鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

ルリビタキ2020

2020年03月14日 | ルリビタキ

この冬は、ルリビタキ2個体を見ることができた。(昔はもっとたくさん見られたのに、2個体しか見られないのはちょっと寂しいが)

1羽はきれいな青いオス。

初めは水場によく現れたが、そのうち現れる場所が変わる。

▲水場に現れる。

▲上水に現れる。

▲ふと見上げると樹の枝に。

▲手すりの上

神出鬼没で、どんどん縄張りを変えて、今はどこへ行ったかわからない。

食べだめできない小鳥たちは、餌に乏しい場所にいつまでも執着せず、餌のあるところを求めて居場所を変えていくのだろう。

(ルリビタキは、それほど珍しい鳥ではないし、たぶんあちこちの公園などで見られるはずなのに、わざわざ別の場所から見に来る人がいる。

 そういう人に限って追いかけまわすので、餌探しに集中したい小鳥にとっては迷惑な存在だろう。)

 

もう1羽は、ルリビタキのメス

結構シャイなのか、あまり出会う機会がなかった。

ルリビタキは、メスに見える個体でも、若いオスだったりすることもあり、「メスだ」「若オスだ」と区別するのが難しい。面倒なので、私は「メスタイプ」で通すことにしている。

しかし、ルリビタキのオスは、なぜ羽の色がきれいな青になるのに何年もかかるのだろうか。

他の小鳥たちは、概ね1年で成熟して子孫を残せるのに、こんな小さな小鳥が、性成熟するのにも何年もかかるとしたら、命をつないでいくには不利すぎる。

そう思って調べてみたら、「遅延羽色成熟」Delayed Plumage Maturation(DPM) であると説明するサイトがあった。つまり、1年で性的には成熟し、子孫を残すことができるけれど、羽の色は成熟羽にはならないらしいのだ。

そして、メスタイプのオスは、きれいな羽のオスと争うことが少ないので、うまく縄張りを守る機会も増え、それなりに繁殖に有利だから存在しているという。

このサイトでは説明がなかったが、全部がメスタイプになってしまったら、争いは全部がきれいなタイプのときと同じになるはずだ。メスタイプがいると争う機会が減るのはきれいなオスの方も同じなので、両方が存在すれば、全体的に争いの機会が減るということだろうか。

こんな鳥は、他には身近にいない。かなり特異な進化だったのかもしれない。

 


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