4月21日(水)TRC自治体政策研究会主催のシリーズSDGsとポストコロナの地域
政策第1回「SDGsとポストコロナの地域」に参加しました。
講師は宮脇淳先生=北海道大学法学研究科・公共政策大学院教授です。
SDGsは言うまでもなく、国連の持続可能な開発目標で2030年までに達成すべき
17の行動目標です。
日本の2020年の達成度は主要先進国では17位でここ3年で下がってきています。
OECDの2016年の相対的貧困率では日本では13.6%で先進国の中では深刻です。
日本の貧困の考え方は可処分所得の中央値245万の半分122万が相対的貧困で=
15%以上います。ひとり親世帯では50%以上です。
最近の傾向としては所得層が両極に分かれてきています。
教育では所得が高い人ほど余裕が拡大する施策になっています。
所得水準と教育水準では明らかに所得の高い世帯が高い教育水準になっています。
公立小・中学校の学習費の内訳では学校外活動費=特に塾代にかかる費用が6割程度
を占めていてその差が低学力・低学歴となり⇒若者の経済的貧困⇒親の経済的貧困
⇒子どもの学校外の学習機会・余暇活動の喪失と負の循環になっています。
この負の循環を断ち切るためには何が必要か質問しました。
この問題を解決するには所得に応じた支援策が必要であり、重点化をはかること、
また塾代を自治体が補助している例もあるようですが、さまざまな配慮も求められる
ところです。
さらに、男女平等、公共交通、パートナーシップについて頭だしのお話がありました。
最後にSDGsの課題について「やっている気分に止めてしまう」「実態のないブランド
にしてしまう」=SDGsを張り付けただけの計画にする危険があるとのことでした。
確かに地方自治体としてやれることは何か?言葉だけになっていないか、検証すること
が必要だと思いました。