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フテイキログ

不定期更新。

感動の五日間。

2004年11月22日 | 日記系
先週の水曜日から昨日まで毎日、テレ朝系のドラマ「弟」を観ていました。
一日も欠かさず、毎日リアルタイムで。
五夜連続ともなると、途中で中だるみがあるかと思ったのですが、そんなこともなく、グイグイと引き込まれて観てしまいました。
出演している役者は豪華だし、石原兄弟はとことんカッコイイし、音楽も決まっていました。
これが週一で五週にわたって放送となると、ダルく感じられたかもしれないけれども、毎日連続で放送されると、展開にスピード感が加速されて、いかにも「時代を駆け抜けた」という印象が強まります。
実際、自分は日活時代の裕次郎は知らないし、石原プロモーションというと「西部警察」なのだけれども、それでも充分に面白かったです。
なんとなく、あの松竹梅のCMとか、病院の屋上で手を振る姿とかは覚えているような気がしますが、自分の知っている裕次郎は、ガムシャラに突っ走っているのではなく、やはり軍団の「ボス」としてドッシリ構えているイメージです。

今回のドラマは、人間の一生を最初から最後まで描いているので、役者が年代毎に変わり、それが「どうかな?」と思いながら毎日観ていたのですが、意外に違和感はありませんでした。
一億円男の徳重さんも、西部警察の時は正直いって「オイオイ」という感じだったけれども、若かりし頃の裕次郎役はキマっていました。
まあ、たぶんに演出の効果はあったと思うけれども。

しかし、最終回はかなり「グッ」ときてしまいました。
ドラマを観て涙腺が潤んだことなんてまずないので、何年ぶりだろう、という感じでした。

それにしても、裕次郎という存在は、派手でエキサイティングではあるけれども、全体的に哀しみに被われているようでもあり、痛々しいほどの疾走感でした。
そして今更ながら「スケールが違うな」と思いしらされました。
陳腐な言い回しになってしまうけれども、まるでジェットコースターのような一生です。
とくに晩年(と呼ぶには若すぎるけれども)、次々に病魔に襲われていく様は、壮絶です。

ただ、今回このドラマを観ていて、ひとつ残念だったのは、自分の知っている石原裕次郎はすでにテレビの人だったので、裕次郎さんの「映画に賭ける情熱」というものが、いまいちしっかりと理解できなかったことです。
これが、若い頃の「映画スター」だった頃からのファンの人だとわかるのかもしれませんが、自分にはあまりピンときませんでした。
ただ、その情念のようなものは、今も石原プロの人の話には常に「いつか映画を作る」という言葉がでてくるので、よほどのものだったのだろう、と想像はつきます。