「クスノキから多くの人の役に立つ防虫剤を作り、障害がある人の仕事作りにもつなげたいーー。大分県日田市の木工職人原田重臣さん(74)がそんな思いでクスノキをチップにして販売」されてるそうです。〜クスノキが防虫剤に?
「20年ほど前、製材中に左手指をムカデにかまれたのがきっかけだった。『2週間仕事ができない』ほどの激痛だったが、その後、仕入れたクスノキ材を保管していたところ、周囲にムカデを見かけなくなった」そうです。「クスノキは、防虫や消臭などに使われる樟脳(しょうのう)の原料にもなる。ならば、とクス材をチップ状にし、袋詰めして近所に配ると、〈ムカデ対策〉になると評判に」なり、「商品化し、現在は日田市の生協や嘉麻市の直売所などで販売」されてるそうです。
そして、「障害がある親族が仕事探しに苦労する姿を見てきたという原田さんは、自らも7年前から透析治療に通う。『障害者に働く場所を提供したい』との思いが強い。袋詰めは機械化したほうが安上りだが、約10年前から障害者施設に委託するようになった」とのことです。
「その施設の一つで、久留米市の障害者就労支援施設は昨秋から本格的に受注。毎日、数人が作業」をされてるそうです。「『やりやすい仕事で利用者の励みになっている』と担当職員」も話されているそうです。「こうした委託先は糸島市や日田市、大分市など計6カ所に増え、原田さんは『生産量を増やし、工賃をアップしたい』と話されています。
「ペット同伴の来客がある旅館が消臭用に使ったり、柑橘類の農家が農薬代わりに使ったりと、チップは幅広く活用されている」とのことです。
*クスノキ・チップの問い合わせは原田さん090・3603・8081へ
(下:2023年6月10日 朝日新聞-遠山武「防臭や消臭に効果 クスノキチップで障害者に働く場を 大分の木工職人 袋詰め 久留米・糸島など6カ所で委託」より)