2007年1月31日
国連環境計画(UNEP)は、2000~2005年の間に観測された氷河融解のスピードが、1980年代の3倍に達した、とするデータを公表しました。データのもととなった調査によると、欧州アルプスなど世界の9山脈、約30か所の氷河の厚さは、平均で年約60センチ減少しており、この数値は1990年代の1.6倍、1980年代の3倍のペースに相当するとのことです。
上記の調査結果は地球温暖化の進展を示唆するものといえますが、その影響はたとえば次のようなかたちでもあらわれはじめています。
『干ばつに苦しむオーストラリア北東部クインズランド州政府は28日、下水を飲料用にリサイクル処理した水を同州の一部で2008年から使用すると発表した』(平成19年1月29日読売新聞)。
オーストラリアでは、ここ数年干ばつが続き、慢性的な水不足に晒されていました。その原因は、地球温暖化の影響であるとされています。それを裏付ける数値として、『オーストラリアは気温も世界平均と比べて速いペースで上昇しており、最も暑い年の記録上位20のうち15は1980年以降の年で占められている』との報告がなされています。報道されているクインズランド州では、下水再利用の是非を問う住民投票も取りやめるとのことで、切羽詰った状況がうかがえます。
水不足の対策としては、たとえば、海水淡水化があります。海水淡水化は文字通り、海水を処理して淡水を作りだすもので、中東諸国などで用いられている方法です。しかし、海水淡水化には、多量のエネルギーを投入する必要があったり、プラントの整備に多額なコストが発生したりします。ニュースにある下水のリサイクルに比べれば、心理的には海水淡水化のほうが受け入れられやすいと思いますが、クインズランド州の場合は、それを選択できない事情があるのでしょう。
また、水は、飲料だけではなく、工業にも農業にも必須の資源です。日本は、降雨量も多く水資源に恵まれているように思えますが、実はたくさんの水を輸入しています。日本の食糧自給率は低く、その多くを輸入に頼らざるを得ません。輸入される農作物の育成には、大量の水が使用されますので、結果、そのぶんの水を輸入していると考えられるのです。
クインズランド州の場合、飲料水が問題となったわけですが、こうした状況が世界的に続けば、日本は食糧不足に直面する可能性が高く、とてもひとごとでは済ませられないニュースであると思います。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
公害健康被害補償不服審査会裁決について
平成19年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)の訂正について
「小笠原諸島」の世界遺産暫定一覧表への記載について
岡山県における高病原性鳥インフルエンザの発生への対応について
中央環境審議会 地球環境部会・産業構造審議会 環境部会 地球環境小委員会 合同会合(第9回)、の開催について
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律に基づく第一種使用規程の承認申請案件に対する意見の募集(パブリックコメント)について
経済産業省
国際エネルギースタープログラム制度改正に関する意見募集
電気設備の技術基準の解釈の一部改正(第122条の2及び第123条)に関する意見募集について
鉱工業生産・出荷・在庫指数速報(平成18年12月分)
資源・エネルギー統計速報(平成18年12月分)
機械統計速報(平成18年12月分)
化学工業統計速報(平成18年12月分)
窯業・建材統計速報(平成18年12月分)
繊維・生活用品統計速報(平成18年12月分)
紙・パルプ・プラスチック製品・ゴム製品統計速報(平成18年12月分)
鉄鋼・非鉄金属製品・金属製品統計速報(平成18年12月分)
国土交通省
自動車の装置の相互承認の対象に新たに3品目を追加!大型貨物自動車等に前部潜り込み防止装置の装着を義務付け!~関係省令及び告示等を改正~
道路運送車両の保安基準等の一部改正に係るパブリックコメントの募集について
建設労働需給調査結果(平成18年12月調査)
国土交通月例経済(平成19年1月号)
平成19年度国土交通省関係予算概要
東京都
安全でおいしい水プロジェクト蛇口回帰推進計画を策定
ソーラー発電施設の愛称を募集
【判例情報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【ISO14001】
◆「環境法令管理室」に「第166国会(常会)提出予定環境関連法案・条例一覧(閣法)」をアップしました/2007.1.27
◆「環境法令管理室」に「1月22日から1月28日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました/2007.1.27
◆「環境法令管理室」に「1月22日から1月28日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました/2007.1.27
◆「無料相談・研修会」に1月19日実施の研修会資料をアップしました/2007.1.20
国連環境計画(UNEP)は、2000~2005年の間に観測された氷河融解のスピードが、1980年代の3倍に達した、とするデータを公表しました。データのもととなった調査によると、欧州アルプスなど世界の9山脈、約30か所の氷河の厚さは、平均で年約60センチ減少しており、この数値は1990年代の1.6倍、1980年代の3倍のペースに相当するとのことです。
上記の調査結果は地球温暖化の進展を示唆するものといえますが、その影響はたとえば次のようなかたちでもあらわれはじめています。
『干ばつに苦しむオーストラリア北東部クインズランド州政府は28日、下水を飲料用にリサイクル処理した水を同州の一部で2008年から使用すると発表した』(平成19年1月29日読売新聞)。
オーストラリアでは、ここ数年干ばつが続き、慢性的な水不足に晒されていました。その原因は、地球温暖化の影響であるとされています。それを裏付ける数値として、『オーストラリアは気温も世界平均と比べて速いペースで上昇しており、最も暑い年の記録上位20のうち15は1980年以降の年で占められている』との報告がなされています。報道されているクインズランド州では、下水再利用の是非を問う住民投票も取りやめるとのことで、切羽詰った状況がうかがえます。
水不足の対策としては、たとえば、海水淡水化があります。海水淡水化は文字通り、海水を処理して淡水を作りだすもので、中東諸国などで用いられている方法です。しかし、海水淡水化には、多量のエネルギーを投入する必要があったり、プラントの整備に多額なコストが発生したりします。ニュースにある下水のリサイクルに比べれば、心理的には海水淡水化のほうが受け入れられやすいと思いますが、クインズランド州の場合は、それを選択できない事情があるのでしょう。
また、水は、飲料だけではなく、工業にも農業にも必須の資源です。日本は、降雨量も多く水資源に恵まれているように思えますが、実はたくさんの水を輸入しています。日本の食糧自給率は低く、その多くを輸入に頼らざるを得ません。輸入される農作物の育成には、大量の水が使用されますので、結果、そのぶんの水を輸入していると考えられるのです。
クインズランド州の場合、飲料水が問題となったわけですが、こうした状況が世界的に続けば、日本は食糧不足に直面する可能性が高く、とてもひとごとでは済ませられないニュースであると思います。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
公害健康被害補償不服審査会裁決について
平成19年春の花粉総飛散量等の予測(確定版)の訂正について
「小笠原諸島」の世界遺産暫定一覧表への記載について
岡山県における高病原性鳥インフルエンザの発生への対応について
中央環境審議会 地球環境部会・産業構造審議会 環境部会 地球環境小委員会 合同会合(第9回)、の開催について
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律に基づく第一種使用規程の承認申請案件に対する意見の募集(パブリックコメント)について
経済産業省
国際エネルギースタープログラム制度改正に関する意見募集
電気設備の技術基準の解釈の一部改正(第122条の2及び第123条)に関する意見募集について
鉱工業生産・出荷・在庫指数速報(平成18年12月分)
資源・エネルギー統計速報(平成18年12月分)
機械統計速報(平成18年12月分)
化学工業統計速報(平成18年12月分)
窯業・建材統計速報(平成18年12月分)
繊維・生活用品統計速報(平成18年12月分)
紙・パルプ・プラスチック製品・ゴム製品統計速報(平成18年12月分)
鉄鋼・非鉄金属製品・金属製品統計速報(平成18年12月分)
国土交通省
自動車の装置の相互承認の対象に新たに3品目を追加!大型貨物自動車等に前部潜り込み防止装置の装着を義務付け!~関係省令及び告示等を改正~
道路運送車両の保安基準等の一部改正に係るパブリックコメントの募集について
建設労働需給調査結果(平成18年12月調査)
国土交通月例経済(平成19年1月号)
平成19年度国土交通省関係予算概要
東京都
安全でおいしい水プロジェクト蛇口回帰推進計画を策定
ソーラー発電施設の愛称を募集
【判例情報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【ISO14001】
◆「環境法令管理室」に「第166国会(常会)提出予定環境関連法案・条例一覧(閣法)」をアップしました/2007.1.27
◆「環境法令管理室」に「1月22日から1月28日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました/2007.1.27
◆「環境法令管理室」に「1月22日から1月28日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました/2007.1.27
◆「無料相談・研修会」に1月19日実施の研修会資料をアップしました/2007.1.20