うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

書評 ~ 裸でも生きる

2010年08月09日 | 日記
本日は書評です。
今週のチョイスは 

「裸でも生きる」~25歳女性企業家の号泣戦記   山口 絵理子 著

アジア最貧国のバングラデシュで製造したバッグを、日本で販売する「マザーハウス」代表山口氏の著書。

マザーハウスの商品はネットでしか見たことありませんが、どれもとても魅力的な商品です。
近いうち大ブレイクして、しっかりマーケットに根付く、そんな予感がしてます。





凄い人である。
以前【情熱大陸】で取り上げられた時に「スゴイ!」と思ったが、今回さらにその思いが強まった・・・。

小学校の時イジメにあい、6年間「一度も給食を食べない」というつらい時期を過ごす。
その反動で中学校では非行に走り、その後「柔道」の道へ。

強豪校の誘いを断り工業高校の男子柔道部へ入部!
埼玉県一の【男子】強豪校で唯一の女子部員として、ボロボロになるまで柔道に打ち込む。

念願の埼玉県優勝を果たしたあと、偏差値40から受験勉強を始め、
わずか数カ月で慶応大学に合格!

国際機関で働くという念願をかなえ、在学中にワシントンの国際機関で
インターンとしてODAに携わる。

でもそこで彼女が見たのは、国際援助を実際に行う【現場】と【現地】とのギャップ。
現地の実情などお構いなしに、ただ「お金だけが流れていく」という現実・・・。


「現場を見なくては始まらない」との思いで訪れたバングラデシュで彼女が見たのは
人間の最低ラインの衛生状態をはるかに下回る【スラム】の壮絶な光景だった・・・。



この国のために何ができるのか?

その結論が、現地で生産したバッグを日本で販売し、
その利益を現地に還元、雇用を拡大していくというもの。
単なる施しではなく、現地の人々に自信と誇りをつかんでもらう、という目標だ。

その道程は決して平坦ではない。
度重なる「裏切り」、政情不安からくる「恐怖」と「腐敗」。


これだけ書くと何か「豪胆な」人を想像しそうだが、小柄ないたって普通の女性だ。
しかも「泣き虫」。
いろんな逆境に出会う度、「泣いて、泣いて、また泣いて・・・」

それでも彼女は歩き続けるのである・・・。
ここが本当に凄いところ。


ココロに勇気が湧いてきます!
この夏オススメの一冊ですよ。



コブクロの「DOOR」という曲に、こんな一節が出てきます。


【夢見ること】が全てじゃなく、【叶えようとすること】が全て・・・


まさしくこんな感じの人だなぁ・・と思いました。
自分より8つも下の人がこんなに頑張っている・・・  自分も見習って頑張ろう。