おなかの調子は大変よく、1日1回 規則正しい排便が続いている。長く下痢が続いていたので、軽い便秘の様な感じさえする。20歳前後からずっと下痢が続いていて、30歳で潰瘍性大腸炎の劇症状態になり、腹の調子がいいのは、実に20数年振りの事だ。大学時代に極真空手をやっていたときも、毎日腹の調子が悪かったし、銀行時代もいつもトイレを気にしながら仕事をしていた。 特に、発病後の最後の2年間は、毎日10?20回くらいトイレに行っていた。 目が覚めると同時にトイレへ駆け込み、出勤途中では、何度も途中下車でトイレへ行っていたし、酷いときは夜も眠れない状態だった。今考えればよく頑張っていたとは思うが、 なぜもっと早く身体を労わってやらなかったのかと本当に あきれてしまう。極真空手当時は、どれだけ我慢できるかが、正に勝負だった。 稽古、怪我、痛み、食事の量、酒の強さ、すべて勝負。 すべて我慢。 俺は強いと鼓舞。 特に試合のときは、我慢できなければ負けてすべて終わり。 痛くても、苦しくても、それが当たり前、当然のように、何事もなかったかのように、トーナメントを勝ちあがっていく。 そんな理想を追っていた。 一時期のそんな経験は、未熟な自分を成長させてくれ、かけがえのないものすごく大きな財産となったのは事実である。しかし、また、ある意味歪んだこの思考が、自分を病気にしたとも考える。ずっと、体力任せに無理を重ねていたのだから。未熟な自分の大きな間違えは、「苦しいこと=努力=成長の源」という浅はかな考え方だった。 苦しければ何でも良いということではなく、 大切なのは、目的があって、その目的を達成させるために正しい努力をすることだったのだ。 その努力の過程に時には苦しむこともあるということだ。 そういう努力をしなかった。そしてもう一つは、自分の力量に合った負荷をかけること。自分を壊さないように成長させるなければいけないということ。 苦しいことをやっていていれば成長できる、ということは、人間が、死なない、壊れないという前提でなければ成り立たない。 生身の自分に合った正確なマネジメントが必要だったのだ。 未熟で、傲慢、不遜な人間性そのものに原因があったのだろう。
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