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フテイキログ

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少し見苦しい。

2005年03月04日 | ニュース系
コクドの堤会長に関するニュースを見ていると、つくづく「一時は権勢を誇っていた人の没落が好きな人って多いのだな」と思ってしまいます。
もちろん陰でやっていたことは悪いことだったのだろうけれども、世界一の長者ともてはやされていた頃は、こぞってあの会長のやり方を賞賛していたくせに、いざ捕まると、「ワンマンがどうのこうの」だの、古いインタビューの映像を引っ張り出してきて「方法は間違っていた」だの、やりたい放題で、少しウンザリしてきます。
だいたい、今になって西武やコクドの社員とかが、「ワンマンでどうしようもなかった」とかいっているけれども、「そんなこと入社前からわかっていたんじゃないの?」というか、「それを承知で入ったんじゃないの?」という感じで、呆れてしまいます。
西武グループがバリバリのオーナー企業だってことは、誰でも知っていることだと思うけれども。
そしてオーナー企業である限り、それがいくら大会社であろうと、従業員が何を言っても無駄なのは、当然のことです。

それにしても、この堤家の株に関するエピソードを聞くうちに、ある小説を思い出してしまいました。
それはシドニイ・シェルドンの「華麗なる血統」という古い小説で、ある巨大製薬会社のオーナーが殺される話なのだけれども、そのオーナーのモットーが「どんなに巨大帝国になっても株は絶対に一族以外には渡さない」というものでした。
そして、それが原因で事件が起きていくのだけれども、とても面白い話なので、興味があれば読んでみると楽しいかもしれません。
でも、どうせ読むなら、「超訳」みたいなモノではなくて、ハヤカワ版のほうがいいと思うけれども。

小説の話はともかくとして、たぶんオーナーがいる企業というのは、古今東西、どこでもワンマンというか、そういうものなのではないか、と。
もし自分がどこかの巨大企業グループのオーナーだったら、やはりなるべくなら他人に株は渡したくないし、社員を甘やかせばクーデターを起こしかねないし、何もかも自分でコントロールしたいと願ってしまいそうです。
というか、そうでもしないと、率いてはいけません。
ただ、今回の場合はやり方に違法な面があったからマズいけれども、だからといって昨日までの身内が手のひらを返したように叩きまくるのは、見ていて見苦しさを憶えます。

参照記事:Yahoo!ニュース