかと思う。
子供の幼かったころを思い出しました。出かけて帰りが遅くなった時など、夕食にすし屋に入ることがままありました。むすこK、生意気にも片言に毛が生えたような幼い言葉で「カンカンはさび抜きでね」と注文したものでした。
それがいつ変わったのか記憶にありませんが、「さび抜きじゃなくね」と言い始めていました。少し誇らしく胸を張って言うようでした。