【淡谷(あわや)】
淡谷というと、「ブルースの女王 」と言われた歌手、
淡谷のり子さんが即浮かぶ。
『1907年、青森の豪商「大五阿波屋」(呉服屋)の長女として
生まれる。』とウィキペディアにある。青森県の特姓でもあるようだ。
市内にかなり同姓がある。しかし、淡い谷とは意味をなさない。
ということから、神社の一字を授かったようである。丹羽氏によると、
この神社の神主、我満(がまん)さんにうかがったとのこと。
彼女の本名「のり」は馬に乗って天神が天降る形で、
最強の運を持つ神与(しんよ)の名という。
また粟屋のことで、米の少ないこの地方の穀物は、麦や粟であった。
この取引を兼ねた商人が多かったのかもしれない。
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(波) 現代の珍姓珍釈編
現代になると、かなり音の苗字が増えてくる。あげると、
管(カン)〔すが・すげ〕、丹下(タンゲ)〔たじひしも〕、永(エイ)〔なが〕
などである。丹下に至ってはタジヒシモというよみ(訓)をする人は
ひとりもいなくなった。漢字の音がますます広まってきた証拠である。
でも、永(エイ)はまだナガと読む人はいる。将来はエイをロングと
読む人が出てくるかもしれない。
だが、訓読み(和読み、やまとことば)は、実は根強く生きている。
古代から近代まで絶えることなく続き、伝統をかたちづくって
ゆく和歌。和歌には、やまとことばを用いて詠むという原則がある。
和歌が歌われるかぎりずっと生き続けることになるだろう。
【黛(まゆずみ)】
【永(えい)】
『姓氏・家系・家紋の調べ方』丹羽基二:著参照