動かないバイクばかりな我が家。
心ないバイク仲間の某「兄ちゃん」からはミュージアムと揶揄されたのも遠い昔の話し。
「売ってしまうのでは?」とささやかれたのもいつのことか。
今ではだれも触れてはもらえない我が愛車のバンディット1250S。
買ったのが2011年のクリスマスの日なので、もう5年落ちになります。
最後に乗ったたのが確か娘が生まれてすぐの頃。
生まれてすぐ気胸で転院したNICUにとら母の母乳を届けに行ったのが最後だったと思います。
あれが2012年の8月の終わり頃。
その前はというと生まれ育った町を動画にするのに走ったのと、奈良の阿修羅観音と明日香村の石舞台を見に行った時。
その前となると、ちょこっと笠置まで走って海住山寺を見たくらい。
総走行距離は500Kmにも満たなくて、オイルは納車時のままというありさま。
いつの頃からクラッチを握っても切れなくなり、クラッチ板が貼り付いた状態になっていました。
ミュージアムの館長?としてこれまで長期間放置した車両はありましたがクラッチが貼り付くなんて初めての経験。
バイク屋や知り合いに対処方法を聞いたら揃って「エンジン吹かしといてギヤをガツンと入れたいいねん」と・・・・。
ギヤのドッグ部への衝撃を考えると例えそれが王道であっても繊細な私にはできません。
何度か空転状態からの急ブレーキをやりましたがダメ。
後はクラッチを分解するしかないというところでガスケット類を用意し、更に月日は流れ。
いつかは直さないとと思いつつも手付かずなのは、すぐに直さないといけない理由が無いのと本人のやる気の問題。
チャージ休暇になる前に、台所のリフォームの合間に少し時間を作っていじれたら、それはそれで充実するかも、なんて考えが浮かんだ訳です。
久しぶりにバンディットをリフトアップしました。
歳食うとフットワークが悪くなるといいますが、何かを始めるのも時間が掛かって、止めると再始動も難しいです。
なので流れを絶やさないのも大切だとつくづく思います。
身体がキッチンのリフォームに染まっているので共倒れにならないように合間に少しだけ、そんなのが良いんじゃないかと思いました。
なので、今日は準備だけ。
次の日はドレインボルト外してオイル抜いて。
その次の日はフィルター外してみたいな。
足を引っ張るのは体力よりも思考な気がします。
小型のインパクトでカバーをボルトを緩めます。
SP信濃の手のひらサイズの小型のインパクトレンチ。
高トルクはでませんが、M6ボルトなど小径ネジで取り付けられているカバー類を分解や組み付けするときには重宝します。
「ぷ~ん・ぷ~ん」と回ってくれるのが心地よいです。
この3本だけはガスケットが入ります。
ネジ穴がクランク室まで貫通しているためオイルが漏れないため。
ボルトの先端が黒かったのでモリブデンが付いているのかと思ったら液体パッキンでした。
クラッチカバーの合わせ面に塗っている液体パッキンが付着したモノだと思いますが、ちょっと塗りすぎな気がしないでもないです。
ガスケットが貼り付いて剥がすのに苦労するかと思ったら意外とすんなり外れてくれました。
当たり前ですがきれいな状態です。
この5本のボルトを外すとクラッチ板を取り出すことができます。
物音を聞きつけて娘が遊びに来ました。
最近「高い高い」をよくするようにしているのですが、そのせいか「お父さん、大好きじゃない」って言わなくなりました。
娘の言動に一喜一憂しております。
作業内容を撮影しているのを見てた娘が自分も撮りたいと言うので電源ボタンとシャッターボタンを教えたら撮ってくれました。
シャッターボタンを半押しとかできないですが液晶を見ながら押すだけなので、写せて楽しそうにしていました。
プッシャープレートは5本のクラッチスプリングで押しつけられているので対角に均等に緩めてあげます。
プッシャープレートを外すとクラッチ板が見えてきました。
カス(異物)があるようですがまだハッキリしたところは見えません。
クラッチ板を取り出してみました。
普通なら一枚一枚出てくるはずが塊で出てきました。
おまけに外周部に茶色いモノが付着しているみたいです。
クラッチプレートにフリクションプレートのフェーシングが剥がれてくっついてしまっています。
ありゃりゃ・・・です。
剥がれ落ちたフェーシングのカスがたまったハウジング。
プシューってエアで噴けば取れるカスですが、クランクケースに入ると嫌なのでウエスで一つ一つ溝の掃除です。
9枚あるフリクションプレートは似たいような形状ですが3種類あって、一番外側と一番内側それぞれ別モノで、間の7枚が同じモノです。
不思議と内と外は無傷でダメダメなのが内側。何かあるのかと勘ぐってしまいます。
というので今はここまでです。
寅さん。
がんばれ寅次郎。
ではまた