鳥見雑記帳

庭や近所の公園で観察した野鳥についての雑記帳

ヒヨドリの記憶力

2013年03月30日 | 野鳥
今年の春は気温のアップダウンが激しく、植物も昆虫も季節外れの開花や出現が観測される。
河津桜は、3月になってもなかなか開花しなかった。

ときどきまだ咲かないかと確認しに行くと、同じ気持ちで確認に来ていたものがいる。
ヒヨドリだ。

蕾が膨らんできた河津桜に来ていたヒヨドリ。


花が咲いていたり、実がなっていたりするのを見つけて鳥がやってくるのはわかるが、
まだ咲いていない花を見に来るということは、咲くのを待っている行為ととれる。
蕾を食べるわけでもなく、ただ確認しているだけのように見える。

つまり、ヒヨドリはこの木においしい蜜がある花が咲くのだということを、前もって知っていると推測できるのだ。
それは、経験から学び、記憶しているということか。

花が咲くと待っていましたとばかりに夢中で蜜をなめるヒヨドリたち。


丁寧に一つ一つなめて回る。


嘴は花粉で真っ黄色。


ボケの花でも吸蜜。


柳の花では、花穂ごと食べてしまうが。


ある資料によれば、ヤマガラは隠したエゴノキの実を90%近く記憶しているという。
カラスは、小鳥の雛が大きく成長するまで待ち、ちょうど食べごろを見計らって襲う。

鳥たちの記憶力は、衰えた私の記憶力より優れていそうだ。

モズ

2013年03月14日 | 野鳥
今季、いつも観察しているMFでは、あまりモズを見ていない。
モズが好むような空き地や生産緑地などがどんどん減ってきているせいもあるかもしれない。

多摩川流域で見たモズのオス。


さすが小さい猛禽といわれるだけある鋭い眼光。




こちらも他所の川べりでみたモズのオス。




獲物をゲット。


このあと、少し高い木に飛び移って、高鳴きのような声を出す。
そろそろメスを呼ぶのだろうか。

こちらはMFで出会ったメスのモズ。


なんと、数羽のシジュウカラが集まってきて、このモズを取り囲み、威嚇していた。
モズはいたたまれなくなったように、飛んで行ってしまった。

こんなこともあるのだと、面白く見た。

冬場の食べ物ピックアップ

2013年03月01日 | 野鳥
今日は春一番が吹いて、いよいよ季節は春。
食べ物の少ない厳しい冬を生き抜いた鳥たちも喜んでいるだろうか。

この冬、鳥たちが食べたものからいくつかピックアップ。

ハラビロカマキリの卵鞘を食べるコゲラ。




コゲラは木の幹を伝って移動しながら餌を探すので、木の枝に産み付けることが多いハラビロカマキリの卵は見つかりやすいのかもしれない。
私が冬場に見つけた卵鞘数個のうちの大半が食べられていた。

同じく卵鞘を食べるヒガラ(ごちゃごちゃの枝の中だが。)



ヤマガラも食べていた。シジュウカラも食べていたと聞く。
カマキリの卵はきっと栄養いっぱいのご馳走になるのだろう。

ユスリカを1匹ずつ捕食するキセキレイ。
水面に何やらぼやけた黒っぽいものが点々と写っているのがユスリカ。
これを1匹ずつせわしく捕る。


同じくユスリカを捕食するキクイタダキ。
酷い写真だが、上の右側の白い物体がユスリカ。
下の写真はそれをくわえた瞬間。




ミソサザイもユスリカを捕食。(嘴に挟まっているのだが…。)


メジロが空中にぴょんぴょん飛び上がってユスリカを食べている場面にも、何度か出会った。

塵も積もれば山になるような食べ物だ。

こんな大物を捕えたジョウビタキはさぞかし嬉しいだろう。


落ちて黒ずんだエノキの実を食べるシメ。


地面に降りた鳥たちは、一生懸命こういうものを拾って食べている。


まだエゴノキの実もあったと喜ぶヤマガラ。


こんなご馳走もあるよとキチジョウソウの実を飲み込むヒレンジャク


人知れず咲くビワの花の蜜も見逃さないメジロ。


蜜どころか、花びらまでも食べてしまうご存知ヒヨドリ。


食べられるものは何でも食べて冬を乗り切る鳥たちだった。