2007年8月17日
平成20年度予算編成の動向 ④予算編成基礎知識 第３回は、予算編制スケジュール＝概算要求基準の閣議了解から財務省案の決定まで、についてみていきます。
２．予算編制スケジュール ①概算要求基準の閣議了解から財務省案の決定まで
（１）概算要求基準の閣議了解
各省庁では、毎年6月頃から翌年度の予算の概算請求をまとめる作業をスタートさせます。一方、財務省では、翌年度予算の概算請求の枠を設定する概算要求基準（シーリング）をまとめ、閣議了解を経たうえで決定されます。シーリングとは、翌年度の予算をどのような方針で作成していくかという基準であり、各省庁が予算を作成するときの基準となるものです。
平成20年度予算については、8月10日に、①平成20 年度予算においては、「基本方針2007」を踏まえ、財政健全化の努力を継続していくこと、②このため、引き続き、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を越えた予算配分の重点化・効率化を実施。基礎的財政収支の改善を図り、国債発行額を極力抑制すること、を基本方針とする平成20年度概算要求基準が閣議了解されました。
平成20年度概算要求基準の特徴としては、①年金・医療等については、自然増（7,500 億円）に対し、制度・施策の見直しによる削減・合理化（▲2,200 億円）を図り、5,300 億円程度の増、②公共事業関係費は、前年度予算額から▲３％減、③「重点施策推進要望」として、成長力の強化、地域活性化、環境立国戦略、教育再生、生活の安全・安心等、「基本方針2007」に示された重点施策のうち、新規性や政策効果が特に高い事業について、要望額を6,000 億円程度（4.5％）加算、があげられます。
（２）各省庁から財務省へ概算要求の提出
シーリングが了解されると、各省庁では、このシーリングをもとに、政策の優先順位を調整するなどして概算要求の取りまとめにかかります。政治との絡みでは、この段階で各省庁と与党政務調査会の関係部会との間で意見調整が実施されます。各省庁において概算請求の中身が最終的に決定すると、概算要求書のかたちで体系的にまとめられ、8月31日までに財務省に提出されることになります。
(３)財務省の予算編成作業
9月に入り、各省庁からの概算請求が出揃うと、財務省主計局による査定が開始されます。査定は、各省庁から説明や資料の提出を受けながら進められます。その後、主計官が一通り査定をし、次いで、主計局中心の査定局議が重ねられ、各省庁の要求がふるいにかけられていくことになります。そして、その結果が12月財務省原案として財務省で決定され、閣議報告の運びとなります。
政治的には、12月に入り予算案の骨格が固まった段階で、与党政務調査会において各省庁の重点施策などを点検しながら、予算編成大綱のかたちでとりまとめられ、与党として正式に決定することとなります。
財務省からの閣議報告及び与党予算編成大綱を受け、内閣はまず、予算編成方針を閣議決定し、『平成○年度経済見通しと経済財政運営の基本的態度』を閣議了解。その後、各省庁に財務省原案の内示が行われることになります。ちなみに、『平成19年度経済見通しと経済財政運営の基本的態度』は、平成18年12月19日に閣議了解されています。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
若林環境大臣が大手銀行での「ＣＯＯＬ ＢＩＺ」の取組を視察～日本三大メガバンク頭取による「ＣＯＯＬ ＢＩＺ ＢＡＮＫ 宣言」と「打ち水」の実施～
アジア太平洋環境開発フォーラム第２フェーズ(APFEDII)第３回全体会合の開催について
経済産業省
プルサーマルシンポジウムのプログラムについて
【判例情報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【ISO14001】
◆毎週更新中！「環境法令管理室」に「8月6日から8月12日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました／2007.8.12
◆毎週更新中！「環境法令管理室」に「8月6日から8月12日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました／2007.8.12
平成20年度予算編成の動向 ④予算編成基礎知識 第３回は、予算編制スケジュール＝概算要求基準の閣議了解から財務省案の決定まで、についてみていきます。
２．予算編制スケジュール ①概算要求基準の閣議了解から財務省案の決定まで
（１）概算要求基準の閣議了解
各省庁では、毎年6月頃から翌年度の予算の概算請求をまとめる作業をスタートさせます。一方、財務省では、翌年度予算の概算請求の枠を設定する概算要求基準（シーリング）をまとめ、閣議了解を経たうえで決定されます。シーリングとは、翌年度の予算をどのような方針で作成していくかという基準であり、各省庁が予算を作成するときの基準となるものです。
平成20年度予算については、8月10日に、①平成20 年度予算においては、「基本方針2007」を踏まえ、財政健全化の努力を継続していくこと、②このため、引き続き、歳出全般にわたる徹底した見直しを行い、歳出の抑制と所管を越えた予算配分の重点化・効率化を実施。基礎的財政収支の改善を図り、国債発行額を極力抑制すること、を基本方針とする平成20年度概算要求基準が閣議了解されました。
平成20年度概算要求基準の特徴としては、①年金・医療等については、自然増（7,500 億円）に対し、制度・施策の見直しによる削減・合理化（▲2,200 億円）を図り、5,300 億円程度の増、②公共事業関係費は、前年度予算額から▲３％減、③「重点施策推進要望」として、成長力の強化、地域活性化、環境立国戦略、教育再生、生活の安全・安心等、「基本方針2007」に示された重点施策のうち、新規性や政策効果が特に高い事業について、要望額を6,000 億円程度（4.5％）加算、があげられます。
（２）各省庁から財務省へ概算要求の提出
シーリングが了解されると、各省庁では、このシーリングをもとに、政策の優先順位を調整するなどして概算要求の取りまとめにかかります。政治との絡みでは、この段階で各省庁と与党政務調査会の関係部会との間で意見調整が実施されます。各省庁において概算請求の中身が最終的に決定すると、概算要求書のかたちで体系的にまとめられ、8月31日までに財務省に提出されることになります。
(３)財務省の予算編成作業
9月に入り、各省庁からの概算請求が出揃うと、財務省主計局による査定が開始されます。査定は、各省庁から説明や資料の提出を受けながら進められます。その後、主計官が一通り査定をし、次いで、主計局中心の査定局議が重ねられ、各省庁の要求がふるいにかけられていくことになります。そして、その結果が12月財務省原案として財務省で決定され、閣議報告の運びとなります。
政治的には、12月に入り予算案の骨格が固まった段階で、与党政務調査会において各省庁の重点施策などを点検しながら、予算編成大綱のかたちでとりまとめられ、与党として正式に決定することとなります。
財務省からの閣議報告及び与党予算編成大綱を受け、内閣はまず、予算編成方針を閣議決定し、『平成○年度経済見通しと経済財政運営の基本的態度』を閣議了解。その後、各省庁に財務省原案の内示が行われることになります。ちなみに、『平成19年度経済見通しと経済財政運営の基本的態度』は、平成18年12月19日に閣議了解されています。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
若林環境大臣が大手銀行での「ＣＯＯＬ ＢＩＺ」の取組を視察～日本三大メガバンク頭取による「ＣＯＯＬ ＢＩＺ ＢＡＮＫ 宣言」と「打ち水」の実施～
アジア太平洋環境開発フォーラム第２フェーズ(APFEDII)第３回全体会合の開催について
経済産業省
プルサーマルシンポジウムのプログラムについて
【判例情報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【ISO14001】
◆毎週更新中！「環境法令管理室」に「8月6日から8月12日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました／2007.8.12
◆毎週更新中！「環境法令管理室」に「8月6日から8月12日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました／2007.8.12